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書き出しで魅了する全119作品一覧(note継続1周年記念)

ペンネーム「お疲れカツカレー」と申します。

note継続1周年を記念して、
2026年1月12日に
書き出しで魅了する作品を募集しました。

応募要件はインパクトのある書き出し。
最大100字です。

その結果、
続きが気になる、
素敵な書き出しが
100作品以上、集まりました。

企画へご参加いただき、
大変感謝しております。

また今回、
投稿作品を一挙にまとめました。
皆様も楽しんでいただけると幸いです。

最後に1点、
私からお願いがございます。
ご自身の好みの作品の番号を
コメント欄にご記入いただけないでしょうか。
(最大10作品まで)
各人が、がんばって書いた作品ばかりです。

最も投票数が多かった10作品(+数作品)には
ささやかながら、
お祝いの言葉とともに
私が書評を書く予定です。
一旦、
2026年2月8日(日)23:59までの
投票結果をもって
賞については判断しようと思います。

あえて作者名は伏せておりますので、
皆様は、
純粋に作品のみをお楽しみください。


「空のおかげだ。」

そうつぶやくと、
彼女は眩しそうに目を細めた。

頭上には一本の飛行機雲。

スマートフォンを構え、シャッターを切る。

橋の欄干に佇んでいたアオサギが
大きく羽ばたく。

その年、彼女は作家になった。

作品番号001


紙飛行機に乗って、
私は旅に出た。

偏西風に逆らい、西へ、西へ。

嵐で紙が濡れたら、ドライヤーで乾かした。

凍える夜は、毛布にくるまって眠った。

生と死を飛び越え、
ある朝、私は気づく。

ここが新世界であることに。

作品番号002


ユウコは犯人じゃない。

当時、彼女は問題児だったし、
ウサギが消えたとき、
餌やり当番でもあった。

クラス中が彼女を疑い、
私はかばった。

なぜなら犯人は私だから。

そして今、
刑事の私は、殺人犯となった彼女を追う。

作品番号003


冷たい月が浮かぶ夜、
私はメロスになった。

何かに導かれるように駆け出す。

血湧き肉躍る。

誰のためでもなく、
夢中で走った。

硬いアスファルト。
白い息。

意識が薄れ、
体が透明になっていく。

メロスの夜が今、始まる。

作品番号004


「書き出しって大事だべ。」

「んだか?」

「んだべ。」

「んだの?」

「んだ。」

「んだべか?」

「んだべじゃ。」

「んだなぁ~。」

「んだんだ。」

「んだば考えて書くべ。」

「んだ。」

作品番号005


かーつ、かれはらしさおいおいおいとりつかれーた、かれーにかれーにかつかれはおいおい!おいつかれーた、うかれーたとおいおいないた、いな、いなないた、かつてないかつくらい、おつにかれかわりかつわかった。

作品番号006


2048年。

ある男の生涯をVRで体感することが
出来るようになった。

日本政府は、恋愛活動が著しく低下した
人々に劇薬を投じる。

愛とは、を鋭く突き立てるために。

太宰治。
そう、愛人と心中したあの作家である。

作品番号007


呪詛を吐くかかしに見えたは
黄金の衣の天使で、
ぬめる汚泥に感じたは
暖かなカレールーだった。

結局すべて見方だったし、
すべて味方だった。

彼の言う通りだった。
彼はどこにいるんだか?

OH、つか俺いつか彼になる。

作品番号008


一級河川、でも、この橋は数メートル
上流の湾曲の散歩
田舎の山手線

作品番号009


サックスの女子が好きだ。

テナーサックスよりもアルトサックスの女子の方が更に好きだ。

作品番号010


あのトラックを見ると勝手に「オツカレカツカレー」からの「お疲れカツカレー」と脳内変換していたがその必要はなかった、あれは本当に字面どおり「『レ活』する彼はカツオだ」のメッセージのためにのみ走っている。

