岸辺露伴は動かない懺悔室 【ネタバレあり映画感想文】 岸辺露伴は動き出す
★映画の内容をネタバレしております。未視聴の方は、ご覧になってからお読みください★
1.映画「岸辺露伴は動かない 懺悔室」を見に行ってきましたー
①「岸辺露伴は動かない」とは
「岸辺露伴は動かない」は、荒木飛呂彦先生原作漫画、および漫画を元にした派生小説アニメ化ドラマ化作品です。
ドラマ化から映画になり、映画は2作目になります。
主人公は岸辺露伴という漫画家です。
元々原作漫画は「ジョジョの奇妙な冒険」という長編漫画で、岸辺露伴はその中のメインキャラクターの一人です。「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ短編漫画が「岸辺露伴は動かない」になります。
②だが断る岸辺露伴
この岸辺露伴、かなりクセの強いキャラクターになります。
彼はある超能力の持ち主です。
ジョジョの奇妙な冒険では、登場人物がスタンドという超能力特殊能力を持っていてバトルをするのですが、岸辺露伴も「ヘブンズ・ドアー」というスタンド能力を持っています。
この「ヘブンズ・ドアー」、人間を本にしてその人の記憶を読むことができ、さらにその本に露伴が命令を書き込むと逆らえない、という能力です。
チートです。チート。
ただ彼は、その超能力を基本的には自分の仕事である、漫画のネタ探しに使っています。(あとは自分の身を守るため)
彼は漫画家として、アシスタントなしで週刊連載をこなす、高い漫画の執筆能力を自力で持っており、彼の書いた漫画は海外でも翻訳されて評価されるほど人気になっています。
そのことに彼は、非常な誇りを持っています。プライド高いです。もうエベレストも真っ青。
漫画が色々な人に高く評価されていると言われて返す彼の発言が、こちら。
「 この岸辺露伴が金やちやほやされるためにマンガを描いてると思っていたのかァーッ!!
ぼくは『読んでもらうため』にマンガを描いている!『読んでもらうため』ただそれだけのためだ。
そしてぼくは『読んでもらうため』毎日毎日『リアリティ』のある題材(ネタ)を探し続けている!」
漫画にはとても真摯です。
真摯ですが、、、性格はだいぶ困ったやつです。
捻くれ者で偏屈で、めんどくさいやつです、岸辺露伴。
そして、態度はめっちゃ偉そうです。
腕を組んで謝るやつがどこにいるんだ、、ここにいた。。
もう1つ、彼の有名なセリフがこちら。
「だが断る」
これだけだと何のことかわからないのですが、この断った提案は、自分の命をかけたものでした。
彼が敵のスタンドに囚われ命を吸い取られようとしていた時、主人公が探しにやってきます。露伴は主人公にボコボコにされたこともあり犬猿の仲です。敵は主人公を呼びよせてそいつの命を吸い取らせれば、露伴の命は助けると提案をします。
しかし彼は提案を断り、命を捨てて主人公を助けたのでした。(後で助かった)
これは残念ながら、実は主人公を思い助けたかったから、ではありません。
自分が強いと思っている敵に「NO」と断ってやることが好きだったからです。
彼は自分の命よりプライドを優先する男なのでした。
(そして負かされた相手の悔しそうな顔を見るのが大好き)
③実写ドラマ「岸辺露伴は動かない」
そんな岸辺露伴が主人公になったスピンオフは、人気となりました。
そして、NHKで実写ドラマになりました。
2020年12月に第1期・第1ー3話が放送。
2021年12月末に、第2期・第4−6話。
2022年12月末に、第3期・第7、8話。
そして、2023年5月に映画「岸辺露伴ルーヴルへ行く」が公開されました。
2024年5月に、第4期・第9話。
そして、この度、映画の2作目が作られ、5月23日公開となりました。
2.映画2作目を映画館で観てきましたよー
現在二次創作作成中のため、絶賛引きこもり中体重爆増中の私ですが、
行ってきましたよーー映画館ーーーッ!
めっちゃ久しぶりですよ。映画館まで足を運ぶの。
だいたいもう配信ですからねえ。



この話、ポップコーンが重要な位置を占めるんです。
実際家で放り投げてみたら天井にはぶつかりました。
街灯の高さってどのくらいなんだ?

