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自己破産という“国家公認”の生存戦略。弁護士が教える「本当のリスク」

  毎月25日や27日が近づくと、胃が痛くなる。

玄関先のポストを開けるのが怖い。。

スマホに着信があるたびに、ビクッとする。。。

給料が入った瞬間に右から左へ返済に消え、手元には数万円しか残らない。。。。

「あと少しで完済できるはず」と言い聞かせながら、また限度額いっぱいまで借りてしまう。。。。。


どーも!!!
SNS総フォロワー17万人の弁護士法人mamori代表「弁護士ビーノ」こと、日比野大です。

私はこれまで数多くの借金相談を受けてきましたが、相談に来られる方の多くは、、、ギリギリまで我慢して、ボロボロになってからやっと扉を叩いてくれます。

なぜ、そこまで我慢してしまうのか?

それは、「借りたものは返すのが当たり前」という真面目な責任感と、「自己破産=人生の終わり」という強烈な恐怖心があるからなのです。

「破産なんてしたら、近所に噂が広まる」
「全財産を没収されて、路頭に迷う」
「戸籍に傷がつき、子供の就職に響く」

断言します。

これらはすべて「都・市・伝・説」です!!!

自己破産は、国が法律(破産法)で定めた、国民が生活を立て直すための「正当な権利」であり「生存戦略」です。

年間で約7万人。

つまり日本のどこかで“毎日200人近く”がこの制度を使って、新しい人生をスタートさせています。

Xの投稿でも、自己破産については関心が高いようなので、、、

今回は、「自己破産のリアル」についてもう少し深い部分まで掘り下げてお話ししますね。

この記事を読み終える頃には、自己破産という言葉の響きが「絶望」から「希望」へと変わっているはずです!!!

※ちょっと長いですが…
日本一わかりやすく丁寧に解説する所存です!
よければ「目次」をうまく活用して、必要な箇所だけでも学びに当てていただけると嬉しいです。


   


🖋️ 自己破産は「国が認めたリセットボタン」。

そもそも“自己破産”とは何でしょうか?

法律的に言うと、「支払い不能」の状態にある人が、裁判所に申し立てを行い、免責(借金をチャラにすること)の許可をもらう手続きです。

「支払い不能」とは、単に「今月ピンチ」というレベルではありません、、、

あなたの収入、財産、そして借金の総額という3つのバランスを見たときに、「どう頑張っても、将来的かつ継続的に返済していくことが不可能」と裁判所が判断する状態を指します。

例えば、借金が300万円あるけれど、手取りが15万円で、家賃や生活費を引くと毎月1万円しか返せない。

これだと完済まで300ヶ月(25年)かかります。
(これはしんどすぎる。。。)

これ、利息を含めれば一生終わりません。
つまり立派な「支払い不能」。

逆に、借金が100万円でも病気で働けず収入がゼロなら、これも「支払い不能」です。

金額の多寡ではなく、「あなたの経済状況とのバランス」で決まるのです。

なぜ国は「借金チャラ」を認めるのか?  

「借りた金を返さないなんて、ズルいじゃないか」

そう思うかもしれません。

でも、破産法という法律が存在する理由を深く考えてみてください。

もし自己破産という制度がなかったらどうなるでしょう?

借金に追われた人は、夜逃げをするか、犯罪に手を染めるか、あるいは自ら命を絶つしかなくなります。。。

それは国にとっても大きな損失です。

破産法の目的は、債権者(貸した側)に平等に分配することだけでなく「債務者(借りた側)の経済生活の再生」にあります。

一度失敗した人から全てを奪うのではなく、借金をゼロにして、もう一度経済活動に参加してもらう。働いて税金を納め、消費活動をしてもらう。

そのほうが、社会全体にとってプラスになるからです。

つまり、自己破産は「敗北」ではなく、「社会復帰のための再スタートライン」なのです。


🖋️ 恐れている「デメリット」の9割は誤解

自己破産に踏み切れない最大の理由は、ネット上に溢れる誤った情報による恐怖です。。。

ここでは「本当のメリット・デメリット」を整理し、その本質を解説します。

本当のメリット:静寂と再起

最大のメリットは言うまでもなく「借金がゼロになる(免責)」ことです。

何年もあなたを苦しめてきた重荷が、法的に消滅します。

明日から、利息に怯える必要はありません。

そしてもう1つ、手続きを始めた瞬間のメリットがあります。

それは「督促が止まる」ことです。

弁護士に依頼すると、私たちはすぐに債権者へ「受任通知」を送ります。

※「私が代理人になったので、今後一切、本人への連絡や取り立ては禁止です」という通知です。

これを送った瞬間から、あなたのスマホは鳴り止みます。

ポストに督促状が入ることもありません。

この「静寂」を取り戻すことこそが、正常な判断力を取り戻す第一歩なのです。

本当のデメリットとは何か?