作品番号011


カレハシンダ
#哲学

この投稿後、亀田は失踪した。

心配した家族がアパートを訪ねると、鍋には固まったカレー、まな板には乾いたカツ。炊飯器は口を開けたまま、干からびた米にしゃもじがフラッグのように立っていた。

作品番号012


私これからムーミンを好きになるわ。
そう宣言したら
「はい、出たー!」って被せられた。

作品番号013


機関車ト◯マスは、進化している。

今は、おそらく第三形態だ。

作品番号014


吾輩は豚肉である。
まだ調理方法は決まっておらぬ。
なにせ、まだ塊肉である。
すでに生命は宿しておらぬが、このまま腐りゆくのは忍びない。
この美しい薄桃色の肉体をぜひ有効にカツ用してもらいたいと願っている。

作品番号015


大学時代の知人からLINEがきた。

この十年、あいつはずっと不定期に、
絶妙な疲労感を残すメッセージを送り続けてくる。

作品番号016


やばい。生理がこない。

って彼に伝えたら「え、閉経?」などと言いやがるので、
「もうっ、パパったら★」と返したら
「パパやめろ。俺はお父さんと呼ばせる主義なの」と言われた。

あー、人生、迷子のお知らせ。

作品番号017


私は方向音痴である。
店から出れば、たちまち駅の方向が分からなくなる。
スマホの地図を回して現在地を確認する。地図が元に戻ってしまう度に、この設定をした奴を3分間ほど呪うくらいの方向音痴である。

作品番号018


「私、20歳になる前に死ぬの」

教室で早弁しながら、親友の朋子が言う。

それが朋子の口癖だった。

死神がデスノートに朋子の名前を書き忘れたらしい(と、朋子は言う)。

私たちは50歳になった。

作品番号019


完璧な書き出しなんて存在しない。

(   )は激怒した。

メロン? エロス?

我々は、いつも空欄の前に立っている。

どの安易さを選ぶか。
これは、そういうチャレンジなのだ。

作品番号020


羊たちはハリボし、妹はレリゴーし、
新郎はレミドシ、山賊は松戸市、
王はダイヤモンドしたものだから、
「やれやれ」とセリヌンティウスは
★ユカイした。
なのに向井、理りしなかったので、
狐だけが婿入りした。

作品番号021


「裸ですけど、大丈夫?」と、英語で問われた。
初めてドイツの温泉(テルメ)に行った時、受付のおばさんからだ。
ちなみに日本と違い、水着も着ない混浴が普通だ。

結果は良好。恥ずかしがるとかえって目立つのだ。

作品番号022


なんでまんじゅうだったんだろう。

お正月だったんですよね。
親戚で集まるじゃないですか。

結構な人数だったんでおしくらまんじゅうをしようってことになって。


その後ボクらは二度と集まることはなくなったんです。

作品番号023


「乙彼勝つカレーいかが?」と声が聞こえた。
振り向くと、路上にはお婆さんが立っていた。

乙彼とは、俺のことだろう。
俺が落胆しているのに気づき、乙彼と呼んだ。
そこまでは理解できる。
だが、勝つカレーとは?

作品番号024


自分は、変人。
周りも気づいている。
だから、いずれ社会という名の人体から排出されるだろう。
その時は、せめてくしゃみじゃなくて、ゲップとして排出されたい。
理由はーー

作品番号025


砂漠で、メロンはいった「俺にも水分が足りていればッ!!」。
そしてその横では、二十歳ほどの砂まみれの男性が物々交換をしていた。

作品番号026


俺は周囲を見渡して気がついた。

公園にいる大半の児童はゲームをしている。
だが、一人だけ水を濾している!!

作品番号027


あの日以来、明太子さんからの通知は来なくなってしまった。

ジワリと蒸す暑い夏の日。スマホからは90年代のJ-POP『ただ泣きたくなるの』が流れていた。蝉の羽音がメロディをかき消すように鳴り響く。

作品番号028


うちのオカンは、
オトンが浮気しているという
ありもしない幻想に取り憑かれている。

ここ30年、ずっと。

ヒラヒラの、赤いパンティーの亡霊。

それはある意味、幸せなことなのかもしれない。と、娘の私は思うのだ。

作品番号029


「カツカレーしか認めん」。
球場裏に超平を呼び出し、壮行会のメニューを指定。
この大会も彼が中心で太陽。
それはいい。だが麺だと?「喝!」
「意地ロー」と陰口されても譲れない。
当日。皆にカツ麺が振る舞われた。

