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星の降る町 ショートショート (#空想地名祭)

 どうしても叶えたいことがあって、ある町へ行ってみた。そこは東北の、とても寒い所にある。雪は好きなので、それほど苦ではなかった。

 駅を降りると、銀色の森が目の前に広がっている。思わず感嘆の声を上げた。ブーツを踏みしめながら、一歩一歩進んだ。

「もうここに住もうかな…」
とまで思う。それほど生活に疲れていたし、全てがどうでもいいと投げやりになっていた。

 願いを叶えられる星形の氷の欠片かけらは夜降ってくるので、それまで散策することにする。
 町のあらゆるところに、星のモチーフが散りばめられていた。
 街灯が星形だったり、星のアクセサリーを売っていたり、星形のゼリーがたくさん入っているパフェが喫茶店に置いてあったり。
 見ているだけで、沈んでいた気持ちが浮き立ってくる。歩いている人たちもみな、どことなく楽しそうだ。

「寒いけど、いいところだなあ」
 『星空珈琲店』という喫茶店へ入ってコーヒーに星形の砂糖を入れ、星形のプリンを食べながら外を眺めていた。
 欠片が降ってくるにはまだ時間はあったけど、もう手に入れなくてもいい気がしながら、その店でくつろいでいた。

 やがて夕暮れの空が藍色になり、空にきらめく欠片がちらちらと見え隠れしはじめる。
 それを見ているだけで願いが叶った気がして、ただ茫然ぼうぜんとその景色を眺めていた。

              了


#空想地名祭 #星雪町

 PJさんの星雪町へ行ってみました。とてもきれいな街でずっといたいと思いました(期間限定だけど)
 ありがとうございました…!🙏

#なんのはなしですか

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