見出し画像

AIとともに、教科書の「俳句」をビジュアルアート化してみた!

本noteは、Google Gemini × noteによるコンテスト「 #AIとつくってみた 」の参考作品として、主催者の依頼により執筆しました。

みなさん、こんにちは!Aikiです。

スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋など、秋にはさまざまな楽しみがありますが、みなさん今年はどんな秋を過ごしましたか?

私は先日、お茶のラベルに印刷された俳句を見て、思わずクスリとしてしまいました。

中学生の頃、国語の教科書で出会った数々の俳句。当時は「五・七・五」の短い言葉から、その情景を必死に想像した覚えがあります。

でも、なんとなく、ぼんやりとしか分からなかった、あの俳句の情景。
もし、現代の「AI」という最強のツールを使ったら、あの情景を、作者の意図が宿る「ビジュアルアート」として「描ける」のではないか!?

そこで今回は、Google GeminiのNano BananaとVeoを使って、
「教科書で習った有名な俳句を、AIでどこまでビジュアルアートにできるか」に挑戦してみることにしました!


Google GeminiのNano Bananaとは?

テキスト(プロンプト)から新しい作品を無数に作成できる生成AIです。
それだけではなく、複数の画像をアップロードして背景を統合したり、アイデアを組み合わせたりすることもできる画像生成AIです。

詳しい説明は以下から↓


Veoとは?

Googleの最新動画生成AIで、テキストや画像から最大8秒の動画を音声付きで作れます。
画像をアップロードして、指示するだけで、簡単に動画が作れる、ワクワクするAIです!


その俳句、AIで「描ける」のか?

これは、日本が誇る俳句をAI画像生成ツールと共に、その情景を「アート作品」として再構築するまでの、試行錯誤の全記録です。

今回は、3つの俳句を取り上げてつくってみました!
①古池や 蛙飛びこむ 水の音(松尾芭蕉)
②菜の花や 月は東に 日は西に(与謝蕪村)
③柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺(正岡子規)

挑戦ルール

AIとの対話を重ねて、アップデートしていきます。
制限回数:1つの俳句につき、画像生成は3回まで。
(1)生成する前に:AIで俳句の基本情報、情景を確認
(2)STEP1:まずは俳句をそのままAIに入力
STEP2・3:AIによる解説や、自分の解釈を加えてプロンプトを修正
(3)完成した画像をもとに、動画生成AI「Veo」で作品を動かす

それでは、いってみましょう!

[1]静寂を描く(松尾芭蕉)

(1)基本情報

古池や 蛙飛びこむ 水の音

まずは簡単に俳句の解説をしてもらいます。

俳句の解説


(2)GeminiのNano Bananaで挑戦

次に、Nano Bananaで試行錯誤しながら、画像を生成します。

STEP1:俳句をそのままプロンプトにしてみる

古池や 蛙飛びこむ 水の音

プロンプト①
古池や 蛙飛びこむ 水の音

まずは俳句そのままから生成しました。
古池や蛙など、ポイントとなる部分は描けました!
ただ、蛙が飛び込む向きが逆…(笑)
もっと細かい修正が必要そうです…。


STEP2:Geminiが出力してくれた情景を一緒に送信
次に、Geminiが解説してくれた中から一部抜粋して、プロンプトに加えてみます。

古池や 蛙飛びこむ 水の音
物音一つしない**静寂な「古池」**の情景の中、**一瞬「蛙が飛び込む音」という「動」が起こり、そして再び深い「静寂」**が戻っていく様子を鮮やかに描いて。

プロンプト②
古池や 蛙飛びこむ 水の音

全体的に暗く描写されました(静寂を表すため?)
小さな水面の波紋がなくなり、中央の1つだけになり、水面と蛙の距離も近くなっています。
蛙の向きも相変わらず改善されないまま…笑


STEP3:細かい修正を自分で考えて伝える
最後に、自分のイメージを具体的にプロンプトに加えてみます。

・蛙は池から出てくるのではなくて、池に飛び込む様子を描いて。蛙の頭から半分は池の中、半分から足先は池の外に出ているような感じ。
・蛙が飛び込んだところから水面が広がる波紋をいくつか描いて。
・背景の緑は、鮮やかな春を感じさせる「萌黄色(もえぎいろ)」「若草色」をイメージしてみて。

プロンプト③
古池や 蛙飛びこむ 水の音

季語が春なので、春らしい新緑の鮮やかな感じを見事に表現できました!
水面の波紋もより明確に、大きく強調されています。また、蛙が飛び込むところの水しぶきの形も今までと異なっています。

しかし、蛙の飛び込む向きは最後まで改善されず…。悔しい…。
細かいニュアンスがもっと正確に伝わればいいのにな、と思います。


(3)Veoで動画生成

最後に、Veoで動画を生成してみます。
プロンプトはたったこれだけ!

