「2つの力で水を制する」水泳の科学をマスターして速さ倍増!
どうも、足ひれ社長のヨシです!
「なんでこんなに頑張ってるのに隣の人より全然進まないの…?」
プールでよく聞く悲痛な叫びです…。
必死に泳いでいるのに、隣のレーンの人はスイ〜っと優雅に進んでいく... その差は何なのか?どうしてあんなに少ない労力であんなに進めるのか?
悔しい・・・!よりも羨ましい・・・🥲
この疑問、実は前にも出てきた「流体力学」という科学の世界に答えがあるんです!
「流体力学」と聞くとやっぱり「難しそう...私はそこは諦めて他の部分伸ばそう…」と身構えてしまいますよね。
実際、水泳やフィンスイミングに関わる人の99%はこの学問についてほとんど知らないまま泳いでます。私も、専門学校時代になんとなく授業で学んだものの、イマイチ想像ができずに、断念したことがあります。
でも、水とトコトン関わるスポーツなのに、水の科学を知らないって、ちょっと不思議じゃないですか?
例えると、飛行機のパイロットが「空気の流れの仕組み?知らないけど飛ばせるよ!」と言ったら、めちゃくちゃ不安ですよね(笑)。それと同じで、水の中を進む仕組みを知ることで、あなたの泳ぎは確実に変わります。
今日は、大学院時代、けっきょく流体力学を学び直しながら、これまで何万回、何十万回とドルフィンキックをしてきた私が、「なぜドルフィンキックで人は進むことができるのか」という根源的な疑問に、複雑な数式は一切なし!できるだけシンプルに科学の視点からお答えします!
読み終わる頃には、あなたも水泳における「流体力学の入門者」として、水との付き合い方が変わるはずです。これからのプールでの時間が、もっと楽しく、もっと効率的になること間違いなしです!
それではいってみましょう!
1. 2つの力がドルフィンキックを作る
ドルフィンキックで前に進む力は、大きく分けて「抗力」と「揚力」という2つがあります。もっと簡単に、これを「押す力」と「斜めの力」と呼んでみましょう。
押す力(抗力):水を直接押して進む力
斜めの力(揚力):水の性質を利用して斜めに生まれる魔法のような力
「抗力:押す力」はこんな感じ
「抗力:押す力」は、誰でも想像しやすいはずです。
腕立て伏せで地面を押すと、身体が上に上がりますよね。これが「押す力」の基本です。水泳では、水を後ろに押すと、その反動で自分が前に進みます。壁を蹴る時と同じですね。
ロケットが燃料を後ろに噴射して前に進む
マリオが壁を蹴って反対方向にジャンプする
これらも同じです(笑)
水泳での泳ぎは、主にこの「押す力」を使っています。
「揚力:斜めの力」はこう理解しよう
「揚力:斜めの力」は少し不思議です。物を直接押さなくても発生する力なんです。これをイメージするのが本当に難しい・・・!
例えば、風で凧が上がるのを見たことがありますか?凧は風を上から下に曲げることで、反対方向の力(上向き)を得ています。これが「斜めの力」の正体です。ヨットやグライダーもそうですね。
飛行機の翼:斜めになった翼が空気を受けて機体が飛ぶ
扇風機の羽根:斜めに傾いた羽根が空気を動かす
机の上にあるプリントをフーっと吹いた時、プリントが少し持ち上がる現象
この辺もそうです。先ほどの抗力とはちょっと違う、複雑な力ですよね。
水泳では、手や足の角度を少し傾けると、この「斜めの力」が生まれます。
両方の力を使うのがコツ
大事なのは、この2つの力をバランスよく使うこと!
実は「押す力」だけを使うと、水の抵抗が大きくなり疲れやすいです。「斜めの力」だけでは、思うように進めません。
上級スイマーのドルフィンキックでは、足を下に押す動き(ダウンキック)で「押す力」を、足を上げる動き(アップキック)で「斜めの力」を生み出しています。
フィンスイミング選手のモノフィンは、これら両方の力を最大限に活用できる形状になっているんです!
2. 「押す力」だけではうまくいかない理由
多くの人は「とにかく力強く水を押せばいい」と思って泳いでいます。でも、それだけでは効率が悪いんです。
バタ足の限界:「パワー頼みのキック」問題
ただ水を押すだけの泳ぎ方、私は「自転車キック」と呼んでいます。
水面・水中で足を自転車漕ぎのように高速で回転させるイメージですね。水しぶきが立って音も大きく、見た目は頑張ってる感満載です。でも実はこれ、水中では驚くほど効率が悪いんです。
対して、イルカやシャチを見てみると、体全体を波のように使って、しなやかに泳いでいます。その静かで優雅な動きからは想像できないほどの速さで進むんです。あれこそが効率的な泳ぎ方の秘訣!
押せば押すほど疲れる物理法則
水の抵抗は速さの2乗に比例して増加します。つまり、2倍速く泳ごうとすると、4倍の力が必要になる。3倍なら、9倍の力が...!
