ドルフィンキックの膝は「曲げる」のではなく「曲がる」が正解
どうも、、足ひれ社長のヨシです!
「膝は伸ばしましょう!」
「曲げないようにキックして!」
「腰を落とすんだよ!」
フィンやドルフィンキックでよく聞かれるこの声、あなたも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
でも待ってください。本当にそれで合ってる?
今日は、多くの人が誤解してる「膝の使い方」について、長年の経験と試行錯誤から導き出した新たな視点をお伝えします。
この記事を読めば、あなたの膝の使い方が変わり、より効率的で速い泳ぎへの第一歩を踏み出せるはずです。専門的な知識がなくても大丈夫。誰でも実践できるシンプルな考え方です!
今よりも効率よく泳ぎたい人、どうしても後半死んでしまう人、腿がきつい人は最後まで読んでいって、さらにきちんと実践してください!
膝は「曲げる」ものではなく「曲がる」もの
結論から言います。
「膝は曲げるのではなく、曲がるんです」
これが今日の最も重要なメッセージです!一見、言葉遊びのように聞こえるかもしれませんが、この小さな違いが、あなたの泳ぎを大きく変える可能性を秘めています。
なぜ「曲げる」と「曲がる」には違いがあるのか?
想像してみてください。あなたが意識的に膝を曲げようとすると、どの筋肉に力が入りますか?
そうです、太ももの前側(大腿四頭筋)に力が入りますよね。この筋肉は、走ったり、ジャンプしたりする時に「ブレーキをかける筋肉」なんです。
「でも、泳ぐ時にブレーキをかける筋肉を使うのって、なんだか変じゃない?」
そのとおりです!
泳ぎでは「前に進む力」が重要なのに、「止まるための筋肉」を主に使っていては効率が悪いんです。これが「膝を曲げる」ことの落とし穴。
もう一度考えてみましょう
「膝が曲がる」のはどういう状態でしょうか?
それは、足や腰の動きに連動して、自然と膝が曲がっている状態です。この時、主に使われるのは太ももの裏側(ハムストリングス)や臀部(おしり)の筋肉。これらは「前に進むための筋肉」なんです。
私自身、長年「膝は伸ばすもの」と信じて泳いできました。日本での泳ぎ方の常識がそうだったんです。でも実際には、それが効率的な泳ぎを妨げていたことに、ある時気づきました。
実際のできごと
あるとき、教え子の一人が後半の疲れやすさを訴えてきました。彼女は一生懸命練習していたにも関わらず、短い距離でもすぐに太ももが痛くなるといいます。
彼女の泳ぎを見ると、膝をピンと伸ばしたまま、腰を大きく振って泳いでいました。そこで試しに「膝に力を入れるのをやめて、自然に任せてみて」と伝えたところ...
わずか15分後、彼女の泳ぎは見違えるように滑らかになりました。「太ももが楽になりました!」と目を輝かせる彼女の姿に、改めて「膝の使い方」の重要性を実感したのです。
このように、膝は「意識的に曲げる/伸ばす」のではなく、「自然な動きの中で曲がる」ことで、最も効率的な推進力を生み出せるのです。
大切なのでもう一度言います。
自然な連動を崩さないよう、自然に曲がって、自然に伸びることが大切です!
なぜ膝の使い方で泳ぎが激変するのか
「そんな小さな違いで、本当に泳ぎが変わるの?」と思うかもしれませんね。
実は、膝の使い方は単なる「技術の一部」ではなく、全身の動きを決定づける「核心」といえます。
膝は「エネルギーの通り道」
キックの推進力は、足首から先やフィンから生まれるのではありません。
上半身・身体の芯(コア)から生まれたエネルギーが、腰→太もも→膝→足首→足先→フィンへと伝わっていきます。この「エネルギーの通り道」の中で、膝は極めて重要な役割を果たすんです。
想像してみてください。水道管に曲がった部分があるとします。その曲がり方が不自然だと、水の流れが滞ってしまいますよね?
