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メディアの報道と現実のズレ

能登半島地震の被災地では、様々な問題が見えてきています。避難所によっても、状況は違っているはずです。けれども、テレビが発信している情報はどの局も同じような情報ばかりに思えます。なぜ独自の取材で得た情報ではなく、足並みを揃えたような情報になるのでしょうか。

災害救助法

以下、救援活動をしている「被災地NGO協働センター」が発信している現地の状況です。



令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.13(1月14日)

現在、被災地の避難所の食事は、ほとんどが避難者や地元のボランティアの炊き出しに頼り、その人たちは日に日に疲弊しています。
(中略)
 その一方で、避難所での食事については、災害救助法で行われるお弁当やおにぎりなど配布は今現在ありません。また物資や食事も末端の避難所や在宅避難者には届いていないのが実態です。いのちの生命線の食事がとれないことは死に直結します。各現場で活動しているNGO・NPOの関係者は、必死に食料をかき集め各被災地で炊き出しを行っています。国の支援にどこで目詰まりをしているのか、すぐにつかめませんが早急な対応が求められます。助けられたいのちをつなぐには早急に食事の確保をしなければなりません。いまだ孤立集落があり、物資も届いていない地域があります。
 避難所の中には、老人施設が地震で倒壊し、使えなくなり体育館に避難している高齢者もいます。障害者、女性、子どももいます。震災から2週間近く経ち、私たちのところにも、各地から生活物資が届いていないという悲痛な声が寄せられています。
 どうぞみなさん関心を寄せてください。よろしくお願いします。

令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.13

「国の支援にどこで目詰まりをしているのか」調べることは、他の地域での対策に活かすためにも重要なことだと思います。

令和6年能登半島地震にかかる災害救助法の適用について【第1報】(PDF形式:443.2KB)

令和6年能登半島地震にかかる災害救助法の適用について【第2報】(PDF形式:454.2KB)

石川県七尾市、輪島市、珠洲市など、「1月1日」が法適用日と書かれています。

https://www.bousai.go.jp/pdf/240101_kyuujo.pdf


https://www.bousai.go.jp/pdf/240101_kyuujo.pdf

「(3)炊き出しその他による食品の給与」と書かれています。

https://www.bousai.go.jp/pdf/240101_kyuujo.pdf

それなのに、なぜ行われていない避難所があるのでしょうか。

令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.15(1月16日)

別部隊は、珠洲市にある正院小学校に物資をお届けしました。
(中略)
 ここ正院小学校は大きな避難所ではありますが、こちらも行政からの支援されるべきお弁当やパンなどの支給は震災から10日以上経ったいまでもありません。避難者自主的にしていたのですが、疲労の色が濃くなり、たまたま天理教のボランティアが来てくれて食つなぐことができたと避難所のリーダーが肩をなでおろしていました。やっと洗濯機が一台導入されていましたが、150人ほどいる避難者にはとうてい少な過ぎます。それであまり水を必要としない洗濯洗剤のニーズがありました。日に日にニーズは変わっていきます。

令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.15

こちらも、「行政からの支援されるべきお弁当やパンなどの支給は震災から10日以上経ったいまでもありません」と書かれています。ボランティアが来なかったら、どうなっていたのでしょうか。

一方、中日新聞にも正院小学校の様子が書かれています。


珠洲の避難所にほっこり壁新聞 避難児童が制作「手書きの字や絵が心温まる」
2024年1月11日 21時54分 (1月11日 22時05分更新)

被災者を元気づけ、避難所での生活を少しでも楽しくしようと石川県珠洲市正院小学校に避難する子どもたちは、4日から手書きの壁新聞を発行している。校内の4カ所に掲示され、見る人をほっこりさせている。

 「正院小ひなん所新聞」は同小に避難する小中学生が発行。模造紙に仮設トイレの使い方やストレッチ方法、炊き出し情報などを絵や紙をハート形に切った吹き出しなど交えて紹介している。

 日々のネタはお願いのほか、避難所生活で子どもたちが感じたことなどを大人からの助言を受けながら話し合っている。同じ内容の新聞を4枚作り、校内に掲示している。

 立ち止まって新聞を見ていた70代の男性は「毎日見ているが役に立つし面白い。手書きの字や絵が心温まる」と目を細めた。

https://www.chunichi.co.jp/article/836188

1月11日に発信された情報ですが、こちらは小中学生による新聞のことだけが書かれています。なんだか、同じ避難所の様子とは思えません。

災害救助法が適用されているにもかかわらず、「行政からの支援されるべきお弁当やパンなどの支給は震災から10日以上経ったいまでもありません」ということは、非常に重要な問題です。けれども、そのことには触れられていません。

しかも、他のメディアも正院小学校について書いていますが、どれも壁新聞を取り上げています。

(プライベートがない生活…子どもたちの“ある取り組み”が癒しに)

独自で取材するなら、他局・他紙で取り上げたことは避けて、異なる視点で取材をすると思うのですが、なぜか同じような内容です。現地に行っても、避難所で過ごす方たちの声を拾い上げていないのでしょうか。それとも、声は聞いたけれど発信しないのでしょうか。