地方の精密鋳造メーカーが空っぽの工場から応募者800人超の企業に成長した話【社長の本が出ました!】
こんにちは!精密金属部品メーカーのキャステムです。
毎日本当~~~に暑いですね…。
中の人の子どもは虫捕りが大好きでして。
お休みの日の夕方は、夏バテで動きがスローになった虫を捕まえに行ってます。
気付けば2匹の蝶、4匹のバッタ、2匹のカブトムシがわが家にいました。
夜中起きてふと床を見ると、飼育ケースから脱走したカブトムシ(メス)の姿が…。体感温度が一気に5℃くらい下がりました。
さて、そんな「ゾッとする話」はさておき、あまりの暑さに今年のお盆休みはおうちで過ごされるという方も多いのではないでしょうか。
そんなアナタに、この1冊。(突然の告知)

キャステム社長の戸田拓夫が執筆した初のビジネス書
「困難上等―地方の精密鋳造部品メーカーの挑戦と復活の軌跡」が
幻冬舎様より刊行されました!*。٩(ˊᗜˋ*)و*。ワー!

家業であるキングインベスト(現・キャステム)に入社直後から、数々の困難や倒産危機に見舞われてきた社長。
「困難上等!」とあえて難しい道を選び続け、空っぽの工場から新卒採用に800人が応募する企業にまで成長させた軌跡を、ノンフィクションでつづっています。
ちなみに社長は折り紙ヒコーキ滞空時間のギネスホルダーであり、紙ヒコーキの先生としてたくさんの本を世に出しています。キャステムには折り紙ヒコーキの普及を通じて子どもたちにものづくりの楽しさを伝えるメセナ事業を担う「紙ヒコーキ担当」がいて、折り紙ヒコーキ協会の事務局としても活動しているんですよ~。
(弊社の紙ヒコーキ事業については、また改めてご紹介します!)

地元の経済情報誌「ビジネス情報」様に掲載し、ギネス記録誕生秘話や経営、教育への思い、若かりし頃の逸話(そして若干の下ネタ)を収録した「紙ヒコーキ 夢の航跡」も2025年2月に発刊したところですが、本格的なビジネス本は今回が初!

キャステムの歴史とともに、本の内容をちょっとだけご紹介します~!
そんなことある!?幹部の離反、そして大量退職
キャステムは、現代表である戸田拓夫の父、戸田昭三氏が1970年に立ち上げました。当時は「キングインベスト」という社名で、家族が経営する製菓会社の一角を間借りしながらのスタート。昭三氏は、なんと独学で射出成形機や鋳型の製造機械など製品の製造に必要な設備ほぼ全てを自力で作り上げ、試作・製造を行っていたようです。(すごすぎ…)