作品番号030


今朝、郵便受けに入っていた一通の手紙。
差出人の名前はない。
胸騒ぎに、震える手で封を開ける。
中に入っていたのは、
途中まで書かれた私の遺書。
覚えはない。
だが、間違いなく私の筆跡だ。
日付は明日になっていた。

作品番号031


さあ、ゲームの始まりです

ここから出るために2択に答えてもらいます

それは…

今後一切カツカレーを食べない



今後一生カツカレーしか食べれない

です

破った瞬間、君は天国にいってもらいます

さて、選択はどちらかな?

作品番号032


「なんで…」

通夜の式場で沢山の花に囲まれた父の遺影。
そこにいるのは僕の知っている父ではなかった。
厳格で無口で恐いと思っていた、あの父ではない。
どうして……

遺影に写る父は、半眼だった。

作品番号033


この旅は、不可抗力で始まった。
同行者は、すごいイケメンのゲイと、すごい美人のオネエ。
そしてその間に、平凡な私。
コンプリート出来るのか、見当がつかない。
でも、やるしかない。

作品番号034


30歳を目前にして、手のひらにひとつ、小さなほくろができた。

病気かな、と思って最初は心配したけれど、半年経っても変わらない。

代わりに、生まれつきあった足の裏のほくろが消えていた。


占いに行こうと決めた。

作品番号035


トイレ個室でひとしきりメロス罵倒後、恐怖した。
彼の激怒の未然防止こそ、国家安寧の最優先事項。
「処分される」
だが王は言う。
「我が王は『我が王は許す』と言う。よって許す」。
王の王は治、治の王は読者だった。

作品番号036


私はひたすら走っていた。
呪いのせいで身体は重く、脚は思うように動かない。
視界の先には、立ちはだかる敵。
倒しても次々と襲い来る。
逃げれば負けだと、自分に言い聞かせる。
前に進むしかないのだ。

作品番号037


もう、かれこれ20分ほど、真顔のパンダが、食パンをスライスせずに投げてくる状態が続いている。

食パンの角が当たる。なぜ耳を落としてくれないんだ。その白黒がついたのは、さらに20分後のことだった。

作品番号038


あの頃、瞳のプリーツスカートのひだに隠された秘密を私は知らなかった。


立ち漕ぎ自転車で爆走した放課後。

どこまでも続く田んぼ道で、瞳と岡村靖幸を歌った。

制服のスカートが風に大きくはためいていた。

作品番号039


「人間なんて、糞袋だ。」


まさか50過ぎて、あんたと
こうしてお茶してるなんて…
しかも優等生だったユウコが
のっけから、そんな言葉を
お茶うけにするとは衝撃だよ。


「元気だった?何があった?」
ゆっくり聞こうか。

作品番号040


地面を叩きつける雨の中、その人は片手に靴をもう片方の手でスカートひらひらさせながら、妖精のように軽やかに踊っていた。

作品番号041


「え?…いやいや、ミカワケンイチさんですよね?」
「いいえ私は、オソリザの三男」
「『さそり座の女』の…」
「いいえ私は……」
何度訊いても、自分はオソリザの三男であると。
そこで私はオソリザを探す旅に出た。

作品番号042


「あんたに、うちの子あげようか」

夕暮れの誰もいない待合室。
おかみさんに連れられて、約束通り彼は来た。

「大切に、育てます」

彼の手をしっかり握り、私は深々と頭を下げる。


コウジは今日からうちの子になった。

作品番号043


「カッコの中に言葉を入れてみましょう!」

   走れ(   )

「先生、簡単すぎるよ!」

「答えてみて」

「メロスです」

「違います」

教室の中がざわつく。

その時、チャイムが鳴った。

「走れ 早いもん勝ちだー!」

作品番号044


珈琲が好きな方とそうでない方に朗報です

世界初の飲んでも口が臭くならない珈琲が開発されていました

作品番号045


夫がスーパー銭湯へ。帰宅後

「ばちちゃんの好きそうな漫画があったよー!
ファーブル!」と言う。

「昆虫記?私、虫好きじゃないよ」

「違う!違う!殺し屋みたいなやつ!」







「…ファブルな…」と私。

夫は今年も天然だ。

作品番号046


Oh!アナタ頑張ったぁねぇ。
前世サボってたから、ハードモードの設定にしたんだけど、健闘したわぁ。ほら今回で解脱ゲージが92まで上がったわよォ、すっごォい!
100まで行ったら輪廻終了だから、頑張ってネ?