歳だなあ。。しくしく。。。



これはワインを飲む用か、、
映画を見た後、売店で購入したのがこちら。

一応読書が趣味なんで、、最近全然読んでない上に電子が多くなっとりますが、ゆっくり読めるように期待をこめて。

これあれじゃあないの?肉とか食って高いか安いか当てるやつ?
書いてある文字はAI解析によると、意味のない英語とイタリア語の羅列だそうです。誰かの記憶かと思ったのに残念。
はめてみたら少し私には緩くて、朝気づいたら外していました。


で、映画の感想ですが、、
私ネタバレなしの感想って書けないんですよねえ。
そういった技術がなくって、、本当に。。。
なので、これからの感想はネタバレ全開になります。
未視聴の方は、ぜひご覧になってからお読みいただければ幸いでございます。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
では、ネタバレの覚悟はいいか?
3.ネタバレあり映画感想文!
原作の懺悔室は、漫画で1話なので、映像にしたら2時間持ちません。
なので、ルーヴルや密猟海岸と同様に、いかに内容を追加して話を膨らませてくるか、がポイントでした。
原作では、懺悔を聞いて面白がってるだけで、タイトル通りまったく動かなかった露伴先生をどう動かすのか、が、重要ですよねえ。
①ヴェネツィアという舞台
ルーヴルでは日本パートがあったのですが、今回は残念ながら日本パートはありませんでした。
ぜーんぶイタリア、ヴェネツィアの話。
なので、私の好きな露伴先生の家も出てきませんし、最初に「ヘブンズ・ドアー」の紹介で出てくる2人も出てきません。残念。。。
その代わり早速スリが出てきます。やべえなヴェネツィア、さすがマフィアの国イタリア。露伴先生でないと歩けないんじゃあねえか?
露伴先生はイタリア語ペラペラです。フランス語もペラペラですが、これが「ヘブンズ・ドアー」で自分に書き込んだからかは不明。
そして、ヴェネツィア。
英語だとヴェニス。シェークスピアの ヴェニスの商人の舞台ですな。
ちょっと待ったーって、あれ。って本は読んだことあるのですが、いったことはありません。
というかイメージないんですよねえ、全然。イタリアの県?の1つになるそうなんですが、どこって感じ。
ネットに聞いたところでは、
水の都、なんだそうです。
元々島だったのが繋がったとか。
温暖化で水浸しになったりしているらしいです。
で、車が使えないので船で水路を移動するのが基本らしいです。
さらには、仮面舞踏会の発祥の地だそうです。
映画の最初、フラフラしていた露伴先生は仮面を拾い、仮面だらけの仮面職人の店を訪れます。仮面職人は女性で半分日本人でした。
日本の能面とはまた違った、豪華だけどちょっと怪しい感じの仮面です。
仮面と一緒に置いてあったペスト対策の鳥マスクは、コロナを思い出しました。
ああ、私今もマスクしてるわ。
未来の人がみたらこんなの付けてたんだーって思うんでしょうか。
②異国のイタリア・ヴェネツィアに集まる日本人たち
そして、なんでイタリアにこんな日本人が集まるの?という展開になります。
幸福のため、らしいですが、、
懺悔室にこっそり忍び込んだ露伴先生も日本人なら、懺悔する男も日本人でした。
懺悔する男は、25年前イタリアにやってきたけど、スリに取られて文無しになり、差別を受けつつ働いていた水尾という男といいます。
いや、警察に相談とか大使館に連絡とかしなかったの、、イタリアってそれもないの、、大丈夫かイタリア。
そこへやってきた浮浪者ソトバも日本人。同様にイタリアにきたものの病気や怪我で働けずお腹を空かせてやってきました。
食事を分けてくれとソトバに言われた水尾は、自分に押し付けられた荷物運びの仕事を浮浪者にやるようにいい、やったら食事をやると言います。
ソトバは荷物を運び始めますが、途中で転落して死亡。ソトバはお化けになり、水尾に呪いをかけます。
幸福の絶頂の時に絶望を味合わせる、と。
ってか、浮浪者は逆恨みでしょう?むしろどこも雇ってもらえないのに仕事をあげたんだからありがたく思うべきでは?自分の国でうまくいかない人間が外国にいけばなんとかなるわけないでしょう。言葉も知識も常識もつながりもコネもないのにさあ。
懺悔は続きます。
