【茶太郎一句解説・外伝】昆虫好きにしか伝わらない?②-2「チョウになる はずが出てきた コマユバチ」
こんにちは、茶太郎です。
前回は庭のパセリに来たキアゲハの幼虫が、無事に羽化した様子についての句とその時の体験を紹介しました。
さて、今回はチョウにまつわる別の一句と体験についてお話しします。
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このnoteでは、私がこれまでに作ってきた川柳を一句ずつ取り上げ、どのように生まれたのか、どんな狙いで言葉を選んだのかを解説していきます。
作品だけでなく、その裏にある発想や工夫も楽しんでいただけたら嬉しいです。
初めてお越しいただいた方は、こちらの自己紹介記事もご覧いただけると嬉しいです。
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一、今日の一句
チョウになる はずが出てきた コマユバチ
今回は、この一句がどんな発想から生まれたかを私の子供の頃の実体験を交えながらお話しします。
二、句が生まれた背景〜アオムシを育てよう
茶太郎少年が、キアゲハの巣立ちを見守ってから少し後の話。
イモムシを無事に羽化させられたことを嬉しく思っていた茶太郎は、他の幼虫の羽化も観察してみたくなり、学校の通学路の途中にある近くのキャベツ畑に行ってみました。
丁度キャベツを育てており、そこの畑の人に
アオムシがついているキャベツの葉っぱを一枚ください。とお願いしました。
キャベツにいるアオムシ、そうモンシロチョウを羽化させようと思ったのです。
アゲハの幼虫ほど毒々しくなく緑色で大きさも小さい、かわいいアオムシです。
テレビや絵本で見るお馴染みの見た目、成虫までどう変化するかは想像できていたので簡単そうだなくらいにしか考えていませんでした。
三、句が生まれた背景〜意外な結末
家にアオムシを持ち帰って虫カゴに入れて観察記録をつけることにしました。
基本的にキャベツを一枚入れておけば良いので、お世話は楽です。
毎日お世話している甲斐もあって、アオムシが壁側で固まるようになってきました。
いよいよ、サナギになるぞ。
とワクワクして見ていたのですが、サナギの形にならないまま固まっています。
おかしいな?
図鑑で見たのと違う…。
そしてしばらくして、
幼虫の中から黄色い粒々がぶわーっと出てきたのです。
何これ?絶対おかしい…
そう思ってもう一度図鑑をくまなく探してみました。すると、このアオムシの変化はある昆虫の仕業だと分かったのです。
「アオムシサムライコマユバチ」
モンシロチョウの幼虫に卵を産み付けて寄生するハチ。
いわゆる「寄生バチ」です。
私は、その瞬間寒気が走りました。
気持ち悪くなって、カゴごと捨ててしまいました。
モンシロチョウになるとばかり思っていたのに全然違うものが出てきて残念な気持ち、
なんでモンシロチョウになるのを邪魔するんだという怒り、
そもそもあの気持ち悪いものが寄生していたのだという恐怖、
一言で言い表せない感情が茶太郎を渦巻いたのでした。
四、この出来事が一句になった理由
アゲハを成虫になるまで見守った成功体験から一転して、モンシロチョウの幼虫が寄生バチによって羽化できなかったことを目の当たりにしたショックや怒り、悲しみを込めました。
今回の投稿では、先のアゲハ蝶の句と対をなす構成にしています。
今回も、自分の思い出を十七音に閉じ込められた、お気に入りの一句になりました。
五、まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、観察していたアオムシが寄生バチに寄生されてチョウにならなかったという実体験に基づいた一句をお届けしました。
改めて、先のアゲハ蝶の句と並べてみます。
あのアゲハ うちのパセリが 育んだ
チョウになる はずが出てきた コマユバチ
茶太郎
同じように幼虫を育てても、結果はまったく違いました。子どもの頃の私は、その不思議さや怖さも含めて、自然の一面を知ったのでした。
大人になった今なら、コマユバチもまた必死に生きていたと分かります。
これからも、こんな思い出話を番外編として挟みながら、一句の発想についてお話ししていけたらと思います。
それにしても、昆虫にまつわる思い出って振り返ってみると意外とあるものですね。
17音の小さな発見を楽しんでいただけましたら、スキをいただけると嬉しいです。