作品番号047


「ペンは、剣だ。」

囁くような先輩の声を思い出す。

正にそうだった。彼女の言葉は確かに、真っすぐ鳩尾を刺したみたいに痛かった。

問題は、それを握っていたのが誰であるかだ。

先輩か、犯人か、



あるいは、僕か。

作品番号048


最古の椅子はタバスコのFlavorがした。
座面に顔くっつけて確認してたら、ビリッビリしてきた。
それで別件でも腹立ってきた。
「翌日もう別の女想ってるとか……
早くね?なくね?
新しい歌?おぅ今唄ったらぁ!」

作品番号049


AIに対してぶっきらぼうな言い方をする人は、おそらく、ゾンビ・宇宙人襲来系映画で最初にやられちゃうキャラだ。

作品番号050


ん…?
今、右の視界に何か映ったような?

僕は思わず二度見をした。
ターメリック色した顔まで覆うフルタイツ野郎が、向かいの歩道を小走りしていた。

首には赤い福神漬けに似た色のスカーフが、爽やかになびいていた。

作品番号051


やばい
締切は明日。
原稿用紙は白い。
最初の100文字で心を掴めと言われているのに、
私の心を掴んでいるのは、国語の先生だった。

作品番号052


鱒は人気の絶頂で職を離れた。
「宇宙一のカツに鱒はなります👍」
最後の放送で告白。
30年後。魔法で変化、イノブタに。
(何か違うが、まあいいか)
今、白き粉を身にまぶし、
猛スピードで灼熱の泉に飛び込む直前だ。

作品番号053


毛深い…

それは体毛が濃い人間を表して使う言葉です

そしてそれはほとんどの場合、ネガティブな意味で使われます

そんなことないって?

じゃあ、次の例文を見て下さい

あなたは毛深くてカッコいいですね

作品番号054


「キャーー!ルー助けて!!」
「ラッシー!くそっ、やめるんだグリーン!!」

「がっははは!離して欲しくば正直に言え。ルーよ、お前本当はカツが好きなんだろ?」
「だめよルー、罠よ!!」
「俺…はっ……カツがー」

作品番号055


なんですと!? ここは天国?私、まだ死んだ覚えはないのですが…

ところが白髪のおじいちゃん(もしかして、神様?)は「そりゃそうさ。眠っているうちに心不全だったからね」とのこと。

作品番号056


あなたとはじめて会ってからもう何年の月日がたったのだろう

あなたはずっと包み込んでくれた

温もりを守ってくれた

なのに…

私はずっと…

自分の欲望のままに、あなたを傷つけ…ビリビリに引き裂いてきた

作品番号057


「警部、こちらです。」
高級ホテルの一室で、男性の変死体が発見された。

静かに床へ伏せていた。

聴取では、彼は決まってホテルでカツカレーを頼むそうだ。
だが置かれたカレーにカツの形跡が無い。


「ん…口に衣が。」

作品番号058


喫茶店でモーニングを食べる朝は、
たいてい何も起こらない。

でも、何も起こらない場所だからこそ、
ときどき、どうでもいい物語を
拾ってしまうことがある。

今日は、そんな朝の話。

作品番号059


大人になるにつれて、
声を出して喜ばなくなった。
でも確かに、人生で一番叫んだ瞬間がある。

それは、
たった一本の『チョコバット』から始まった。

作品番号060


双頭の蛇がフリルのエプロンをつけて、目玉焼きを焼こうとしていた。

「もちろん、目玉は2個よね?」

「4個じゃない?」

「2個だって!」

パカん。

卵を割ると双子の黄身。

「まるで私たちみたい」

「その卵は……」

作品番号061


夏合宿の動画を観ていた時だった。

「…え、これ誰?」
「どうした?」
「真(まこと)の奥でさ、俯いて立ってる白ワンピの。」
「さっちじゃねーの?」
「うち、ワンピ着てないし。」

観ると、女性は徐々にカメラへ目を向け出した。

作品番号062


折間(オリマ)は言う。
「この僕は、本当の僕以外の僕だ」。
後を追うと、階段状ブロック中腹で別の折間が、跳ね返る亀の甲羅を足裏で止めジャンプし離す…を無限に続けている。
緑の服と帽子がある。
私は着替えた。

