第5話 2年生の頃の話
チカノベの人生史創作小説。タイトルは『精神障がい、性的違和の知暖が学んだ「真実の愛」と「人生の正解」を目指す道』。
脳の障がいによる障がい特性を持つ主人公の知暖が、人生でたくさん失敗し、苦しんで、たくさん泣いて叫んで、報われない経験して生きてきた。
そうやって、いろんな人たちと関わっていく中で「社会性」と「愛の形」と「人生の正解」について学んでいくお話。
今回は、第2章『小学校転校後の話』から『第4話 2年生の頃の話』です。目次はこちらです。以前の話や次回以降の話を選んで読めます。

(Geminiさんで生成したイメージ写真)
2年生の頃の話
1年生の離任式の日、父親の仕事の事情と家庭事情で、転校。生まれた地域に戻る。のちに、現在の親友から知らされたことだが、転校先では、障がいのある子が来ると告知されていたそうだ。
自分は、出生名が奥山 知暖だったが、5月から母親の姓を名乗ることになり、家庭裁判所で辻川 知暖に改名。クラスでも姓の変更について黒板を使った説明をされた記憶がある。
2年生でも、脱走癖はあった。体育館に逃げたり、玄関にある黒御影の石のオブジェにすっぽり入り込んだり。2年生の教室の近くには、支援学級があった。そこには、知的障がいを伴う自閉症のひろしくんがいた。1学年上の児童。
ひろしくんには、嫌いなフレーズがいくつかあり、自分の得意な動物の鳴き真似も苦手だった。そのとき「自閉症」や「アスペルガー症候群」「障がい児」という言葉を認知し始めたと思う。自分やひろしくんの障がい特性「パニック」という言葉も知った。
ひろしくんのために、嫌いなフレーズを言わないようにした。どんな言葉が嫌いかを、普段の言動や経験で把握した。今考えると、自分より弱い人に、嫌なことをしないようにする、社会的なことを学んだ機会だと思う。
支援学級は、国語や算数といった基本の授業は加配の先生と受け、その他の授業は普通クラスで受けた。それでも、悪意のない「嫌がらせ」のような行動も続いた。「パニック」などの障がい特性を言い訳にしたこともあった気がする。
一時期、非難された出来事もあり、記憶になかったので、否定するしかなかった。最初に仲良しになった友達の名前をバカにしたようなことを言われた。仲良しの友達には絶対そんなことはしない。記憶力には自信のある当時の自分でも、本当に記憶がない。記憶にない部分で誰かを傷つけてしまうこともある。
加配の先生が嘘つきで怖かった記憶もある。総合学習で、別のクラスで集まっていたとき、汚い物を摘まんでいて、みんなに嫌がられた。それを見た加配の先生は自分を廊下に投げ飛ばし、胸を強く打った。
そこまでする必要はなかったと思うけど、今でも家族が言うような、自分は犬猫と同じで、叩くか自分の損になることをして、嫌な記憶として刷り込まないとしつけにならないらしい。
加配の先生は、親と同世代の独身男性なのだが、大人の趣味や世の中の情報、昔住んでいた共通の地域などのいろんな情報を話していた。自分は正直なので、学校であったことを母親に話していた。しかし、ことごとく加配の先生の情報は嘘ばかりだった。
2年生の頃、好きな男子がいた。顔がかっこいい、まさるくんや、母親が美容師で、おしゃれな髪型のひでおくん、元々同じ名字だったかずみくんなど。クラスには、まさるくんとひでおくん、あともうひとり好きな男子がいた。まさるくんがいちばん好きだった。彫りが深い顔で、瞳が明るいブラウンで、別の女子も、容姿の良さからか、狙っていた。
関わっていくうちに知ったが、まさるくんは、ちょっと男尊女卑っぽくて、女子を見下すことや女子の悪口を言い、女子と意見の違いで言い合うこともあった。男であることを誇りに思っているタイプ。生物学的に「最初は男子も女性の体から始まる」ということも否定するくらいだった。
状況は覚えていないが、好きな男の子たちの中で、誰が本命か選ぶときがあった。自分はまさるくんを選んだ。すると、選ばれなかったひでおくんは「やったー!」と喜び、まさるくんは俯いた。この頃も、好きな人には嫌われいるというよりは、好きな人にあまり自分を良く思ってもらえなかった。
別のクラスの同級生にも好きな人がいた。父親の名字と同じ奥山だから、ちょっと気が引けたけど、いい人そうで、当時の好みだった。この頃から、好みのタイプが「サッカー少年」だったかな。「好き」とは言わず、自信のある歌声で、教室の前にいて存在をアピールした。その人の姉とは同じ掃除の班で、仲良しだった記憶がある。教室の前で歌うことが続いたが、お互い苦手意識を抱くことになる男子に、度々退散させられた。
転校して最初に仲良くしてくれた女子、かずさ。よく家に遊びに行き、広い家の中でかくれんぼしたり、当時流行っていた、アイドルのアニメを一緒に見たり、ゲームで遊んだり、人形やおもちゃで遊んで大笑いしたり、おやつや冷凍食品を一緒に食べたりした。誕生日も4月2日で、他の子よりは大人びていて、視力の面でメガネをかけ始めると、自分よりお姉さんであることも再実感した。
3年生。加配の先生が変わり、支援学級も卒業。クラス替えもある。黒御影の石のオブジェにすっぽりはまることや、脱走癖も卒業する。新任の先生が経験した出会いから学んだ身近な人の恋愛結婚。加配の先生の家族をつくるまでの出来事。学校での特別扱いもありながら、正しい規則が身についていく。
おことわり
この小説は、野辺 知可(チカノベ)の人生をモデルにした物語で、実体験を元にしていますが、個人情報流出とプライバシー保護のため、地域や名前、家庭事情等を脚色している部分があります。また、失念した部分なども、記憶違いで、結果的に脚色してしまっている場合もあります。
あとがき
基本的な投稿のルールを仮に決めました。土日といった週末や休日のような日は、執筆に集中するため、1記事の小説を投稿します。
平日は、忙しくないか、時間と心に余裕があれば、複数記事(3記事まで)投稿したいと思いました。そうでなければ、1記事投稿します。
新しいキーボードで執筆ペースが上がったため、そう思いました。昨日の時点で、中学校生活の半分近くは書きました。
たくさん記事のストックがあれば、制作が止まってしまっても、登校するネタはあるし、大急ぎで執筆する必要性もなく、少しずつ投稿でもいいです。
⋯⋯と昨日までは思っていましたが、今日時点では、いつ頃になると、現在進行中の第9章あたりまで書けるか、ペースを掴んでからです。
どこまでかかって、どこまで書けて、いつまで投稿を継続できるか、確実なものになってから、複数投稿の意思を固めたほうがいいかもしれません。
生成写真、背が低いですね。自分は小学校低学年の頃、背は普通より少し高いくらいでした。服装と年齢層を指定し直しても、身長は変わらず。
次回は、第2章『小学校転校後の話』から『第6話 3年生以降の教師との思い出と結婚観』です。
小学校の担任が経験した恋愛結婚や、加配の先生が家族をつくるまでの話が自分でも思っている通り、特に読者の印象に残ると思います。
小学校の先生方の影響で考えた、当時の恋愛観・結婚観についても振り返っています。幼い知暖が、先生方を通して知った「愛の形」とは。
