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花を手向ける意味とは

📚一行の宝物 しおりプロジェクト

本屋カフェ夢想堂さんの、こちらの企画に参加です。


◉あなたが読んだ本の中で「心に残った一文」を教えてください:

『ライ麦畑でつかまえて』J.D.サリンジャー(野崎孝 訳)

「死んでから花をほしがる奴なんているもんか」


なぜ心に残ったか

『ライ麦畑でつかまえて』は、学生時代に倫理学の課題図書で読みました。かなりハマって、先生の覚えもよく(笑)講義用のレジュメを作る役を仰せつかったりして、級友からは “ライ麦の〇子” と呼ばれたりしていました。
 そんな私が、この本の中で一番印象に残っているのが「死んでから花をほしがる奴なんているもんか」という言葉です。
 主人公の高校生ホールデンは、思春期特有の潔癖さで世の中の「インチキ」に嫌悪感を抱き、毒づきながら真冬のニューヨークを彷徨います。
 彼は、自分が死んだときのことを想像します。

続いて僕は、みんながよってたかって僕を墓地の中に押しこめて、墓石に名前を彫ったりなんかすることを考えた。まわりはみんな死んだ奴らだからな。いやあ、人間、死ぬと、みんなが本当にきちんと世話をしてくれるよ。僕が死んだときには、川かなんかにすててくれるくらいの良識をもった人が誰かいてくれないかなあ、心からそう願うね。墓地の中に押しこめられるのだけはごめんだな。日曜日にはみんながやってきてさ、ひとの腹の上に花束をのっけたり、いろんなくだんないことをやるだろう。死んでから花をほしがる奴なんているもんか。一人もいやしないよ。

白水ブックス『ライ麦畑でつかまえて』J.D.サリンジャー(野崎孝 訳) p240

  10代の私には、かなり刺激的で「その通りだ!」と思いました。
 あれから幾星霜――
 実は、この「死んでから花をほしがる奴なんているもんか問題」は私の中で解決したのです。その話は、前にnoteでこちらの記事に書きました。

 『ライ麦』は私の青春そのもの、そして「死んでから花をほしがる奴なんているもんか」の答えが数十年後に得られたことは、人生の摩訶不思議な巡り合わせだと思いました。

ヤバ猫さん、よろしくお願いします。

#一行しおり


追記

ヤバ猫さんに栞を描いていただきました!

保存用とカット用の2枚プリント

ヤバ猫さん、ありがとうございました!

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