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あなたの周りのワクチンの誤情報:事実を確認する3つのステップ

ワクチンデマがSNS上で急速に広がっています。昨年4月から今月にかけて、ワクチンに関するXの投稿数は8倍に急増し、根拠のない情報も増加しているのです。「covid-19 vaccineを打つと不妊になる」「遺伝情報が書き換えられる」といった科学的根拠のないデマが広がる一方で、私たちが正確な情報を見極めることがこれまで以上に重要になっています。

実際、covid-19 vaccineに関する誤情報対策が失敗した場合、接種率が83.4%から76.6%に低下し、死亡者数が1,020人増加する可能性があるという研究結果もあります(注1)。逆に、誤情報対策が成功すれば、ワクチン接種率は88.0%まで上昇し、431人の命を救える可能性があるのです。また、「ワクチンを接種した人と接触したため体調不良が生じた」という根拠のない投稿もSNSで相次いでいますが、日本感染症学会や日本ワクチン学会は「シェディングのリスクはない」と明確に否定しています。

この記事では、私たちの周りに溢れるワクチンデマから身を守るための3つのステップを紹介します。正しい知識を身につけ、情報の真偽を確かめる方法、そして信頼できる情報源の活用法について、具体的に解説していきます。ワクチンに不安や疑問を持つ方も少なくありませんが、科学的根拠に基づいた正確な情報を理解することで、適切な判断ができるようになるでしょう。


ワクチンの誤認識/ワクチンデマをなくすための基礎知識

STEP1:
ワクチンの誤認識をなくすための基礎知識

ワクチンの誤認識と向き合うには、まずワクチンの基本的な仕組みを理解することが重要です。ワクチンとは、病原性(毒性)を完全になくしたり弱めたりした病原体の一部、ウイルスのタンパク質を作るもとになる遺伝情報の一部などを接種することで、免疫システムが病原体の侵入に備えられるようにする薬です。

ワクチンにはさまざまな種類がありますが、近年注目されているのがVLP(ウイルス様粒子)ワクチンです。VLPワクチンは、ウイルスの外殻構造のみを再現し、ウイルスの遺伝子を含まないため感染性がなく、安全性が高いのが特徴です。自然感染に近い立体構造を持つことで、体の免疫系を効率よく刺激し、高い抗体産生を促します。従来の不活化ワクチンと同様に、複数回(通常2〜3回程度)の接種が必要ですが、生ワクチンのようなリスクを伴わず、より安心して使用できる次世代型ワクチンとして広がりつつあります。

mRNAのDNA変換

「covid-19 vaccineを接種すると不妊になる」というデマがありますが、これには科学的根拠がありません。また、「ワクチン接種後に体内に長期間成分が残り、遺伝情報が書き換えられる」という誤った情報も流れていますが、厚生労働省は「注射するmRNAは短期間で分解され人の遺伝情報に組み込まれるものではない」と明確に否定しています。(注2)

さらに、「ワクチンによって新型コロナに感染する」というデマも見られますが、これは「事実上不可能」です。接種されているワクチンにはウイルスそのものが含まれておらず、ワクチンから新型コロナウイルスに感染することはありません。

「ワクチンを打つと磁石がくっつく」というデマもSNSで拡散していますが、米国CDCはワクチンに磁気を帯びさせるような物質は含まれていないと明確に否定しています。(注3)

ワクチンの仕組みを理解することで、なぜこうしたデマが科学的に成立しないのかが分かります。ワクチン接種後、体内では樹状細胞が病原体の情報を検知し、ヘルパーT細胞に情報を伝えます。これにより、B細胞が抗体を生産し、次に実際の病原体が侵入した時に素早く反応できるようになるのです。

ワクチン接種は強制ではなく、ご本人の意思に基づくものですが、その判断をするためには正確な知識が不可欠です。デマに惑わされず、科学的根拠に基づいた情報を見極める第一歩として、ワクチンの基礎知識を身につけましょう。