左側の岩から蛙が飛び込む様子を生成して!

プロンプト

蛙が静かに入水して、そのまま水面下を動く様子を想像していたのですが、予想と違うものが出力されました。(プロンプトが雑すぎた)
思っていたよりもダイナミックな入水!
蛙が入水する時の音や、自然の音はきちんと表現されています。
こんな描写を芭蕉は描きたかったのでしょうか?

ぜひ下記から見てみてください!


[2]色彩と構図を描く(与謝蕪村)

(1)基本情報

菜の花や 月は東に 日は西に

同じように、最初にGeminiに俳句の解説をしてもらいます。

俳句の解説

(2)GeminiのNano Bananaで挑戦!

次に画像生成に移ります。

STEP1:俳句をそのままプロンプトにしてみる

菜の花や 月は東に 日は西に

プロンプト①
菜の花や 月は東に 日は西に

私が想像していた描写の7割は描けました!
大事なところは描けているけど、何か物足りない…。
そんな感じがします。

STEP2:解説を踏まえてGeminiが生成したプロンプトで作成
1つ目がなかなかうまくいかなかったので、今回はGeminiに俳句を解説してもらった後、「この画像を生成するためのプロンプトを作成して!」と伝えて、プロンプトを生成してもらいました。
今回は生成されたものをそのままプロンプトとして使用しています。

地平線まで広がる広大な菜の花畑。たそがれの空の下、東には輝く満月が昇り、西には鮮やかな夕日が地平線に沈みかけている。空は暖色系のオレンジ、赤、そして柔らかな青の美しいグラデーションを見せ、月の淡い光が太陽の燃えるような輝きと優しく対比している。菜の花は豊かな黄金色で、夕日と月の出の両方によって繊細に照らされ、畑全体に優しい影とハイライトが生まれている。パノラマ、広角ショット。夢のような、雰囲気のある、雄大な景色。高精細、フォトリアル、シネマティックライティング。

プロンプト②
菜の花や 月は東に 日は西に

めちゃくちゃいい!!
想像していた描写そのまま!ドンピシャです!
完成度がかなり高くて驚いています。
もう言うことないのでは…(笑)

STEP3:細かい修正を自分で伝える
とはいえ、3回までは挑戦すると自分でルールを決めたので、修正部分を考えていきます。夕日が照らす菜の花をイメージして、プロンプトを考えてみました。

菜の花の色を手前は鮮やかな黄色にして、中間から奥にかけては夕日に照らされた色にして。

プロンプト③
菜の花や 月は東に 日は西に

全体的に明るく暖色系のトーンになり、見事に夕日に照らされる菜の花を表現できました!
こちらの意図を汲み取ってくれて、私の中では100点の作品が出来上がりました!

(3)Veoで動画生成

画像のプロンプトを生成してもらったら、より良い作品ができたので、動画生成のプロンプトを考えてもらいます。
その中から私がピックアップしたポイントを伝えました。
プロンプトは以下の通りです。

時間がゆっくりと流れる、西から東にゆっくり動く。徐々に日が沈み、月が昇ってくる。自然の環境音もつけて。

時間の経過を見事に表現してくれました!
夕日が沈むにつれて、だんだん空と菜の花の色が変わり、月に照らされる移り変わりがなんとも美しい…!

渾身の作品となりました!ぜひ見てください↓


[3]空気感を描く(正岡子規)

(1)基本情報

柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺

これまでと同じように、まずは俳句の解説から。

俳句の解説


(2)GeminiのNano Bananaで挑戦!