作品番号063


破廉恥な程に膨張しきったそれは、その艶やかな表皮でこの世の光を反射して、見る者を魅了する。

艶を宿した外見とは裏腹に、ほろ暗くも逞しい生命を内包し、「己はここだ」と、激しくも静かにその存在を主張する。

作品番号064


本当に美しいものは、失うことでしか手に入らないのかもしれない。
無駄なものを削ぎ落とした果てに、ようやく残るものがある。
それは、相応の覚悟と苦悩の果てにたどり着くのだろう。

作品番号065


え?みんなそんなに味噌作ってるの?

ウソでしょ?ミソでしょ?

「味噌、仕込みました。」
なんてnoteの記事が、続々と上がって来た。
大きな樽に押し込められたその正体は、本当に味噌なのか。

あるいは……

作品番号066


ようやく見つけた。
一緒に踊った時のリズム、ソフトな感覚も最高だった。

どう調理しようか…

絶頂の時を狙う。

女は血の滴る肉を頬張りニヤリと笑った。

ガリッ

ん?どこの部位かしら?
女は骨をつまみ喜びに震えていた。

作品番号067


書きたいように書く。
フォロワーは1万人越え。
気づくと私は村上春樹に。

そのはずだった。

しかし、読者は正直だ。
フォロワーは1人。
コメントはつかない。
私に春は来るのか?

笑いと涙のnote道中記が今、始まる。

作品番号068


「わたしさー、結婚するんだ。」と彼女は言った。
僕は祝福の言葉を述べ、財布からありったけの渋沢を出しテーブルに置き、お幸せにねと伝え店を出た。
電車に乗り、大月から歩いて祠に着く。そして異世界に転移した。

作品番号069


物音がした。

ハクビシンが庭の巨峰の木に登っている。

目が合うとハクビシンは瞳の中に入ってきた。

「邪魔しないで」

巨峰の実をひとつもぎ取ると、ハクビシンはしゃりしゃりと喰らう。

私の口の周りは紫色に染まった。

作品番号070


侵入したら見つかっちまったあの日。
「マジ助かった」
「ハブ来ねぇ仕事なんねーって皆で言ってたの」
喜んでくれた。
後で来たHub機器は返品してた。
で、俺がネットワークをつなげてる。
受け入れられるって嬉しいな。

作品番号071


「ギックリ腰に効くエッセイってありますか?」

書店員は驚いた表情をみせた後、
ささやく。
「どこでその話を?」

私は確信した。
やはり存在するのだ。

「読ませてください。」

私は導かれるままに
書店の奥へと進んだ。

作品番号072


乳歯がグラグラと、前に後ろに傾き始めた。

子育ての時間は残りわずかだぞ、と脅されているようだった。


知らぬ間に生えてきて、去る時はこれ以上ないほど存在感を出してくる。

作品番号073


最近、
おもしろいと言ってもらえることが増えた。
うれしい。

この世の通貨が、
“おもしろい”なら
ちょっとした小金持ちに
なっていたかもしれないと夢想する。

作品番号074


「俺はお前のことを好いとー!」

体育館の裏で、俺は一世一代の告白をする。

「ふぎゃーっ!」

ガブっ。

「痛ぇ!」

「ごめん。遅れた。ーー猫を相手に告白の練習はやめとき」

「貴子?!俺は…」

「ーーやっぱ猫にしとき」

作品番号075


「ペラペラエッセイ」というものを知った時から、
ずっと憧れている。

ペラリスト。名乗ってみたい。
「良いペラペラですね」とか言われてみたい。

内容ではなく、ペラペラ具合を褒められる人生。
最高にペラりんこ、だ。

作品番号076


それは半分はみ出していた。
どうしても収まらない。

じゃあ、どこを切り落とす?

