【短編物語】 『青空待機中…』 #木曜日は3ースデイ
ヤスシさん、企画に参加させていただきます☺️。
《今週の三題噺》
1.クリップ
2.梅雨明け
3.テスト範囲
***
ジメジメしている。
梅雨明けのニュースを待ちわびているのに。
本日、大変湿度のある中、期末のテスト範囲が発表された。
おかげで不快度指数はマックスだ。
この春、高校に入学した。
何か打ち込めるものが欲しくて、運動部をいろいろと期間いっぱい吟味し。
ここは心機一転と、陸上部に入った。
でも。
大見得を切って、小遣いをはたいて買ったシューズは……ずっと、通学用リュックにクリップでぶら下げられたままだ。
室内で基礎練って……地味じゃね?
ただでさえ雨で休みがちなのに、このまま考査前期間に突入してみろ。
このくさくさした気分を晴らせるものが、何もないじゃないか!
かと言って早々家に帰ったら……いやでもアイツが待ちわびているわけで。
ーー部活やって帰りてぇ……。
雨の外を恨めしく見ながらそう思う。
……わかってる。
ただ気まずいだけだ。
きっと……部活をやりたいわけでもない。
単に、早く家に帰るのが、嫌なのだ。
雨が降ると、どうしても思い出してしまう。
だから……。
「そろそろ機嫌直してくれねぇかなぁ……」
空に向かってボソリとつぶやく。
青空が広がれば何の問題もないはずなのだ。
きっと。
だから今は、切に……梅雨明けを空に願う。