水尾はくじが当たったり事業が成功し、美人と結婚して娘ももうけ、とんでもない幸運に見舞われます。しかし幸運になりすぎないよう注意していました。
が、ある日、広場でポップコーンで遊ぶ娘をみて幸せだと思ってしまい、そこへソトバが現れます。ポップコーン対決で運命を決しますが、敗れた水尾はソトバに命を奪われました。
そこで露伴は彼に「ヘブンズ・ドアー」。
水尾は実は整形して別の男と入れ替わり田宮になっていて、死んだのは今の水尾でした。今度はソトバと水尾がダブルで田宮に呪いをかけます。
娘が幸せの絶頂の時に田宮に絶望を味合わせる、と。
その記憶を読んだ露伴の手は落ちない血に染まり、彼にも幸福の呪いが襲いかかります。
③靖子節炸裂ううううーー
今回も脚本は小林靖子さんです。アニメジョジョでもお馴染み。
がんばったなー小林さん。
・幸福とは何か?絶望とは何か?
さて、この話のテーマは、幸福と絶望です。
天国と地獄みたいなもんで、幸せな時に絶望を味合わせてやる、というのがソトバのそして水尾の呪いです。
まあ、下げるには上げないといけないのはわかりますよね。
死んだ方がマシなつらい状況で死んだらそれはただの救いになっちゃいますから。
私は、結婚も結婚式もしたことないので、そんな幸せだったことはありません。
なので想像になってしまうのですが、、、
もう死んでもいいくらい幸せの絶頂で死ぬなら、それはただの幸せでは?
・終わらない呪い
最後、男は娘が幸福の絶頂で息絶えるという絶望に直面します。
しかし同時に、長年の呪いから解放される、と安堵しました。
安心した、安心したな、田宮!
そして呪いは終わりません。絶望しきらないから。
つーか、これ、、、終わらなくない?
絶望してもこれで呪いから解放されて安心したら絶望のドン底にはどうやってもならないよね?
呪いが終わらないのが呪い?
イタリアだけに?
・幸福と絶望の狭間で
正直、人間を幸福にしたり絶望させるのって、結構難しいと思います。
人間は欲の深い生き物だから。
幸せと思っても、次の瞬間には幸せでなくなっています。
隣の家の旦那の方が稼いでいたり、奥さんが美人だったり。
んで、絶望的な状況でも腹は空いて、食べるとちょっと浮上したりします。
完全に絶頂、完全にどん底に突き落とすのって結構難しいのですよ。
だから、この呪いは最初から詰んでますよね。
そして、そんな呪いにも絶望にも負けず、たくましく生き続ける、男。
日本人が異国のイタリアで成功するにはこんなハングリー精神が必要ということでしょうか。
4.幸福を断る露伴
今まで露伴先生は、大抵、漫画のネタを探して怪異に首をツッコミ、やばい目にあって「ヘブンズ・ドアー」で切り抜ける、というパターンでした。
しかし、今回、露伴先生は自ら動き出します。
ふざけんなてめーとばかりに呪いをぶっ飛ばしに行きます。
オペラもブッチして。
なぜなら、
自分の漫画の売り上げを”幸運”によって操作された、から。
幸福をもたらす呪いは露伴にもかけられました。
最初は四葉クローバーを拾うとか、レストランで余ったご飯を分けてもらうとか、いらなくなったチケットをもらうとか、ささかやかなものでした。
でも、幸福はついに露伴の漫画にまで到達しました。
さあ、売れて嬉しいでしょう、幸せでしょう、なんて他力で漫画が売れて、露伴は喜びません。
そう思うだろうと思われたことにキレます。
何より大事な大事な自分の漫画に、勝手に呪いの幸運なんかが関わったことにブチ切れです。
そんなことしなくても売れるのに、自分の漫画を実力を舐められて、お怒りです。
田宮が死のうがどうだろうが、関係なしに呪いを排除しにかかります。
動かない露伴の動きだす理由、超納得!
いやあ、やっぱり岸辺露伴はこうでないとね。
なので、今回は、頭脳バトルというか、心理バトルでした。
前みたいに斬り合いとかの立ち回りとかなかったので、映画的に動きが欲しかったかな、とは思いました。
あと、ポップコーン失敗後の死に方がよくわかんなかった、、、
オペラしらなかった。
まあ総じて、
脚本家・小林靖子に、原作本で横っ面を引っ叩かれたような映画でした。
痛い、、、でもちょっと気持ちいい。。。
そして、、、
やっぱり泉くんは最強でした。
イタリア語全然できないのに日本語でコミュニケーションをとり、絶望と幸福の新解釈を提示する。。
ラスボスなんじゃあないの?このヒトさあ、、、
よろしければこちらもどうぞ〜