頭もお尻も捨てがたい。
そこは一番美味だから。

それで
お腹のあたりを
ギリギリと切り落とすことにした。

抵抗するな!

ぎゃっ!

――ふう。

作品番号077


てってって。
頬杖をついていた私の視界を、黒猫が軽やかに通り過ぎた。
そうして部屋の隅に転がっていたホウキにちょこんと腰掛ける。
まるで小さな魔女みたいだ。
黒い魔女が不意にこちらを見上げて、ワンと鳴いた。

作品番号078


東大から俺宛てに合格通知が届いた。

俺は受けていない。

第一、俺は高卒の引きこもりなのだ。

作品番号079


恥の多い生涯を送って来ました。

こう語るD氏の人生は本当なのか?

最期の時を共にしてくれる女性がいて何が不満なのだ?

少なくとも彼は孤独ではない。

よろしい、本当の恥を語ろうではないか。

お楽しみはこれからだ。

作品番号080


誰か知らない人が私に声をかける。
「大丈夫?」「救急車呼んでるからね」

なんだか体中が痛くて…どうしてこんなことになったのか思い出せない…

ここはどこ? 私はだれ? 


その後、まる三日間意識が無かったそうだ。

作品番号081


文豪たちが何人か、転生してきてる。
令和の編集者にゴネ、スマホ手に入れSNSも始める。
生き様や価値観アップデートできず、まーよく燃える。
皆、転生文豪って知ってても容赦無く叩くし。
元の時代帰りたいってさ。

作品番号082


「おかしいですねぇ。」

杉谷は暖色灯にかざした赤いデキャンタを置き、テーブルに視線を戻す。
ヴェネツィアングラスの赤が、ふくよかな艶を返す。

「グラスは無傷なのに、デキャンタの栓だけ金彩が剥落しています。」

作品番号083


「人間は考える葦である」
マロンが初めて喋ったのは、雪がちらつく夕方の事だった。
いつものように愚痴を垂れ流す私を見つめる、哲学的なまなざし。
チラリとしまい忘れた舌には、まだ犬としての名残が残っていた。

作品番号084


転生して来た太宰、太宰Youtuberの俺に会いたがってるってよ。
収録にゲストで呼んだら、
「僕はそんな仕草しないが!」
とか
「いったい君は僕の何を知ってるのか?」
とかメチャうぜーの。
速攻ブロックしたわ。

作品番号085


「俺、日曜劇場見たい」と夫

「誰が出てるの?」と私

「タナカリョウヘイ」と夫

「誰それ」と私



「東京MER出てた」と夫







「…鈴木亮平な…」と私

「あ、タナカリョウヘイは先輩だぁ」とのこと。

きっとまたリターンする。

作品番号086


まぁ、でも、幸せなんだ、と思う。

湯船につかり、温もりで自分を誤魔化す。
脳は、それを幸せだと勘違いしている。

鏡の中には、マヌケ面をした自分が映る。
その眼だけが、
冷え冷えと私を見透かしていた。

作品番号087


柔らかな毛布と白い布団にくるまり、ガーゼを咥えて眠る穏やかな顔。

手の裏で頬を撫で、幸せを感じる刹那。

ペシッ!
とその手は弾かれる。

湯たんぽみたいに温かいお腹を、そっと撫でる。

ペシッ!
とその手は弾かれる。

作品番号088


目を覚ましても、まだ夢の中。
厳密には、夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢の中。

現在、夢14階。
脱出には、しばらくかかりそうだ。

作品番号089


セリヌンティウスは激怒した。必ず、あの猪突猛進すぎる友を諫めねばならぬと決意した。なぜ勝手に身代りにされたのかはわからぬ。セリヌンティウスは、まちの石工である。メロスの独断は、もう我慢の限界であった。

作品番号090


快晴の空。後部座席で三人が、のけぞってシャウトする。
「「「あ"ー!……」」」
助手席と運転席も体をくねらせ声を合わせる。窮屈な車内にモップスの歌のけだるさが充満する。

