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厚労省には多数報告されているのに、1年以上経っても更新されない情報

9月9日に、コロナワクチン接種後の健康被害救済制度で新たに認定された事例が公開されていました。死亡事例については、前回1名が初めて認定され、今回は新たに2名が認定されています。

間質性肺炎の急性増悪

予防接種健康被害救済制度については、以前の記事で書きました(下記参照)。

認定に当たっては「厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象とする」という方針で審査が行われている。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000864824.pdf

厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象とする」という方針で審査が行われていますが、どのような審査基準なのかが不透明です。

審査結果は、下記で公開されています。

9月9日に公開された「第151回 疾病・障害認定審査会 感染症・予防接種審査分科会」を見ると、「間質性肺炎急性増悪」の死亡事例が認定されています。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000988225.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000988225.pdf

間質性肺炎は、一般的には緩やかに病気が進行していきますが、風邪やインフルエンザなどがきっかけで、急激に悪化することがあり、それが急性増悪と呼ばれる病態です。

ですから、間質性肺炎で通院している方は、主治医からコロナワクチンの接種を勧められたと思います。

医師の勧めで急性増悪を回避するためにワクチンを接種して、急性増悪で死亡してしまったら、医師はどう説明するのでしょうか。

日本呼吸器学会のサイトには、下記のように書かれています。

Q35. 間質性肺炎で治療中の患者にSARS-CoV-2ワクチン接種を行う場合の注意点を教えてください。 (2021年06月16日)

回答
間質性肺炎患者における新型コロナウイルスワクチンの有効性や安全性に関する報告は限られており、現時点では明確なエビデンスはないのが実情である。

ワクチン接種と間質性肺炎の関係に関しては、インフルエンザワクチン接種による間質性肺炎の発症がこれまでに症例報告として複数報告されており、特に本邦からの報告が多くみられる(1-3)。間質性肺炎発症の機序は明らかではないが、ワクチンの作用機序とステロイド治療に対する良好な反応性を示す報告が多いことから、免疫系細胞の活性化を介した反応である可能性が考えられている。しかし、インフルエンザワクチンによる間質性肺炎の発症は全体の接種数から考えるとごく一部であり、殆どの患者には安全に接種できていること、また感染による間質性肺炎増悪のリスク回避の観点から、間質性肺炎患者におけるインフルエンザワクチン接種はガイドライン上でも推奨されている(4)。

新型コロナウイルスワクチンとして既に臨床応用されているメッセンジャーRNA (mRNA) ワクチンやウイルスベクターワクチンにおいても、同様に免疫系の活性化を通して間質性肺炎に影響を及ぼす可能性は否定できないものの、ワクチン接種により間質性肺炎の急性増悪などの重篤な有害事象が引き起こされたとする報告はまだ認められず、現時点では大きな問題とはなっていない。既に承認された新型コロナウイルスワクチンはいずれも高い発症抑制率ならびに重症化抑制効果が示されており、まだエビデンスは十分ではないものの間質性肺炎患者においても同様の効果が期待できる。また、間質性肺炎患者が新型コロナウイルス感染症に罹患した場合、健常者と比較して重症化しやすいことが報告されており(5-7)、間質性肺炎患者においてはより一層感染予防に努めることが重要であると考えられる。

以上を踏まえると、間質性肺炎患者においても、注意深く経過を観察する必要はあるもののワクチン接種が推奨されると考えられる。

https://www.jrs.or.jp/covid19/faq/vaccine/20210616125319.html

上記は2021年6月に書かれたものですが、その後更新されていません。「現時点」からずいぶん状況も変わっているのに、情報はそのままです。

間質性肺炎の報告は多数出ており、2021年8月の報告でも、すでに報告医師がワクチン接種と「関連あり」としている事例がありました(下記参照)。

そして「現時点」から1年以上経ち、2022年9月2日に公開された副反応疑いの報告で、間質性肺炎は下記の数になっています。すべてが報告されているわけではないので、実際はもっと多いかもしれません。


資料1-1-1 予防接種法に基づく医療機関からの副反応疑い報告状況についてより

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000983363.pdf

資料1-2-1    薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000992629.pdf

医療機関からの報告(上)と、製造販売業者からの報告(下)は、重複している報告もあるようなので、正確な数はわかりませんが、2021年8月よりかなり増えています(上記Vol.39の記事参照)。

これらの事例は報告されただけで、現場の医師には共有されないのでしょうか。

先日取り上げた、14歳の事例でも接種後の間質性肺炎が報告されていました。

このような事例が多数でているのに、なぜ情報は更新されないのでしょうか。