「よなかのこうえん」と「ゼペット」|26年6月号
毎月、日本と海外の絵本を1冊ずつ、計2冊紹介しています。
「絵本はおもしろい」「絵本と仲良くなりたい」と感じているわたしが、読んだ人に「紹介した絵本を読んでほしい」「もし読んでたらあなたの感想を聞かせてほしい」と思って書いています。
先月の記事は以下です。
これまで取り上げた絵本は以下からもご覧いただけます。
▼今月の絵本
「よなかのこうえん」
【作者等】文:環ROY 絵:MISSISSIPPI 【出版社】福音館書店
【出版年】2024年 【価格】460円
「ゼペット」
【作者等】作:レベッカ・ブラウン 絵:カナイフユキ/訳:柴田元幸
【出版社】ignition gallery/twililight【出版年】2022年 【価格】1,760円
▼わたしの感想
「よなかのこうえん」はラッパーの環ROY(たまきロイ)のテキストに、イラストレーターのMISSISSIPPI(ミシシッピ)の絵が使われた絵本だ。夜でもなく夜中、丑三つ時、ということだ。公園に出てくるものたちの正体はわからない。お化けにもみえるし、未知の生き物にもみえる。夜中の公園でこのものたちは遊びまわり、夜明けと共にいなくなる。テキストには太字の箇所があって、ここを強く読むとリズムが出るということで、読んでみた。確かにただ読むよりリズムが生まれる感じがして、普段の絵本の読み方と違う感触が残った。
「ゼペット」はゼペットという老人と彼がつくった少年の人形のお話だ。描かれる結末をどうとらえていいかわからない。少年の人形はとても愛され、人のように可愛がられる。しかし、人形はそれを望まなかった。ゼペットが変態だからではなく、ただ望まなかった。ゼペットがやがて死を迎えるとき、彼の望みは彼の中では実現するが、それは人形の意思とは別のようにみえる。正直に生きること、愛し愛されること、死を迎えること、死を迎える人に立ち会うことを考えた。