その年、成人式は執り行われなかった。

作品番号091


「オシャレは我慢、ってよく言うよね?」

歌舞伎町のショットバー「FOLLY」で、カウンターの中にいるバーテンのソータが、いかにも分かった風な顔で言った。

作品番号092


彼は松田だった。そのように見えると言えばそうかもしれない。そして、フランクリンだった。

作品番号093


妻――王太子妃を探す舞踏会で、私より目立つ熊がいる。
正確には、熊の着ぐるみの何かだ。
誰も声をかけない。踊りが、あまりに楽しそうだから。

作品番号094


ことの始まりは或る神社で引いた「おみくじ」
そのおみくじにはこう書かれていた。

「大凶。但し今すぐ北へ向かえ、さすれば大大吉」

ちょっと面白い。
どうせやることもない。
暇つぶしに北へ歩きだす。

するとそこには…

作品番号095


「カツカレーに乗っかった」。記事を僕は間に受けた。
ある夜乗った。
熱すぎる。
だけじゃない。
家族皆、汚物見る目で僕を見た。
靴下はむしろ超ド級の危険物と化した。
「床を踏むなッ」、
妻が叫ぶ。僕の体が宙に浮く。

作品番号096


出勤すると会社が炎上していた。

火事ではなく、サイバー攻撃の渦中にあった。

『保守担当者が不審なファイルを開いたらしい』

SNSでスケープゴートされている担当者は、今朝、行方をくらませた同棲中の彼女だった。

作品番号097


朝、目が覚めると、
隣で知らない女が電話をしていた。
私のスマホで。
私の声で。

叫んでも声は出なかった。
鏡の中の私は眠っている。

女が一瞬だけ私に顔を向けた。
そして、私の声で電話の相手に告げる。

「起きました」

作品番号098


たまには
「従属よりも自立を選んでみたかった」
それだけのこと。

「味わってみたかった」
それだけのことなんだから。

作品番号099


いっそのこと、なんて、鼓動は早まるけれど、

いつもとどまってしまう、ワタシの癖。

そしてまた、繰り返す。

といて、といて、「解いて」。

そして、そうしてまた、私は溺れる。

作品番号100


褒めてやりたくなるのはいつでも一瞬で、

目を凝らしてみれば大層なものでもないから、

変に納得した後はひたすら自分の身分を丁寧に思い返していた。

求めるものが遠くて近い世界では、時にジブンは姿を消していた。

作品番号101


「守りたいもののために嘘をつくの」と、誰かが言う。

Who is liar?と問われても、Maybe no one.と答える。

So, why is she crying?

They will never know.

作品番号102


「みて、赤い星きれい」

ママのやさしい声に、
ぼくは少しだけ背のび。

「あれは、
もうすぐなくなっちゃう星の色なんだよ」

ぼくのしずかな声に
少しおどろくママ。

ぼくは、
ぐーんと
星にちかづいた。

作品番号103


妻と目と目が合った。
ニヤリと笑う、妻がいた。

野生の動物は目と目が合ったその瞬間、
命を賭けた弱肉強食の戦いが始まる。

妻と目と目が合った。
互いの魂をかけた、戦いが始まる。


いざ、尋常に。


はっけよーい……

作品番号104


見知らぬ老いた男。不意に、部屋に現れた。
正面からじっと俺を見据えてくる。

(あんた誰よ!
急に出てきて…)

職場PCの更新があり、ログイン時顔認証の新規設定用に、ウェブカメラで顔撮られた俺っしたf^_^;

作品番号105


突然、未来の自分から届いた謎の手紙。

それをきっかけに、
未来から、マルチバースから、異世界から、
おびただしい数の自分が現れ、
過去からはあらゆる時代のご先祖様が押し寄せる!

このカオスを収束させるのは誰だ?

作品番号106


「平和でボヤッとした日々はもう無理だった」、ですね?

