ズジスワフ・ベクシンスキー:暗い主題と荘厳な美しさ
ズジスワフ・ベクシンスキー:暗い主題と荘厳な美しさ
ズジスワフ・ベクシンスキー(Zdzislaw Beksinski)

ズジスワフ・ベクシンスキー(Zdzislaw Beksinski/1929-2005/画家・彫刻・写真家)
経歴
ズジスワフ・ベクシンスキーは、ポーランド南東部のサノク(Sanok)に生まれた。少年期にナチス・ドイツによるポーランド侵攻を経験し、戦争の記憶が後の作風に影響を与えたとされている。
彼の祖父や父が建築関係の職に就いていた影響で、クラクフ工業大学( Cracow University of Technology)建築設計学部へ進学し、1952年に卒業後は建築会社に勤務する。
しかし、現場監督としての業務に満足できず、芸術活動に傾倒していく。建築資材を用いた彫刻や写真、絵画を制作するなど、初期は多彩なジャンルで活動していた。

1955年から1959年には写真家として頭角を現し、1958年には初の個展を開く。以降、ZPAP(Union of Polish Artists and Sculptors/ポーランド芸術家・造形家連盟)にも所属し、本格的に芸術家としての道を歩み始める。
その後、1964年の初の絵画個展では、全作品が即完売するという成功を収め、ポーランドを代表する現代画家としてその名を知られるようになる。
子息の死
1998年に妻を亡くし、翌年には息子のトマシュ・ベクシンスキーが薬物過剰摂取により自殺するという悲劇に見舞われる。
彼はこの出来事を受け入れられず、息子に宛てた手紙を自宅の壁にピンで留めていた。
2005年、自宅にて刺殺され、75年の生涯を閉じた。犯人は彼と親交のあった人物(管理人)の息子であり、借金の依頼を断られたことが動機とされている。あまりに無惨な話だ。
その画風は


ベクシンスキーの作品は一貫して死、絶望、終焉、退廃、廃墟といった暗い主題を扱いながらも、同時に荘厳な美しさを感じさせる点に特徴があると言われる。
バロックやゴシックの様式を思わせる細密な描写、幻想的な構成、そしてシュールレアリスムの要素を併せ持つ画風は、「終焉の画家」とも称される。
初期には抽象画を描いていたが、1960年代からは独自の幻想的リアリズムに転向していった。
無題(Untitled)とされた作品群とその評価は
ベクシンスキー自身は作品にタイトルをつけることを嫌い、解釈や分析を拒む姿勢をとっていたとされる。
このため、ベクシンスキーの作品には、すべて正式なタイトルが存在しない。そのため、各作品は視覚的な印象によって語られる。
また、創作中は大音量のクラシック音楽を流し、常に音楽と共に制作していた。また、政治やマスコミ、他の芸術に対して強い嫌悪感を抱いており、国外に出ることも、他言語を話すこともなかった。1990年代からはコンピューターグラフィックスによる作品制作にも取り組み、死の直前まで創作活動を続けていた。
Know the Artist: Zdzisław Beksiński
The Art Tourist 14:47 min
ズジスワフ・ベクシンスキーのアートワーク
#ズジスワフ・ベクシンスキー #Zdzislaw_Beksinski #ポーランド #画家 #彫刻 #写真 #死 #絶望 #終焉 #退廃 #廃墟 #現代アート #アート #コンテンツ会議 #とは #写真家 #戦争の記憶と作風