昭三氏は人情に厚い、根っからの職人気質の人でした。
当時、昭三氏の兄が経営する親会社の製菓会社がキングパーツの自社株の8割を保有していたこともあり、経営面にはあまり関与せず、満蒙開拓青少年義勇軍時代の友人の子どもや親族など3人を技術部長などの要職に迎え入れていました。
金型製作の部屋で黙々とものづくりにいそしむ昭三氏をよそに、工場の実務や組織の実権はいつしかその3人に握られていくようになります。
会社の設立から10年後、体調を崩し自宅療養のため帰郷した拓夫氏(現社長)が、家業を手伝うかたちで働き始めます。ところが、技術部門を仕切っていた3人は、社長の息子である拓夫氏の前でも臆することなく昭三氏の悪口を言い放ち、体調不良の拓夫氏に対しても冷ややかな態度を取り続けました。
このときすでに、組織の“ひずみ”は深刻なものになっていたのです。
そしてある日、ついに事件が起きます。
技術部長以下7名が突如、無断欠勤からの得意先企業への転職。その時なんと、製品の鋳造に必要な金型や技術資料、工作機械の稼働に必要なメーターなどを持ち出したり、破壊したりしていたのです。
技術部長らの行動は裏切りと呼ぶにふさわしいものでしたが、それでも昭三氏は、工場の再稼働を最優先に考えました。
「過去を責めるより、前に進むことが大事だ」と、あえて裏切りを許し、拓夫氏は頭を下げて技術を教わろうとします。しかし、その誠意すら踏みにじるように、彼に伝えられたのはうその製造ノウハウでした。
「この会社はだめだ」と見切りをつけた社員が次々と退職…。残ったのは女性社員10人、男性社員5人。その5人中3人が高齢。うち1人はラジオ体操すると必ず肩が外れちゃう…。
ここまで読まれて、
そんなことある!?
と思われた方もいらっしゃるのでは。
ですがこれは、この「困難上等」で描かれる、ごく序盤の出来事です。
その後も不良率90%以上の超難物の電車部品に挑んだり、社外秘の情報をライバル会社にリークされたり、リーマンショックで仕事が激減したり…。海外現地工場長候補が○○で××されたり…。数々の困難が拓夫社長に立ちはだかります。
高い壁を乗り越えた先にこそ、ブルーオーシャンが広がっている
では、どうやってそこから海外工場を含め、1500人が働く会社へと成長させることができたのか?
それは、大手企業や競合他社が避ける「困難な道」にあえて挑み続けたこと。
不良率90%以上の難物を引き受けたエピソードもそう。
幹部の大量退職後、社長含む若手がタッグを組んで試行錯誤を重ね、不良率を50%にまで落とし、客先と交渉し利益が出る仕事に転換しました。1995年当時、「危険な国」とされ企業の進出先として敬遠されていたフィリピンへの進出は、結果として大成功。フィリピン工場は、現在もロストワックス精密鋳造の主要工場としてキャステムを支えています。
「大手が避ける場所にこそ中小企業が生き残るブルーオーシャンはある」。
本書4章のタイトルにもなっているこの言葉に、経営者・戸田拓夫の覚悟が表れています。
2009年のリーマンショック時に仕事が減った時には社内人事を見直し、不良在庫1億3000万円分を一掃。その後「夢構想発表会」を開き、自社商品プロジェクトが続々と立ち上がりました。ここで生まれた新規事業本部・アイアンファクトリーが生んだのが、キン肉マン商品です。
キン肉マン商品開発の経緯はコチラ↓
現在、海外工場の現地法人を除くキャステムの従業員のうち、3分の1が20代。若手のアイデアで新商品開発につながった事例も数多くあり、ヒット商品を生み出したり、地元福山市のばらグッズに選ばれたりした事例も。若手が活躍できる土壌が、ものづくりに意欲ある若者を引き寄せたのではないでしょうか。
中小企業、製造業が苦境に置かれている昨今ではありますが、キャステムでは現在、BtoBの受注生産だけではなく、自社商品の開発や高付加価値の農業など、さまざまな挑戦を続けています。
今回の記事では、書籍『困難上等』のほんの一部しかご紹介できていません。ですが、あのとき「困難から逃げなかった」からこそ、今がある。本書には、弊社がどんな思いで危機を乗り越え、未来を切り拓いてきたか、
経営者戸田拓夫の“リアルな決断と汗”が詰まっています。
もしあなたやあなたの職場が、いま“壁”にぶつかっているのだとしたら─。この一冊が、ほんの少しでも背中を押す力になれたら嬉しく思います。
書籍『困難上等』については、
Amazon(https://amzn.asia/d/gGFd6Pt/)や
楽天ブックス (https://books.rakuten.co.jp/rb/18287764/)などで
購入できるほか、全国の書店でもお買い求めいただけます。
ありがたい反響
6月30日に発売して1カ月余り。多くのご反響を社長や会社、折り紙ヒコーキ協会宛てにいただいております。いただいたお手紙は大切に保管させていただいております。本当にありがとうございます!
発売後1週間で複数の書店のビジネス書ランキングで1位を獲得、発売1カ月後もアマゾンの書籍の「製造・加工」部門でランクインするなど、ご好評をいただいております。

