病気と付き合うための「言語化」スキル
こんにちは!
病気と付き合っていくうえで、必要だと思っている基礎スキルはいくつかありますが、その中のひとつとして、僕は言語化スキルを特に大切にしています。
言語化とは、頭の中にある思考や感情、体調の変化を言葉として形にすることです。これは体調の波に飲み込まれず、自分で舵(かじ)を取りながら過ごすための土台になる力だと思っています。
今日は、言語化とはそもそも何なのか、言語化スキルがなぜ大事なのか、そしてどうやって鍛えていけるのかをまとめていきます。

言語化とは何か?
そもそも「言語化」とはどういうことでしょうか?端的に言うと、
頭の中にあるものを、言葉という形にすること
です。 頭の中にあるものは、そのままでは煙や霧のようなもので、曖昧でつかみどころがありません。 しかし、それを言葉にすれば形を持ち、取り扱うことができるようになります。
例えば、頭の中にあるモヤモヤを「不安」「疲れ」「焦り」といった言葉で表現し形にすることで、それぞれを別のものとして認識できます。
言語化できると、病気とどう付き合いやすくなるのか?
言語化は、病気と付き合っていく上での基礎スキルです。 特に、次の3つの面で大きな効果があると個人的には感じています。
1. 自己理解が深まり、体調のコントロールが上手になる
体調が悪い日、「なんとなく不調」で終わらせてしまうこと、ありますよね。でも、なんとなくのままだと、どう対処していいか分かりません。
言語化が上手になると、もう少し詳しく表現できるようになります。
朝から頭がぼーっとしている
集中力が落ちていて作業が進まない
胃が重くて食欲がわかない
不安が喉につかえているような感覚がある
ここまで言葉にできれば、「今日は頭を使わない作業に切り替えよう」「消化に良いものを食べよう」など、具体的な対処法が見えてきます。
気づく → 対処する → 振り返る(対処した結果、どうなったか?)
というサイクルが回り始めると、体調管理がどんどん上手になります。
2. 思考や感情と上手に付き合えるようになる
メンタルヘルスの治療法の一つである「認知行動療法」でも、言葉にすることを大切にしています。 理由はシンプルで、言葉にして外に出す(=外在化する)ことで、思考や感情の暴走を止められるからです。
思考のクセに気づける(極端に悪く考えていないか?など)
感情の正体がつかめる(怒りなのか、悲しみなのか?など)
不安や落ち込みに巻き込まれづらくなる
悩みを客観的に見ることができる
言語化によって、思考や感情を取り扱うことができるようになります。
3. 周囲に自分の状態を伝えられ、必要なサポートをお願いできる
復職後や日常生活の中で、とても大切になるのが
「自分の状態を、周囲に分かりやすく伝えること」
そして
「必要なサポートや配慮を、適切な形でお願いできること」です。
言語化ができると、たとえば次のようなコミュニケーションが自然にできるようになります。
医師には、症状の細かな変化を具体的に伝えられる
上司には、今の体調でどこまで業務ができるかを簡潔に共有できる
家族には、どんな協力が必要か、負担にならない形でお願いできる
こうした伝える→お願いするが上手になると、自然とサポートや配慮を受けやすくなり、働きやすさや生活のしやすさが大きく変わってきます。
言語化は、自分と周囲の橋渡しをしてくれるスキルでもああります。
言語化スキルが高いとはどういう状態か?
では、言語化スキルが高いとはどういうことでしょうか? ひと言でいうと、「目的に合わせて、ちょうどいい解像度で表現できること」だと思っています。
目的や状況に応じて、「大づかみにまとめる(抽象)」「必要なところだけ細かくする(具体)」という抽象と具体の間を自在に行き来できる状態のこと。これが言語化スキルではないかなと思っています。
たとえば、
医師には症状の細部を丁寧に伝え、
上司には業務に関わるポイントだけを簡潔に共有し、
自分の日記にはもっと細かく書き残す。
こうした解像度の調整が自然にできる状態です。
とはいえ難しいことなので、まずは 思ったことをそのまま言葉にしてみること、そして自分の状態の解像度を少しずつ上げていくことから始めるのがおすすめです。
言語化スキルを鍛える方法
言語化は才能ではなく、練習で伸びるスキルです。やればやるほど上達していきます。ここでは、おすすめの3つの方法を紹介します。
1. 書くこと(一番おすすめ)
書くことは、言語化の中で一番効果が高いと感じています。
人に見せない日記やメモを書く
Xなどで短い文章を投稿する
noteのような長めの文章を書く
どれでも良いので、思ったことを毎日形にする習慣を作りましょう。
2. AIと対話する
休職中は話し相手が少ないことも多いですが、AIなら24時間いつでも壁打ち相手になってくれます。 雑でもいいので、思っていることを投げてみてください。AIが整理して返してくれるので、それを見るだけでも「そういうふうに言えばいいのか」と勉強になり、自然と言語化の練習になります。
3. 人と話す
医師、家族、リワークのスタッフなど、話せる範囲でOKです。無理をする必要はありませんが、余力がある日は自分の状態を少し話してみるだけでも練習になります。
まとめ
言語化は決して派手なスキルではありませんが、療養生活、復職準備、そしてその後の人生において、間違いなくあなたを支えてくれる土台になります。
うまく書こうとする必要はありません。短くても大丈夫です。まずは今日、ノートに一行だけ書いてみてください。その一行が、自分を深く理解し、病気と上手に付き合っていくための最初の一歩になります。
今日はここまで!
復職に関する記事をまとめています↓
【自己紹介】
— あつき@うつ病会社員 (@atsuki_pro) August 29, 2023
⚫︎年表
2018年4月:入社
2018年8月:忙しい部署に配属
2019年4月:鬱の症状が出る
2019年9月:うつ病と診断される
2020年6月:1回目の休職
———1ヶ月間の休職———
2020年7月:1回目の復職
2020年8月:2回目の休職
診断名が双極性障害に
———8ヶ月間の休職———
2021年4月:2回目の復職…
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