膝も同じです。不自然な使い方をすれば、エネルギーの流れが滞り、結果的に推進力が弱まってしまうんです。
前面の筋肉と後面の筋肉
人間の身体は、前面と後面で異なる筋肉群があります。
・前面の筋肉(大腿四頭筋など):主に「制動力」を生み出す
・後面の筋肉(ハムストリングス、臀筋など):主に「推進力」を生み出す
多くの人は、意識的に膝を曲げようとすることで、前面の筋肉に過度に依存してしまいます。これが効率の悪さや疲労の蓄積につながるんです。
「ただ膝を曲げるだけなのに、こんなに違うの?」と驚くかもしれませんね。でも、ほんの少しの意識の変化が、使う筋肉群を大きく変えるんです。
腰の位置と膝の関係
実は、膝の使い方と腰の位置には、密接な関係があります。
これは私自身、韓国での武者修行で気づいたことです(この話は後ほど詳しくします)。
膝を伸ばしたまま泳ごうとすると、キックの振り幅を出すために腰を過度に落とさなければなりません。これが余計な抵抗を生み、エネルギーのロスにつながっていたんです。
「腰を落とせ!」と「膝を伸ばせ!」という、一見矛盾した指導が同時に行われるのはこのためです。でも実は、それらは根本的な解決策ではなかったんです。
膝を自然に「曲がる」ように使えば、腰の位置も自然と適切になり、ボディラインも整います。結果として、水の抵抗が減り、より効率的な推進力を得られるようになるんです。
「膝を伸ばせ」から「膝が自然に曲がる」への進化
私の泳ぎ方・指導法は、常に進化し続けています。特に膝の使い方については、180度考え方が変わった部分と言えるでしょう。ワンチャン1800度変わっていると言っても過言ではありません。(笑)
昔の常識:「膝は絶対に曲げるな」
10年以上前、私も含め多くのフィンスイマーが「膝は絶対に曲げないように!」と指導していました。それが「常識」だったんです。
当時はそれが正しいと信じていました。「膝を伸ばして、腰を落として泳げ」というのが鉄則でした。
転機:韓国での武者修行
状況が変わったのは、大学生の時に単身韓国を訪れた時のこと。世界チャンピオンを多数輩出しているチームのコーチから思いがけない指摘を受けました。
「腰が落ちすぎている。抵抗になっているよ」
目から鱗が落ちる思いでした。
問題の連鎖が見えてきたんです。
膝を伸ばそうとする
振り幅を出すために腰を落とさなければならない
腰を落とすことで余計な抵抗が生まれる
効率が悪くなる
これまで独立した技術として考えていた「膝の伸ばし方」と「腰の位置」が、実は密接に関連していたんです。
科学的な裏付け
帰国後、この発見を様々な選手で検証していきました。すると驚くべきことに、「膝が自然に曲がる」動きを取り入れた選手たちの多くが・・・
泳ぎが滑らかになった
疲れにくくなった
スピードが増した
特に長距離での持久力が向上した
これらの変化にはよく考えたら科学的な説明があります。
膝が自然に曲がることで・・・
エネルギーの伝達効率が上がる
後面の筋群(推進力を生み出す筋肉)の活用度が増す
腰の位置が自然と適切になり、抵抗が減る
乳酸の蓄積が遅くなる
この発見は、私の指導法を根本から変えました。しかし、注意点もあります。
「膝を曲げるのではなく、曲がるんです」
この言葉の意味をしっかり理解することが重要です。意識的に曲げようとするのではなく、自然な動きの中で曲がるようにすることが鍵なのです。
今日から試せる!膝の使い方を変える実践ドリル
さあ、ここからは具体的な練習方法です。これらは専門知識がなくても、誰でも今日から試せるシンプルなドリルです。
【ドリル1】陸上での感覚づくり
まずは陸上で、正しい膝の使い方の感覚をつかみましょう。
壁に向かって立ち、両手を肩の高さで壁につける
片足を後ろに引き、膝を軽く曲げる
この時、意識的に膝を曲げようとせず、足首を伸ばすことで自然に膝が曲がるのを感じる(サッカーボールを蹴る直前のような感じ)
そのときに太ももの前ではなく、後ろ側の筋肉の緊張を感じるようにする
「引いて→戻す→引いて→戻す」を左右10回ずつ繰り返す
このドリルで「自分で曲げる」のではなく「自然に曲がる」感覚をつかんでください!
