人生の経営戦略|人生のゴールは、持続的なウェルビーイングだ
こんにちは!
今回は、山口周さんの著書『人生の経営戦略』を読んで得た気づきを、自分の人生戦略にどう活かすかを整理したいと思い、この記事を書きます。
『人生の経営戦略』は、人生を一つの長期プロジェクトとして捉え、その設計と実践方法を解説する一冊です。著者は、「社会的・経済的成功だけを追い求めるのではなく、ウェルビーイング(幸福)を最終ゴールに据えるべきだ」と提唱しています。
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年始にkindle(電子書籍)で購入したのですが、あまりにも学びが多かったので紙の本でも買い直し何度も読み返しました。
学びのボリュームがあまりに多いため、今回は本書の要点をピックアップしつつ、コメントを交えてご紹介していきます。

人生のゴールは、持続的なウェルビーイング
山口さんは「人生のゴールは持続的なウェルビーイング」と言います。ウェルビーイングは、この後説明しますが、ざっくりと言うと幸せな状態のことを指します。つまり、本書では、「持続的な幸せな状態を目指すべきだ」と説いています。
では、なぜ「持続的な」という言葉が付いてるのでしょうか。多くの人は「人生の最後にウェルビーイングを実現できればいい」と考えますが、よくよく考えると自分の人生の最後がいつ訪れるかは誰にも分かりません。数十年後かもしれませんし、一年後かもしれませんし、一ヶ月後かもしれません、明日かもしれません。そんな不確実なものを目標設定に据えることはナンセンスです。
「今は辛く苦しいけど、明るい未来はいつかやって来るから」という考えではなく、今も、これからもずっとウェルビーイング(幸せな状態)であることを目指します。
これ、とても大切なことだと思っていて、いつか来る明るい未来に向かって走り続けたが、道を間違えていて、取り返しがつかない状態になっている人が多い気がします。人生の最後に「仕事を頑張りすぎなければよかった」「家族との時間をもっと大切にすればよかった」と多くの人が後悔するのは有名な話ですが、これもまさにこの状態です。
というわけで、「いつ余命宣告されても、いい人生だったと思える」状態を目指しましょうと著者は言います。
ウェルビーイングとは

こちらは本の中に出てくる図を、作り直したものです。ウェルビーイングにつながる資本は3つあります。
人的資本…スキル、知識、経験
社会資本…信用・評判、ネットワーク、家族・友人関係
金融資本…現金、株式・債券、不動産 など
これらの獲得がウェルビーイングに繋がります。補足ですが、
社会資本、金融資本はいきなりに獲得することはできません。図の矢印が示すように、社会資本は人的資本から、金融資本は社会資本から生み出されるものです
人的資本と社会資本は、「人生を豊かにするもの」と「仕事に役立つもの」に分かれます
ここでウェルビーイングの3大要素を見ると
<ウェルビーイングの3大要素>
①:自己効力感(←人的資本)
②:社会的つながり(←社会資本)
③:経済的安定性(←金融資本)
(カッコ)で書きましたが、これらはそれぞれ、人的資本・社会資本・金融資本から育むものです。ウェルビーイングを目指す上で、3つの資本を獲得していくことになります。
ポジショニング戦略
さて、仕事で3つの資本を獲得していくために大事なのが、ポジショニングです。ポジショニングとはどこに自分の身を置くかということです。
日本は長らく経済が停滞しており、日本全体で見ると成長率はほぼゼロ。著者はゼロ成長社会と呼んでいます。ゼロ成長社会と言っても、全領域が成長していないというわけではなく、実際は成長・発展している場所と停滞・衰退している場所が極端に分かれています。そのため成長・発展している場所に身を置くことが重要になります。本の中で、業界別の成長率を示したグラフが掲載されているので、ご自身の業界の成長率を確認してみることをオススメします。
さて、どこに身を置くかを考える上で注目すべきものはを挙げます。(自分の読書ノートから持ってきたので、本の中ではこのように書かれてないかも)
変化率が大きいもの
中核にいる人の言動
需要に対して供給量が圧倒的に足りていないもの
1番大事なものは最後の項目。市場における価値は、能力や知識の水準ではなく、需要や供給によって決まるため、需要に対して供給量が圧倒的に足りないポジションを探すのが良い鉄則です。今、分かりやすいのはAI分野です。
少し話が脱線しますが、これからAIにより色んな仕事が無くなっていくわけですが、AIに代替されないようにするためには下記が重要だそうです。