情報の真偽

STEP2:
情報の真偽を確かめる方法

SNSでは「接種するとmRNAが無限に増えてしまう」「寝たきりになった人が多数いる」など、covid-19 vaccineに関する根拠のない情報が数十万回閲覧されています。このようなワクチンデマの真偽を見極めるには、具体的な方法を身につける必要があります。

まず大切なのは、自分の「心のクセ」を認識することです。心理学者の久保(川合)南海子さんによると、私たちは不確かな状況に耐えられず、因果関係が整理された「物語」に無意識に惹かれる傾向があります。たとえば体調不良をワクチンのせいだと考え、SNSで同様の症状を訴える投稿を見つけると「やはりそうだ」と確信してしまいます。これは「確証性バイアス」と呼ばれる認知の偏りです。(注4)

情報の真偽を確かめるには、以下の点に注意しましょう:

  1. 複数の情報源を確認する - SNSの情報だけでなく、厚生労働省や地方自治体などの公的機関の情報を必ず参照しましょう。

  2. 拡散する前に一呼吸おく - 「この情報が本当なら伝えるべきだ」と考え、真偽を確認してから共有しましょう。

  3. ファクトチェックを活用する - メディアによるファクトチェック記事を参照することで、デマを否定する正確な情報を得られます。

不安な気持ちが強いほど、刺激的な情報に飛びつきやすくなります。そのため、いつもより慎重に情報を疑ってみることが重要です。

日本ワクチン学会の中野貴司理事長は「新しいタイプのcovid-19 vaccineに関する科学的ではない情報が広まっている現状を放置することは、学会として適切でないと考えている。正確な情報を踏まえたうえで接種の判断をしてほしい」と呼びかけています。(注5)

ワクチンデマの根拠を調べるには、因果関係を正確に判断することも必要です。ワクチン接種後に症状が出たからといって、必ずしもワクチンが原因とは限りません。実際に副反応かどうかを判断するには、「ワクチンを接種した人」と「接種していない人」を比較する研究が不可欠なのです。

厚生労働省は2022年9月、副反応疑い情報と接種情報をひも付けた「匿名予防接種データベース」を作成する方針を示しました。(注6)このようなシステムにより、より正確なワクチンの安全性評価が可能になるでしょう。


情報の信頼性

STEP3:
信頼できる情報源を活用する

情報過多の時代において、誤情報やワクチンデマを見分けるには信頼できる情報源を知ることが欠かせません。SNSやメディアでは、ワクチンに関する様々な情報が溢れていますが、特にSNSでは発信者が不明であったり、科学的根拠に基づいていない不正確な情報が多く見られます。

信頼できる情報源として、まず厚生労働省のウェブサイトが挙げられます。厚生労働省では、covid-19 vaccineの安全性について大規模な臨床試験だけでなく、接種後の副反応疑い報告、オンライン調査、健康状況調査などを継続的に実施し、国の審議会で議論しています。これらの調査結果は公的機関から公表されているため、最新の科学的知見を確認することができます。

また、日本感染症学会、日本呼吸器学会、日本ワクチン学会などの専門学会も重要な情報源です。これらの学会は2024年度の新型コロナワクチン定期接種に関する見解を合同で公開し、「シェディングのリスクはない」と明確に否定しています。(注7)

さらに、日本小児科学会では「知っておきたいわくちん情報」という教育ツールを作成しており、予防接種に関する基本的な知識と各ワクチンの情報が分かりやすくまとめられています。これは一般の方々が信頼して使える情報源として推奨されています。
https://www.jpeds.or.jp/modules/general/index.php?content_id=22

ワクチンに関する誤情報やデマの目的を見極めるには、情報の発信元を確認することが重要です。複数の専門家のチェックを受けた、科学的根拠に基づいた情報発信をしている公的機関や団体からの情報を優先すべきです。

