第2章⑥手術は無事終了。その直後に起きたこと
目が覚めた主人の元に、医師と看護師が術後の様子を見に来た。
その瞬間、主人の医者を見る顔つきが急に変わった。
「手術は終わったんでしょ?」
「はい、無事に終わりましたよ」
「じゃあ、手術の傷見せてよ」
人が変わったみたいに、強い口調の主人がいた。
すごく怖かった。
ベッドから起き上がろうとする主人を、医者と看護師さんたちが上から押さえつける。
大きな声に驚いて、娘がギャァギャァ泣き出してしまった。
その声を聞いて、ナースステーションから応援の看護師さんも来て、大変なことになってしまった。
私は泣いている娘をあやしながら、
「すみません、ごめんなさい」
そう言うことしかできなかった。
30分ほどすると落ち着いて、主人は穏やかないつもの主人に戻った。
心の底からホッとした。
どうやら術後は、麻酔の影響で一時的に攻撃的になったり、興奮したような状態になることがあるらしい。
特に全身麻酔のあとに起こることがあり、「覚醒時興奮(かくせいじこうふん)」と呼ばれることもあると説明を受けた。
一時的なものだと聞いて、すごく安心した。
少しして、眠った主人の横で、私と娘も寄り添うようにうたた寝をした。
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