【ドリル2】水中での基本練習
次は水中での練習です。
ストリームラインでバタ足をする
まずは足が水面から出てしまってもいいので、ドリル1で感じた腿裏の緊張を感じながらキックしてみる
その動きをしていると、自然に膝→足という順番で若干の時差があってキックをしていることに気づく
すこしずつ足が水面から出ないように、深さを調整していく
上向や横向きでも同じようにやってみる
ポイントは「膝を曲げよう」と思わないこと。ドリル1での陸での感覚を水の中でも探すような感じで、膝が自然に曲がっていく感覚を大切にしましょう。
【ドリル3】実践的なキック練習
陸と水中で基本感覚がつかめたら、実際の泳ぎに近い形で練習してみましょう。
ボードを持って(またはストリームラインの姿勢で)、ドルフィンキック練習を行う
最初は50%程度の力で、フォームを意識しながら泳ぐ
膝がどのように動いているかを意識する
徐々に75%、100%とスピードを上げていく
それぞれのスピードで、膝の自然な曲がりを維持できるか確認する
「あれ?速く泳ごうとすると、また膝を曲げようとしちゃう...」
これはよくある現象です。速度が上がると無意識に「力むクセ」が出てきます。だからこそ、段階的に速度を上げながら、正しい感覚を維持する練習が大切なんです。
セルフチェックのポイント
正しく練習できているか、以下のポイントで確認してみてください:
疲労感の場所:太ももの前側ではなく、後ろ側や臀部に疲労を感じるはず
泳ぎの滑らかさ:キック動作の流れがぎこちなさがなく、自然な流れがあるか
息の続き:同じ速度でも、呼吸が楽になっているか
腰の位置:過度に沈み込んでいないか
「難しい...」と感じるかもしれませんが、焦らないでください。数年、いや数十年と続けてきた身体の使い方を変えるのですから、すぐには完璧にはなりません。
大切なのは、少しずつでも「気づき」を積み重ねていくことです。
技術は進化し続ける
今日お伝えした「膝は曲げるのではなく、曲がるんです」という考え方。これは、私自身の長い試行錯誤の末に辿り着いた一つの答えです。
しかし、正直に告白すると、1ヶ月後には「やっぱり膝は伸ばすものだ」と言っているかもしれません(笑)。なぜなら、技術とは日進月歩、常に進化し続けるものだからです。
これこそが指導やスポーツの面白いところ。研究や分析をひたすら続けていくことで、新たな発見があり、それがまた次の進化につながっていくんです。
もちろんそこで泥沼にハマってしまってなかなか抜け出せなかった経験もあります・・・。でも、それも単なる失敗ではなく、新しい実験結果を知れた、新しい知見を得た、と思うようにすることで、前向きな気持ちになれます!
あなた自身も、今日学んだことを試してみて、自分なりの「発見」をしてみてください。そして、その気づきを大切にしてくださいね。
「テクニックには正解がない。あるのは、あなたにとってのベストな答えだけ」
今日の内容が、あなたの泳ぎをより良くするための一助となれば幸いです。
ということで、今回もここまで読んでくれてありがとうございました。
この内容、良かった!勉強になった!
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また、これからも他では聞けないトレーニングの紹介や泳ぎの解説を通して、読者の皆さんのお役に立てるような発信をしていきますので、「コメント欄」に「質問や気になる内容」を入力して教えてください!
それではまた次回お会いしましょう!
またね〜
フィンスイミングスペシャリスト
足ひれ社長 関野 義秀

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