冬の光、恩寵の光♯12-完璧であろうとするほど、空回りしたことはありますか
Vertical Grace ― Perfect weakness
「冬の刃と、胸の冷たさ。――立てない夜があった。」
―― 優しささえ、今の自分には鋭すぎる。底知れぬ沈黙に、ただ身を任せる。
第2話 ――
弱ければ / Perfect weakness/ 冬の研
仕事で大きなミスを犯し、自信を完全に失っていた。
完璧であろうとすればするほど、息は浅く、空回りする。
美咲は「誰にでもあることだよ」と励ましてくれるが、その優しさがかえって辛い。
自分の不完全さが、冬の研ぎ澄まされた刃のように痛む。
この苦しみの底で、初めて、自分の力だけでは立てないと知った。
その冷たさが、胸に沈んだ。
胸の奥が、ずっと冷たい。