正解のない仕事をする
感情的な知性を高める
問題を提起する力を高める(→リベラルアーツ)
こういったことを意識しておくことも大事です。
ユニークな交差点を探す
自分の市場価値を高めていくために考えたいのは、ユニークな(独自な)交差点を探すことです。個人的にはここが1番刺さりました。
先ほども書きましたが、市場価値が高いのは需要に対して供給量が圧倒的に足りていないものです。つまり、そのポジションにいる人が少ないことが価値になります。
多くの人は、「専門分野でトップ」「マラソンで言えば1位」を目指します。この競争の難点は1位は1人しかいないというところです。このやり方で市場価値を上げようとするのは競争が激しく、誰しもがやろうとするのでレッドオーシャンです。
一方、著者の山口さんは、ユニークな(独自な)交差点を探せ、つまり自分ならでは組み合わせを見つけろと言います。
例えば私の話になりますが、設計開発のお仕事をしています。設計開発者はそれぞれ自分の専門分野を持つわけですが、その専門分野をとことん極めていくのはマラソンの1位を目指すこと、一方で専門分野✖️何かを組み合わせるのがここで言うユニークな交差点だと思っています。専門分野を複数持つだけではなく、例えば、
専門分野✖️計画性がある
専門分野✖️マネージメントが得意
専門分野✖️最新のトレンドを見るのが好き
専門分野✖️営業に興味がある
専門分野✖️製造に深い知識がある
専門分野✖️・・・
のように色な組み合わせがあります。組み合わせが増えるほど同じ場所に来られる人は激減し、競争そのものから自由になれます。トップを目指して競争しないこと、競争しない方法を考えることが重要です。競争している時点で負けだと思ってください。
ユニークな(独自な)交差点を探すヒントは、ずっと好きでやっていることです。得意なことではなく、好きで続けていることです。長く続けられているということは、他人が簡単に模倣できず、簡単に獲得できない知識やスキルや感性であることが多いです。他人が獲得しようとしても、大量の時間資本を投下しなければいけないため、参入障壁が高いです。この辺りを意識して自分ならでは組み合わせを作りましょう。補足ですが、組み合わせるものはトップクラスでなくても問題ないそうです。
偶然にまかせて交差点が生まれるのを待つより、意識的に組み合わせを考えて自分だけの交差点を考えましょう。それが競争しないキャリア戦略の第一歩になります。
その他、勉強になったこと
本当はもっと書きたいことがありますが、長くなるので私が勉強になったことを箇条書きします。
経済的・社会的成功を目指す「マキャベリ的人生論」も、自分らしい人生を目指す「ルソー的人生論」もどちらも不十分。両方を取り入れた「アリストテレス的人生論」を目指す。片方では不十分。
良い戦略とは、短期的に見ると不合理に見えるけど、長期的に見ると合理的なもの。
競争しない。競争している時点で負け。競争しない戦略を立てる。
アウトプットは質より量。とにかく打席に立て。失敗はすぐに忘れられ、成功は記憶に残るからどんどん打席に立て。
投資のようにポートフォリオを組む。「ライフワークとライスワーク」「リスクとリターン」「短期と長期」。
あとは、人生のフェイズの話もありましたが、自分はまだこれからの話だと思ったので割愛します。30代を全力で走ったのちに、読み返そうと思います。
本を読んだ感想
人生を経営戦略で捉え直すという面白い試みをした本でしたが、実は自分もこういった考えのもとで行動しているなと思いました。年末年始になると経営戦略のようなものを立て、そして月毎に割り当て、週末に次の1週間でやるタスクに落とし込んでいます。まさにやっていることは、この本の趣旨に沿っているように思いました。この本を読んでいて、自分が考えや行動が言語化されたように感じました。
私は社会人になった初期に、うつ病になり長い時間を治療に費やしました(約2年間休職しました)。復職してからはキャリアについて悩むことが多かったです。特に、経験やスキルが足りないことに。当時も今も私が求めたのは人的資本でしたが、この本を読んで、今は社会資本も増え始めていることに気づきました。人的資本だけにこだわらず、社会資本という観点でも見れば十分にキャリアを築けているのでは?と思いました。社会資本にも目を向けていきたいです。
今日はここまで!
YouTubeに本の著者の山口さんが解説している動画がありますので、気になった方は見てみてください!
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