だから「力まかせ」の泳ぎ方では、エネルギー効率が極端に悪くなるんです。
3. 「斜めの力(揚力)」で効率アップの秘密
じゃあ、どうすれば効率的に泳げるのか?それが「揚力」の活用です。
アップキックの重要性
多くの人が見落としがちなのが、「アップキック(蹴り込み後、足を上げてくる動作)」の価値です。
下に蹴るダウンキックだけでなく、上に上げるアップキックでも推進力を得られるんです。それは足の甲や足の裏が「飛行機の翼」のような働きをするから。
トップ選手の泳ぎを見ると、ダウンキックとアップキックのリズムがほぼ同じなのがわかります。それは両方から推進力を得ているから!
フィンの効果が劇的な理由
フィンスイミングの選手がそんなに速く泳げるのは、フィンが揚力効果を劇的に高めるからなんです。フィンの大きな表面積が翼のような働きをして、少ない労力で大きな推進力を生み出せるんです。
力を抜くことの重要性
意外かもしれませんが、ドルフィンキックで大切なのは「力を入れること」よりも「力を抜くタイミング」なんです。
蹴り込みすぎると、かえって抵抗が増えて進みにくくなります。水を感じて、水の流れを利用する感覚が何より大切です。
水泳に限らず、私たちは「力を抜いていないと、力はいれられません」。これはめちゃくちゃ大切。
特にスピード上げていたり、ダッシュしている時は、ついつい常にボディビルダーのポージングのように力をグーっと入れ続けてしまいがち。つまり、力を入れてしまっているから、次の動作のための力を入れられなくなってしまうんですね。
心当たりがある場合は、少し工夫してみましょう!
4. イルカになるための3つのポイント
①身体全体で波を作る
ドルフィンキックは足だけの動きではありません。手の先からつま先まで、全身を波のように使うことが大切です。
波の伝わり方:手→頭→胸→腰→太もも→膝→足首→つま先→フィン
この順番で波が伝わるイメージを持つと、自然な動きが生まれます。この順番を1つでも抜かさないようにするのが最も重要なポイントです。
②足首の柔軟性がカギ
素足の場合、かかとから先が硬いと、せっかくの揚力が生まれません。足首が柔らかく、足の裏で水を感じられる状態が理想的です。バレリーナのようなしなやかな足首を目指しましょう!
フィンを履く場合は、足首の硬さ・柔らかさよりも、フィンの使い方が重要になります。
素足の場合は足の裏で水を感じられる状態が理想的と言ったように、フィンの裏面で水を捉える感覚がとても重要なんです。
③アップキックとダウンキックのバランス
両方のキックを同じくらい大切にしましょう。「蹴る」だけでなく「返す」動作も推進力になるんです。
どうしてもキックが苦手な人は、蹴り込み=ダウンキックの時にだけ意識がいきがち。強いキックをすると、力が強くなりすぎて、次に力が抜けて次の動作をするための準備ができる頃には、勝手にアップキックのチャンスは終わり、気付いたら足が水面近くに戻ってしまっていることでしょう。
ダウンキック・アップキック、両方の蹴り幅が同じになるように、自分でコントロールをしましょう。
明日から試せる!揚力を感じるドリル
明日のプールで簡単に試せるドリル練習を紹介します。
手のひら揚力体験: 水中で手のひらを少し外側に傾けながら前後に動かし、上下に引っ張られる感覚を味わってみましょう。パドルや小さなビート板を手に持って行ってみてもいいです。
アップキック意識ドリル: 通常のドルフィンキックを行い、特に足を上げる動作で前に進むことを意識してみましょう。極端にやった方が意識は得やすいので、この際、ダウンキックはほぼ力を入れないでアップキックに全振りしてみましょう。
ビート板うねうね: 足ひれ社長オリジナル、秘伝のドリルです!詳しくは下部の「☆関連記事☆」から、水中写真解説付きの記事をみてチャレンジしてみてください!
人間の身体は不思議なもので、正しいイメージができると、自然と効率的な動きを習得していきます。「水を押す」から「水を使う」という発想の転換が、あなたのドルフィンキックを劇的に変えるでしょう!
せっかく進化して陸に上がってきた人間が、また水に帰って泳ぐなんて不思議ですよね。でも、その進化の過程で失った「波動運動」の感覚を取り戻せば、イルカのようにスイスイ泳げるようになるはずです!
ぜひ「自転車キック」から卒業して、「イルカのような波動運動」を身につけてください!
ということで、今回もここまで読んでくれてありがとうございました。
この内容、良かった!勉強になった!
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また、これからも他では聞けないトレーニングの紹介や泳ぎの解説を通して、読者の皆さんのお役に立てるような発信をしていきますので、「コメント欄」に「質問や気になる内容」を入力して教えてください!
それではまた次回お会いしましょう!
またね〜
フィンスイミングスペシャリスト
足ひれ社長 関野 義秀

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