注意すべきは、ワクチン接種後に起きた好ましくない出来事(有害事象)を、因果関係が分からないにも関わらず、ワクチンが原因であるかのように伝える情報です。このような根拠のない情報に惑わされないよう、常に複数の信頼できる情報源を確認する習慣をつけましょう。

ワクチンに関する虚偽情報により必要なワクチン接種を避けてしまうと、重篤な疾患や死亡につながる可能性があります。誤情報やワクチンデマの真実を見極めるため、医療従事者、科学的な根拠のある情報源、国の薬事規制当局からの情報を積極的に活用することが大切です。

結論

ワクチンデマが広がる背景には、私たちの心理的特性が深く関わっています。新しい感染症に対する「恐れ」や「不安」という感情が、根拠に乏しい情報の拡散を引き起こす最大の要因なのです。日本では約100年間、パンデミックを直接経験していなかったことも影響し、多くの人が一種のパニック状態に陥りやすい状況でした。

実は、ワクチンデマの目的を分析すると、不安を和らげるための「確からしい」情報に頼りたいという心理が見えてきます。特に「新しいもの」に対する恐怖心が、日本人のワクチン忌避感情につながった可能性もあります。mRNAワクチンは2000年初頭から開発が進められていた技術ですが、「新型コロナの流行からわずか1年で開発された新しいもの」という認識が広がり、「打ったら何が起こるか分からない」という不安を生み出しました。

ワクチン接種は個人の意思に基づくものですが、国民全体の免疫水準を維持するためには一定の接種率を保つことが重要です。ワクチン接種はこれまで、死亡者の大幅な減少をもたらすなど、感染症対策で極めて重要な役割を果たしてきました。

厚生労働省が作成している「ワクチン接種を受ける人へのガイド」は、ワクチンの正しい理解と重大な副反応の早期発見に役立つ貴重な情報源です。ワクチンについての不明点があれば、このガイドに記載の「お問い合わせ先」を活用することをお勧めします。

また、ワクチンデマを信じてしまう背景には、確証性バイアスという認知の偏りも関係しています。自分の考えに合致する情報だけを選択的に取り入れ、反証となる情報を無視してしまうのです。

ワクチンの誤情報やワクチンデマの本当の問題点は、それによって必要なワクチン接種を避けた結果、重篤な疾患や死亡リスクが高まる可能性があることです。科学的知見に基づいた情報を冷静に受け止め、周囲のデマに惑わされない判断力を養うことが、現代社会を生きる私たち一人ひとりに求められています。

新型コロナウイルスのアウトブレイクが始まって以来、ワクチンに関する誤情報も同時に急速に広がりました。この情報のアウトブレイクに対処するためには、正確な情報を積極的に収集し、冷静に判断する能力が不可欠です。covid-19 vaccineに関する正しい知識を身につけ、科学的根拠に基づいた情報を信頼することで、私たち一人ひとりがこのパンデミックを乗り越える力を持つことができるのです。

ワクチンの必要な理由や詳細はこちらも確認してください


参考文献

注1:ワクチンに関する誤情報が新型コロナウイルス感染症死亡者数に与えた影響を解明
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z0406_00005.html?utm_source=chatgpt.com

注2:厚生労働省の X(旧Twitter)公式アカウントによる投稿
https://x.com/MHLWitter/status/1409708214057279488

注3:Myths and Facts about COVID-19 Vaccines
https://archive.cdc.gov/www_cdc_gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/facts.html?utm_source=chatgpt.com

注4:NHK WEB特集記事
https://genkimaru1.livedoor.blog/archives/2324491.html?utm_source=chatgpt.com

注5:第28回⽇本ワクチン学会・第65回⽇本臨床ウイルス学会 合同学術集会
https://jsvac.jp/pdfs/20241118.pdf?utm_source=chatgpt.com

注6:令和4年9月 第36回予防接種・ワクチン分科会
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/001359971.pdf?utm_source=chatgpt.com

注7:ミクスonline
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=77303&utm_source=chatgpt.com