冬の光、恩寵の光♯13-何も問わずに、受け止めてくれる光に出会ったことはありますか
Vertical Grace ― Downcast love
「ステンドグラスと、床に落ちる光。――何も問わずに、そこにあった。」
―― 理由も、資格も、必要ない。ただ静かに降り注ぐ、冬の赦(ゆる)し。
第3話 ――
降り注ぐ / Downcast love / 冬の光
ある休日、和也は古い教会に足を踏み入れた。
信仰心があったわけではない。
ただ、喧騒から逃れたかった。
ステンドグラスを通して、冬の光が静かに床に落ちている。
強い輝きではなく、ただ、そこにあるものを優しく照らすだけの、降り注ぐ光。
その光の下に立っていると、光は、何も問わずに、自分を受け止めた。
遠くで、街のざわめきが聞こえた。
