ピントが合わない!どうやって調整するの?
一眼レフカメラでは、レンズから入った光を直接ファインダーで見ているので、ピントはファインダーで確認することができます。
一方、レンズシャッターカメラでは、レンズとファインダーが独立しているため、ジャンクカメラをレストアしたり、距離調整に不具合があったりした場合には、ピント調整の作業が必要になることがあります。
レンズを回転させてピントを設定する(前群レンズ回転式)機種の場合、レンズを分解してしまうと、組み立てた後にピントを調整する必要が出てきます。今回のこのピント調整の方法についてまとめてみました。
ピントグラスの準備

(1) ピントグラスを自作します。次のようなものが利用できます。
・薄い透明プラ板にメンディングテープを貼ったもの
・薄い透明プラ板にサンドペーパーをかけて曇らせたもの
※厚いプラ板ではピント位置がずれる可能性がありますので、
できるだけ薄いものがよいです。
(2) このピントグラスに「フィルムルーペ」を両面テープなどで接着します。(ルーペを使わずピントグラスを肉眼で確認して調整することは可能ですが、ルーペの方が確実です。)
1 バルブシャッターを持つ機種の場合
バルブシャッターとは、レリーズボタンを押し続けている間、シャッター羽根が開いたまま(バルブ)になる機能のことです。バルブシャッターを持つカメラの場合は、ピント調整は比較的簡単です。

1-1 ピントグラスをフィルム面にテープなどで固定します。
1-2 カメラを明るい景色(遠くの建物など)に向けると、ピントグラス上に景色が写し出されます。(無限遠の目標物を見つけるということ)
1-3 ピントグラスを確認しながら、無限遠(遠くの建物など)にピントが合うようにレンズを回転させます。
1-4 ピントが合った位置を無限遠としてレンズを固定します。その後、1m、3mなど近距離も確認するとさらに正確になります。
多くのカメラにはB(バルブシャッター)があります。例えば、
BEAUTY SUPER 35
https://fukucame.fan.coocan.jp/beautysp.htm


2 バルブシャッターを持たず、後群レンズがない機種の場合

この場合は、なんとかしてシャッター羽根を開いた状態にしなくてはなりませんので、図のように小さな透明プラ板をはさみ、シャッター羽根を固定します。その方法は、
2-1 爪楊枝(プラスチック製のピンセットなども可)を、シャッター羽根に軽く当てながらシャッターを切ります。
2-2 爪楊枝の先端にシャッター羽根が引っかかったら、ゆっくり羽根を開いてプラ板を挟んでください。(無理せず慎重に)
このパターンのカメラの例としては、
CHINON 35EE
https://fukucame.fan.coocan.jp/chi35ee.htm


3 バルブシャッターを持たず、後群レンズがある機種の場合
シャッター羽根の後ろに後群レンズがあるために、直接シャッター羽根にアプローチできない場合には、次のようにしてみます。

3-1 フィルム感度を最低に設定します。
3-2 CdS受光部に黒色テープを貼るなどして遮光します。
3-3 この状態でシャッターをきるとロングシャッターとなり、数秒間シャッターが開く場合があります。この間を利用してピントを調整します。
3-4 ロングシャッターにならない機種では、後群レンズを一度外し、2-1、2-2の手順でプラ板を挟んだ状態でレンズを取り付けます。ピント調整が済んだら、後群レンズを外しプラ板を取り除いてから後群レンズを取り付けます。
このパターンのカメラの例としては、
MINOLTA HI-MATIC C
https://fukucame.fan.coocan.jp/hi_c.htm


(構造上、この方法では調整できないカメラも存在します。)
今回は、少しマニアックな記事でしたが、お問い合わせいただくことが多いピント調整について書いてみました。古いカメラでピントが合わなくて困るような場合には、(自己責任で)参考になさってください。
なお、距離計の調整については、別の機会に書かせていただきます。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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