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【市役所】市役所での初の分限処分が示したもの|公務員の安定神話はどこへ向かうのか

こんにちは。来年度から独立を目指す市役所職員のボンベイです。

五條市役所で、市として初めて分限処分が行われたというニュースを目にしました。

私は当事者でもありませんし、詳細な事情も知りません。
この処分が妥当だったのかどうかを論じる立場でもありません。

ただ、それでもニュースを見た瞬間、「ああ、もう公務員といえど安泰ではない時代に入ったんだ」と、静かに感じるものがありました。

この感覚は、きっと公務員として組織の中に身を置いてきた人間だからこそ芽生えたものだと思います。



1. 五條市役所の分限処分ニュースを見て

今回のニュースで印象的だったのは、処分そのもの以上に、「初」という言葉でした。

市役所という組織において、「初めての前例」が持つ重みは想像以上に大きいものです。

もちろん、分限処分という制度自体は以前から存在しています。
しかし、多くの自治体で、それは「制度としてはあるが、実際には使われないもの」として扱われてきました。

だからこそ、実際に運用されたという事実が、象徴的に映り、こうしてニュースとして取り上げられたのだと思います。


2. なぜ公務員には「普通解雇」がなかったのか

民間企業では、条件や手続きを満たせば普通解雇があり得ます。
一方で、公務員には長らく「簡単には辞めさせられない」身分保障がありました。

私自身も疑問に思っていた部分ではあったので、少し調べてみると、これは公務員を甘やかすための仕組みではありませんでした。
胡座かいてる奴もいますけどね。

政治的圧力や恣意的な人事から職員を守り、行政サービスの中立性や継続性を保つために設計された制度であり、誰が市長になっても、どんな政権になっても、行政が安定して回り続けるための土台でした。

だからこそ、解雇に相当する分限免職は、極めて慎重に扱われてきたのだと思います。


3. 「なかった」のではなく、「使われてこなかった」

分限処分が今回初めて生まれたわけではありません。
ただ、現実には「使われない選択肢」として棚上げされてきました。

訴訟リスク、組織への影響、前例のなさ。

そうした要素が重なり、「できるけれど、やらない」という判断が積み重なってきたのだと思います。

だからこそ今回の事案は、制度変更というよりも、「運用が一段階変わった」出来事として受け止めています。


4. 前例が自治体を動かす

市役所の意思決定において、「他市町村でやっているかどうか」は想像以上に大きな意味を持ちます。

今回の五條市の事例も、今後さまざまな自治体で参照されることになるでしょう。

「前例がある」というだけで、心理的なハードルは一気に下がります。
良いか悪いかは別として、運用は確実に変わっていく。
その入口に立った出来事だと感じています。


5. 公務員人気と受験者減少のギャップ

ここで、私自身が以前から感じている違和感があります。

私の市では、職員採用試験の受験者数が大きく減っているそうです。
聞いた話では、私が受験した頃の5分の1ほどしかいないとのこと。

一方で、世間の「なりたい職業ランキング」では、公務員は上位に顔を出します。

調査によって違いはあるものの、こちらのソニー生命さんの調査では高校生男女とも1位となっており、他の調査でも割と上位にいます。

自分の市役所の現状を見ていると、このギャップがどうにも不思議なのですが…。

もし、公務員が選ばれる理由の多くが「安定」にあるのだとしたら、その安定にメスが入る今回のようなニュースは、確実に影響を与えるはずです。


6. それでも、公務員という仕事はなくならない

私は来年、市役所を去る立場ではありますが、行政はこれからも必要で、その担い手は必ず求められ続けると思っています。

時代が変わっても、公務員という仕事自体が今後なくなるとは思えません。

だからこそ、「これから誰がこの仕事を担うのか」「どうやって人を集めていくのか」は、避けて通れない課題になっていくはずです。

今回のニュースは、その問いを私たちに静かに突きつけているように感じました。

答えはまだ見えませんが、少なくとも「何も変わらない」という時代ではなくなった。そのことだけは、確かだと思いますし、色々と考えさせられるニュースでした。


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ボンベイ@元市役所職員Webライター 記事を読んでいただきありがとうございます。 市役所を離れ、4月からWebライターとして新たな一歩を踏み出します。 いただいた応援は、執筆活動やスキルアップのために大切に活用させていただき、皆様へ還元できれば嬉しいです。 皆様の「スキ」やサポートが、私の挑戦の大きな原動力です。