FireWireはケーブルで音が変わるのか?【検証・理論考察】
FireWireケーブルで音は変わるのか?
これはオーディオ界隈でよく議論になるテーマですが、結論から言うと、基本的には変わらないが、条件次第では差が出る可能性はある。
これが最も現実的で、事実ベースに近い答えです。
今回はこの理由を、FireWireの仕組みから整理していきます。
デイジーチェーンで音が変わりにくい理由の検証・論考はこちらから!
■FireWireは“音が変わりにくい設計”である
まず前提として、FireWireはオーディオ用途に非常に適した規格です。
その理由が以下の2つです。
・アイソクロナス伝送(Isochronous)
FireWireは音声や映像のようなリアルタイムデータを扱うために、帯域保証付きの転送(アイソクロナス転送)を行います。
特徴
データが途切れにくい
転送タイミングが安定する
レイテンシが一定
つまり、時間軸が安定していると言えます。
・差動伝送(Differential signaling)
FireWireは信号を±のペアで送る差動伝送を採用しています。
メリット
外来ノイズに強い
信号の劣化が起きにくい
ケーブル品質の影響を受けにくい
つまり、電気的に安定していると言えます。
■それでも“変わらない”と言い切れない理由
FireWireは優秀な規格ですが、完全無欠ではありません。
・エラー訂正がない(重要)
アイソクロナス転送は、基本的に再送(リトライ)を行いません。
エラーが出てもそのまま流れる
完全なビット保証ではない
ケーブル品質や状態が悪いと、そのまま音に影響する可能性があります。・
・電源・グラウンドの影響(6pin)
FireWire(特に6pin)は給電ラインを持っています。
可能性
電源ノイズ
グラウンドループ
機器間の電位差
データは同じでも、DACのアナログ出力に影響する可能性はある
・クロック/ジッターへの影響
FireWireは基本的にストリーム同期やデバイスクロックで動作しますが、下記要因では、内部クロックの安定性に影響する可能性もゼロではありません。
・信号の質が悪い
・ノイズが多い
・実際に多い原因
音が変わった”と感じる原因の多くはこれです
・接触不良
・コネクタ精度
・ケーブル劣化
・デイジーチェーン負荷
・機器相性
つまり、音質変化というより、通信状態の変化です。
■ケーブルの長さで音は変わるのか
長いほど不利だが、正常動作なら音は同じ
長くなると、下記が起きやすくなります。
信号減衰
ノイズ混入
波形の崩れ
ただし、問題なく動いている範囲では音が変わるとは言いにくい
■ケーブルの品質で音は変わるのか
音質というより“安定性”に影響する
品質が良い
認識が安定
ノイズに強い
接触不良が起きにくい
品質が悪い
途切れる
認識しない
デイジーチェーンで不安定
これが結果として「音が良くなった」と感じる要因になる。
■FireWireケーブルの本質
ここを一言でまとめると、FireWireケーブルは音質アクセサリーではなく通信インフラです。
■実体験(検証)
下記ケーブルで検証を行いました。
・オヤイデ d+FW6×6 1.0m
・エレコム 現行品 1m
・サンワサプライ 現行品 1m
・LINDY 4m
・EDIROL by Roland 2m
・ハードオフジャンクケーブル数本(1m〜4m)

■結論
音が変わったという確信を得ることはできませんでした。
デイジーチェーンや、直結でも複数回、同条件で試行しましたが、音が違うという印象は全く受けませんでした。
デジタルケーブルでもインピーダンスや振動、クロック直結で音は変わりますし、私自身他の機材で変わった経験をしています。
デジタルケーブルでも音の違いが生じるケースは存在しますが、それは主にクロックが信号に埋め込まれている伝送方式において顕著です。
FireWireのようにクロックとデータが分離され、パケット化された通信では、ケーブルの影響が音に現れにくいと言えます。
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本日はここまでとなります。
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