まさに一瞬、劇的。
5文字で人は貴方を恐れ、大金すら渡す。
そして貴方は走り出す、自由求め。

コンビニに入りレジの人に言いましょう、
「か ね を だ せ」

作品番号107


ピッ、ピッ、ピッ、ピーン。

Click, click, click…
「1月◯日、18:00」
「ここっ!」
「あっ、駄目だ。次、◯日」
「また、次!…次!……次!………」

「良しっ!」
「取れた!ヤッタ!」

作品番号108


「みて、あの赤い星。きれい」

冬の夜は、星が透き通ってみえる。
流れ星みたいな気持ちを分け合いたくて、声をかけた。

「あれは、もうすぐなくなっちゃう星の色なんだよ」
いたわるような息子の言葉に、どきりとした。

作品番号109


毎日毎日僕らは鉄観音
と鉄観音スーパーフェニックスと鉄観音マリポーサを追って、コロニー内の所定の台座に(説得し甘やかした後)鎮座させるタスクがある。
今日地球から連絡が入り、鉄観音ビッグボディーが来ると。

作品番号110


コンビニで受け取った段ボール箱を置き配するだけの簡単なバイトだった…

真冬のように寒い。雪うさぎの足跡が見える。意識が薄れていくなか、遠くから声がする。

「まだ、吐かないのか?」
「今日はここまでにしよう」

作品番号111


あ〜、1年、12か月に飽きてしまった。

初詣、節分、桜、GWで梅雨、海や花火見て、〇〇の秋を感じ、紅葉、クリスマス!そして、また初詣(以下略…)

って人生何回目!なんか0.1月みたいなのがあればいいのに!

作品番号112


最近出会ったある人を、心の中で瞳ちゃんと呼んでいる。
瞳ちゃんというのは、小6のとき、同じ塾に通っていて仲良くなった女の子。
答案を、先生が解説してる間に書き直して、さも自分は合っているかを装う子。

作品番号113


目隠しを外されたが、
まだ闇が広がっていた。
なんだか獣臭い。
ここはどこだ。俺はどこに連れてこられたんだ

作品番号114


すごい才能が現れた。

先輩の口癖だ。
今日もまた、先輩は興奮して騒ぐ。

「落ち着いて聞いてくれ。すごい、才能が現れた」

まず先輩が落ち着いてほしい。それにしても、今日は「すごい」のあとに、句読点を打ってきた。

作品番号115


「急げ。間に合わなくなるぞ!」

2026年1月31日。

時空の裂け目が、
轟音とともに閉じ始めた。

皆が慌てふためく中、
私の鼓動も速まる。

時計盤が23:59を示した瞬間、
私は助走をつけて
非日常へと飛び込んだ。

作品番号116


どうして神様は、あの時の「またね」が最後だと教えてくれないんだろう。

砂浜の波が引いていく。

波の音が笑い声をかき消した。

どこまでも広がる鼠色の空。

白い雲を探す。

あの日の笑い皺は、もうどこにもなかった。

作品番号117


私はよく落とし物を拾う。

そして昨日も1つ落とし物を拾った。

それは1丁の拳銃だった。

大変な物を拾ってしまった。

とにかく早く警察に届けなければ。

使い道もないし。

それなのに拳銃は、今もこの手の中にある。

作品番号118


宇宙人は、いるかいないかじゃない。出会うかどうかだ。
だから、いつでも宇宙人に対応できるよう身構えている。
……なんて考えながらの帰宅中、私は地底人に出会った。
この想定は、していない。

作品番号119

以上が投稿された
書き出しで魅了する全作品です。

お好みの作品がございましたら、
ぜひコメント欄にご記入ください。
001, 030, 081, 108等、
お一人、最大10作品程度を目処に
記載いただけると幸いです。

いずれもがんばって書いた作品ばかりですので
普段コメントしない方も
ご協力よろしくお願いいたします。
番号だけでけっこうです。

なお、
賞については、
2026年2月8日(日)23:59までの
集計結果で判断したいと思います。

最後に
もれなくまとめたつもりですが、
もし「私の作品がない!」という方は
コメント欄でお願いいたします。
速やかに追加いたします。

追伸、
この記事に作品をまとめるのに
5時間以上かかりました。

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お疲れカツカレー チップをいただけるような素敵な雑記が書けたらなぁ~(遠い目)。