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ドッペルゲンガー体験記(不条理SS1)

とあるコーヒーショップでモーニングを食していた。
ふと前を見ると、壁際に同じ服装で同じ帽子をかぶった二人が並んで座っていた。

同じ間合いで、同じ角度で、カップを口に運んでいる。
それは、壁が全面鏡になっていて、一人が二人に見えただけだった。

が、やはりおかしい。
二人とも右手で持っている。
鏡像ではない。
よく見ると、双子が完全に同じ動きを繰り返しているのだった。

しかし、その隣にもう一人。
三人とも服装は同じで、動作も寸分違わない。
三つ子なのか?

いや、違う。
よくよく目をこらすと、テニスコートをすっぽり覆えるほどの巨大な円周に、同じ人間がズラリと並び、左右へと弧を描きながら続いているではないか。

円は僕の背後へ回り込み、どうやら僕自身もその一部らしい。
こんな映像、いったいどうやって鏡を配置すれば作れるのだろう?

その時、頭上から声が響いた。

「回ります!」

えっ、回る!?

ガタン!

うわっ、わ〜〜〜〜〜

◇◇◇

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