せっかくなので、いただいた反響から一部を抜粋してご紹介します。
《ロストワックスとMIM製造の中小企業であるキャステムの社長が綴る内容は非常に興味深く、一気に読み終えました。戸田社長の成功の鍵は、PDCAサイクルを回すよりも、「DCAPサイクル」思考で行動する点であり、それが魅力だと感じました。これはまさに、大企業では難しい中小企業ならではの強みでしょう。》
《第1章の『倒産の危機は突然に』の衝撃的な記述に引き込まれ、また波瀾万丈ながら戸田社長の夢のある企業人生に心打たれ、最後の第5章まで一気に読破いたしました。》
《これがノンフィクションだなんて信じられない。想像を超える臨場感と痛快さで、一気に読み終えました。まさに今、困難に直面している経営者や後継者の方には、胸に突き刺さり、勇気をもらえる一冊だと思います。
若き戸田さんが覚悟を決めた瞬間から、奇跡の快進撃が始まります。
普通なら諦めてしまうような困難や逆境に、真正面から立ち向かい、ある瞬間からオセロのように事態がひっくり返っていく。しかも、その困難が“強み”へと変わっていく過程が本当に痛快で、「これはもうドラマ化されるべき」と思ってしまいました。》
《冒頭から、突然の無断欠勤、金型の盗難、数々の試練、不条理に悔し涙しました。戸田社長がんばってーと叫びながら、時々、面白い箇所でふき出したり、あっという間に読ませていただきました。》
こちらでは紹介しきれないですが、お読みいただいたみなさま、本当にありがとうございました!!!
なぜ今、苦難の歴史を本に残すのか
キャステムは今年、創立55周年を迎えました。
弊社が困難に直面し、何度も倒産危機に見舞われている間にも、
1989年時点で101社あった精密鋳造会社(専業、内製含む)は、2021年時点で26社に。1994年に61社あった金属粉末射出焼結会社(専業、内製含む)は2021年時点で14社に減ってしまいました。
鋳造、金属射出焼結を扱う企業だけではなく、中小企業も苦境に置かれています。書籍にも記載があるのですが、2023年の企業の倒産件数は8690件で、前年比35.1%増という1992年以来の増加率。うち上場企業は1社のみで、残りのほとんどが中小企業でした。
『コロナ禍の特別措置も終わり、中小企業の経営・維持はますます厳しくなっていくのではないか。立ちはだかる数々の困難に立ち向かい、どのように難局に活路を見出してきたのかを紹介することで、中小企業経営者や弊社従業員が新たな勝ち残り戦略を考えるヒントになれば―』。
そう考えた社長。キャステムの歴史を書き残そう!と筆を執り、昨年のゴールデンウィークに一気に書き上げました。そこから出版社様とのやりとりを重ね、今年6月、ついに刊行の運びとなりました!
会社が歩んできた歴史やトップの思いを伝えてさらなる挑戦のヒントにしてもらおうと、従業員一人一人に宛名付きのサイン本も贈ってくれましたよ~。

本に書ききれなかったこと
刊行後、新聞社や経済情報誌の取材を受けた社長。取材の中で、「本当は成功の歴史も本に載せたかったんですよ。でも、ほぼほぼカットされちゃった!」と笑っていました。

「夢構想発表会」を契機とした社内改革、「最高の福利厚生」を掲げる社員食堂、高付加価値農業への挑戦、金型レス鋳造技術「デジタルキャスト」などの新技術の導入…
この約10年のキャステムの変革の歴史も第二弾として出版したい!
と意気込んでいました。
新刊にこうご期待!!!(勝手に言ってみる)
次回予告!タンバリン芸人、キャステムにあらわる
次回は8月2日に開催したキャステム夏祭りの様子をご紹介します!
あのタンバリン芸人がキャステムに!?
巨大紙飛行機が会場上空を飛ぶ!!??
ここまでお読みいただきありがとうございました✨
また次の投稿でお会いしましょう~!
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