日経平均、5日線・25日線のゴールデンクロスとトレンドラインブレイク待ち?
こんにちは。本日(2026年7月31日)は、日経平均株価の大引け時点のテクニカル分析、本日公表された日銀政策決定会合のレポート、そして足元の市場ニュースを交えた相場展望をお届けします。
はじめに:急反発も「トレンド好転」には至らず
7月31日の日経平均株価は、前日比プラス2,494円59銭(+4.03%)の大幅続伸となり、終値は6万4,362円02銭で取引を終えました。
昨夜の米国市場でMicrosoftの好決算をきっかけにAI・半導体関連株が急反発した流れを受け、日本市場でもアドバンテストやソフトバンクグループ、そしてデータセンター向け需要で上方修正を発表した村田製作所などがストップ高を交えて相場を牽引しました。
しかし、一見すると力強い上昇に見えるものの、TOPIXの上昇率は約1.3%にとどまっており、一部の大型ハイテク株が指数を押し上げた側面が目立ちます。テクニカル分析の視点から冷静にチャートを紐解くと、上昇トレンドへの明確な回帰シグナルはまだ出揃っていません。
テクニカル分析:3ヶ月チャートが示す「2つの壁」と2段階のシグナル

添付のチャートをご覧いただくと、現在の立ち位置が明確になります。
ひとつ目の壁は、下降トレンドラインの存在です。6月25日につけた年初来高値(7万2,366円34銭)から引いた右下がりのラインに対して、本日の大幅反発を経てもなお、株価はその下側に位置しています。
ふたつ目の壁は、移動平均線の形状です。現在、5日移動平均線が25日移動平均線を下回るデッドクロス状態が継続しています。本日の上昇で株価は一時25日線に接近したものの、これを上抜けて5日線と25日線のゴールデンクロスへ向かうには、まだ日数を要する形状です。
賢い投資家は、本格的な中期上昇トレンドを示す「25日線と75日線のゴールデンクロス」の前に、まずは第一関門である「5日線と25日線のゴールデンクロス」および「下降トレンドラインのブレイク(上抜け)」という初期の反発シグナルが揃うタイミングを待っていると考えられます。
以上の点から、本日の急反発は「下降トレンドの枠内における自律反発(押し目買いや買い戻し)」の域を出ておらず、トレンド転換の初期条件すら未達成と言えます。
ファンダメンタルズ分析:日銀金融政策決定会合のサマリーと市場環境
ファンダメンタルズ面では、本日結果が発表された日銀金融政策決定会合と「展望レポート」が大きな節目となりました。
☆日銀の展望レポート🔗👉PDFリンク
会合では政策金利の据え置きが決定され、事前に想定されていた通りの結果となりました。同時に公表された展望レポートを見ると、実質GDPの見通しは緩やかな成長維持とする一方、消費者物価(除く生鮮食品)に関しては「上振れリスクが大きい」と評価する政策委員が多いことが示されています。
金利据え置きによる一旦のイベント通過感はあるものの、日銀の物価上振れへの警戒感や今後の追加利上げ(タカ派姿勢)への含みが確認されたこと、さらに為替が1ドル=160円台まで円安に振れるなど、金融環境を巡る緊張感は依然として続いています。
☆日銀金融政策決定会合の結果や植田総裁の記者会見
投資家が注視すべき今後のポイント
日銀イベントを通過したことで、市場の関心は今夜発表される米国の主要経済指標(雇用コスト指数など)や、Amazon・Appleをはじめとする米主要テック企業の決算動向へとシフトします。
決算によってAI投資の収益化やデータセンター需要の継続性が改めて確認されるかが、株価の上値を試す足がかりとなります。株式市場が本格的な上昇トレンドへ復帰するためには、こうした外部環境の裏付けとともに、テクニカル面でもトレンドラインの上抜けや、5日線・25日線のクロスを経た25日線・75日線のゴールデンクロス形成といった明確なシグナルが順を追って現れることが不可欠です。
まとめ:条件整うまでの「見極め局面」
本日の大幅反発に焦って追随買いを入れるのではなく、現在はテクニカル上の好条件とファンダメンタルズの環境が揃うのを冷静に見極める局面と考えます。
まずは下降トレンドラインの突破と5日線・25日線のクロスという初期シグナルを確認し、段階的に確実なシグナルを見極めてから動いても遅くはありません。焦らず慎重に次の展開を待つ戦略を提案します。
※本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。