一方で、もちろんデメリットはあります。

しかし、それはあなたが想像しているような「身ぐるみ剥がされる」類のものではありません。

1. ブラックリスト(信用情報)への登録
よく「ブラックリストに載る」と言われますが、具体的には「信用情報機関に事故情報が登録される」ことを指します。

これにより、約7年〜10年間は、クレジットカードを作ったり、新たなローンを組んだりすることができなくなります。

でも、これよく考えてみてください。

今あなたは借金を返すために、別のカードでキャッシングをしていませんか?

だとすると、それは「信用」ではなく「自転車操業」です。。。

強制的にカードが使えなくなる期間は、「現金だけで生活を回すリハビリ期間」。

私の依頼者様の多くは、「カードがない生活に慣れたおかげで、無駄遣いが減り、むしろお金が貯まるようになった」とおっしゃいます。

これはデメリットであると同時に、生活再建のためのメリットでもあるのです。

ちなみに、「カードがダメならスマホの後払いを使えばいい」と考えるのも実は危険です。それも立派な借金扱いになるのです。

2. 職業の制限(資格制限)
破産手続き中(申し立てから免責決定までの数ヶ月間)だけ、特定の職業に就けなくなります。

▼就けなくなる職業
・弁護士や税理士などの士業
・警備員
・生命保険募集人 など

但し「一生なれない」わけではありません!!!

手続きが終われば「復権」し、また働くことができます。

そして、会社員や公務員、医師、看護師、パート、アルバイトなど、大多数の職業には全く影響がありません。

3. 官報への掲載
「官報」という国が発行する機関紙に、あなたの住所と氏名が載ります。

これを見て「近所にバレるのでは?」と心配する方がいますが、普通の人は官報なんて読みません。

読むのは、信用情報機関や一部の不動産業者、そして私たち法律家(も見ない)くらいです。

近所の人や会社の同僚が、毎朝官報を隅から隅までチェックしている可能性は、ほぼゼロと言っていいでしょう。
(これ心配される方、結構多いです。。。)

4. 財産の処分(でも生活必需品は残る)
「家財道具を全部持って行かれる」というのも昭和のドラマのイメージです。

自己破産で処分されるのは、あくまでも「高価な財産」です。

具体的には、不動産(持ち家)や、価値の高い車(ローンが残っている場合や査定額が20万円を超える場合など)、99万円を超える現金など。

逆に言えば、99万円以下の現金、家具、家電、スマホ、衣服などの生活必需品は、すべて手元に残せます。
(これを「自由財産」と言います。)

破産したからといって、テレビも冷蔵庫もない部屋で暮らすわけではないのです。

これからの生活に必要なものは、ちゃんと守られるよう法律で設計されています。


🖋️ 最大の壁「免責不許可事由」がヤバい。。。

ここまで読んで「よし、破産しよう」と思った方は、少し待ってください。。。

自己破産には「免責不許可事由(めんせきふきょかじゆう)」という落とし穴があります。

簡単に言えば、「そんな理由や行動での破産は認めませんよ」というNGリストです、、、

❌ 主なNG行動(免責不許可事由)
・浪費・ギャンブル
パチンコ、競馬、FX、仮想通貨、過度なショッピング、ホスト・キャバクラ通いなど。「これらが原因だと破産できない」と思っている方が非常に多いですが、実はそうではありません。

・財産隠し
「車を取られたくないから名義を親に変える」「現金をタンスに隠す」。これは絶対にやってはいけません。破産手続きは「正直に全てをさらけ出す」ことが大前提で、、、隠したことがバレると、免責が降りないばかりか、最悪の場合、詐欺破産罪などの犯罪になります。

・換金行為
クレジットカードのショッピング枠で新幹線のチケットやブランド品を買い、すぐに買取屋で現金化する行為。これは実質的な借金であり、かつカード会社を騙す行為とみなされます。

・偏頗弁済(へんぱべんさい)
「破産するけど、親から借りた分だけは返しておこう」「友人の借金だけは優先しよう」。心情は痛いほど分かります。しかし、破産法には「債権者平等の原則」という鉄の掟があります。特定の誰かだけを優遇して返すことは、他の債権者(消費者金融など)への裏切り行為とみなされ、免責不許可の大きな原因になります。

