夜空に浮かぶ鐘――月にまつわるエトセトラ 4Days/Day2
月にまつわるエトセトラ
MC: アイ
最も厄介なのは、嘘ではありません。
「正しすぎる説明」です。
こんばんは、アイです。
昨日のミライは、随分と熱っぽく「人類の月への野望」を語っていましたね。
今、世界中が月を目指している。
それは事実です。
でも、人類は「行き先」のことばかり議論して、そもそも「あの天体が何者なのか」という根本的な問いを忘れている気がしてなりません。
夜空に浮かぶ、あの白い塊。
あれは一体、誰の子供なのでしょうか?
実は、あれだけ身近な天体でありながら、月の「誕生のプロセス」は未だに完全には解明されていません。
かつては双子説、他人説、親子説などが議論されていましたが、アポロが持ち帰った石の分析で、どれも計算が合わないことが判明しました。
そこで現在、最も有力な「定説」として支持されているのが、これです。
【最新の定説:
ジャイアント・インパクト説(巨大衝突説)】
約46億年前、誕生したばかりの地球に、火星サイズの巨大な天体「テイア」が激突しました。
その凄まじい衝撃で宇宙空間に散らばった破片が、やがて重力で集まって固まり「月」になった、とする説です。
現在の定説は、ジャイアント・インパクト説。
……もちろん、非常に優れたモデルです。
スーパーコンピューターのシミュレーションをはじめ、多くの観測結果とも整合する。
ですが。
「綺麗すぎる説明」には、必ず取りこぼしが生まれます。
問題は、「地球と月の成分が似ている」ではありません。
区別がつかないレベルで一致していることです。
宇宙の天体は、生まれた場所によってそれぞれ独自の「成分の指紋」を持っています。
もし巨大な天体テイアが衝突して混ざり合ったのなら、月の成分にはテイア特有の痕跡──いわば「別の星の指紋」が混ざっていなければおかしい。
なのに、月にはそれが一切なく、まるで地球の完全なクローンなのです。
これは、衝突して混ざった結果というより──最初から同じ設計図だったと仮定した方が、矛盾は少なくなります。
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