・詐欺的な借り入れ
「もう返せない」と分かっている状態(支払い不能状態)なのに、「返せます」という顔をして新たに借り入れること。これもNGです。

ちなみに、詳しくはYoutubeで解説していますので、併せてどうぞ。↓

※(4:10〜)「免責不許可事由」について


🖋️ 弁護士ビーノ流!!自己破産の手続き5ステップ

「裁判所に行くなんて怖い」と思うかもしれませんが、動画で解説した通り、あなたがやることは意外と少ないのです。

🌱Step 1:(ここが一番勇気がいる。。。)
相談と受任通知

まずは弁護士に相談します。ここで借金の総額、収入、資産状況を洗い出します。

「自己破産で行こう」と決まれば、弁護士と契約。その日に受任通知を出し、督促をストップさせます。

ここから数ヶ月〜半年間、あなたは借金の返済を一切しなくて良くなります。(その間に弁護士費用を積み立てていただくのが一般的)

🌱Step 2:(面倒だけど頑張る…!)
資料集めと申し立て

通帳のコピー(過去2年分など)、給与明細、家計簿、保険証券など、大量の資料を集めます。(ここが一番の正念場。。。)

資料が揃ったら、弁護士が裁判所に「申し立て」を行います。

🌱Step 3:
破産審尋(面接)

裁判官と面接(審尋)を行います。

「えっ、裁判官!?怖い!」と思うかもしれませんが、東京地裁のように「即日面接」といって、弁護士と裁判官だけで面接するやり方もありますし、地方の裁判所だと呼ばれることはほぼなくなりました。

私が裁判官から聞かれるのは「なぜ借金が増えたのか」「今はどうやって生活しているのか」といった事実確認が中心なので、あなたが怒鳴られたり説教されたりすることはありません。

🌱Step 4:
管財事件か同時廃止か

財産がほとんどない場合は「同時廃止」といって、手続きがスピーディーに終わります。

財産がある場合や、免責不許可事由(ギャンブルなど)がある場合は「管財事件」となり、「破産管財人」という裁判所がランダムに決めた弁護士が選ばれます。

管財事件になると費用と管財人との面談を行うために時間が少しかかりますが、ここでも誠実に対応すれば、最終的な免責への道は閉ざされません。

🌱Step 5:(ゴール!!!)
免責決定

数ヶ月後、裁判所での債権者集会(債権者はほぼ来ません)と免責審尋(省略されることもあり)を経て、無事に「免責許可決定」が出ます。

これが官報に載り、確定すれば、晴れて借金は法的にゼロになります。


🖋️ あなたの人生は、お金よりも重い

自己破産は「魔法」ではありませんが、法治国家における「強力な盾」です!!

私が経営者として、また弁護士として伝えたいのは、「経済的合理性」を持って生きてほしいということです。

「情けなくて誰にも言えない」
「自分が我慢すればいい」

そうやって感情や精神論で問題を抱え込み、解決を先送りにして、利息という無駄なお金を払い続けること。

これこそが最も「不合理」であり、あなたの人生を浪費する行為です。。。

企業が赤字部門を切り捨てて再生するように、個人も負債を整理して再生する権利があります。

自己破産を経験したからといって、人間としての価値が下がるわけではありません。

むしろ、お金の怖さと大切さを骨身に沁みて理解したあなたは、以前よりも賢く、強く生きられるはずです。

自己破産で命までは取られません。

それどころか、生活必需品も手元に残ります。

「もう限界かもしれない」
「でも、破産だけはしたくない」

もしあなたがそう迷っているなら、まずは一度「専門家」に相談してみてください。。。

怒ったりしません。笑ったりもしません。

ただ淡々と、あなたの状況を分析し、最も傷が浅く済む「戦略」を提案します。

むしろ自己破産が必要ないケース(任意整理や個人再生)かもしれません。

ちなみに、弁護士に頼る前に自力で家計を立て直すための具体的なステップも別の記事で詳しく解説しています。

これも一つの立派な「戦略」ですので、ぜひ併せて読んでみてください。

大事なのは、一人で悩んで思考停止に陥らないことです。

あなたの人生のリスタートボタンは、手の届くところにあります。

それを押す勇気を持つかどうか。
それだけなのです。

ではでは、また。


◾️ 弁護士法人mamori
代表弁護士 日比野 大(弁護士ビーノ・東京弁護士会所属49302)

※借金問題のご相談は、公式LINEから24時間受け付けています。
「noteを見た」とお伝えいただければスムーズです。

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