STEP1:俳句をそのままプロンプトにしてみる
これまでと同じように、俳句から画像を生成してみます。

柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺

プロンプト①
柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺

これまでには出力されなかった文字が入ってきました。しかも読めない…。
旅先で休憩している様子はよく表現されていると思いますが、これではそこら辺にあった柿の木から取って食べているようにも見えます。
そして秋の様子は描写されましたが、肝心の法隆寺ではない!
改善の余地がありそうです。

STEP2:解説を踏まえてGeminiが生成したプロンプトで作成
与謝蕪村の時と同じように、Geminiにプロンプトを生成してもらいました。

秋の長閑な日、縁側か屋外の静かな場所で、一人の人物が座って柿を食べている。 人物の表情は穏やかで、静かに柿を味わっている様子。 手元には食べかけの柿があり、近くにいくつか新鮮な柿が置かれている。 背景には、遠くの木々の間に、古都奈良の象徴である法隆寺の五重塔がわずかに見えている。 空は澄んだ秋空で、雲はほとんどなく、柔らかな日差しが全体を照らしている。 空気は清澄で、遠くから聞こえる鐘の音が響き渡るような、静けさと荘厳さが同居する雰囲気。 温かい光と影のコントラスト、日本の伝統的な美意識が感じられる、落ち着いた色彩。 写実的、高精細、美しい構図。

プロンプト②
柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺

プロンプトで「一人の人物」としてしまったので、おばあさんに変わってしまっています。
しかし、茶店で休憩中に遠くから法隆寺の鐘の音が聞こえてきた様子は表現できていると思います!


STEP3:細かい修正を自分で伝える
まずは人物を変更し、その時代の服装にすること、鐘の音が聞こえてくる様子を描写するように指示しました。

人物は正岡子規に変更。服装は1895年の旅人。茶店で休憩中の様子を描く。柿はそのまま、食べている様子と手元付近にいくつかある様子。鐘の音が聞こえてきたような場面を描写して。

プロンプト③
柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺

背景によりぼかしが入り、手前の描写にピントがはっきりと合っています。
男性の左側に、音の波紋を描写してくれていますが、「鐘の音」を表現するのはなかなか難しい…!

柿を食べている男性が、法隆寺の方を向けばよかったのでしょうか?
プロンプトを考えるのも難しいですね。

(3)Veoで動画生成

これまでと同様に、画像から動画を作成してみます。こちらも、先ほどと同じように、Geminiでプロンプトを作成してもらった中から、特にピックアップしたい部分を摘みとり、伝えています。

ゆっくりと柿を口に運ぶ人物。遠くから荘厳な寺の鐘の音が低く響き渡る。鐘の音が響くと同時に、カメラは人物の目線に合わせるように、非常にゆっくりとしたズームアウト、またはパン(横移動)を開始する。

想像していたものと違いすぎて、思わずクスリとしてしまいました(笑)
音が鐘の音ではない…!?
波紋も広がりすぎてますね(笑)
色々とツッコミどころが多いです…。


まとめ:AIは言葉を「アート」に変える想像のパートナー

今回は3つの有名な俳句をテーマに、画像生成AI「Nano Banana」と動画生成AI「Veo」でビジュアルアート化に挑戦しました!

中学生の私には想像するしかなかった「古典の言葉」が、AIとの対話を通じて、「自分の手で作れた!」という体験は、非常にエキサイティングでした!

もちろん、蛙の向きが最後まで直らなかったり、鐘の音の表現が難しかったりと、AIが苦手とすることも見えました。
一方で、与謝蕪村の句のように、AIに「解説」させて作ったプロンプトを使ったとたん、想像をドンピシャで超える作品が生まれた瞬間もありました。

今回の挑戦で一番の発見は、「プロンプトの具体性が、出力結果を劇的に変える」ということです。
Gemini公式の「プロンプトのコツ」というnoteにもありましたが、具体的に伝えたり、カメラワークを指示したりするだけで、AIは私たちの理想に応えようとしてくれます。


Nano BananaやVeoを使えば、難しい知識や技術は必要ありません。
「自分の思ったこと」を言葉にして伝えるだけで、AIはそれを形にし、無限の表現の可能性を見せてくれます。

みなさんもぜひ、Google GeminiのNano BananaやVeoを使って、頭の中にあるアイディアを「アート」に変えてみてはいかがでしょうか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


記事に記載された内容は、筆者個人の見解であり、Googleの公式な見解を示すものではありません。
筆者は、Google AI 学生アンバサダーとして活動しています。このプログラムは、Googleのサポートのもとで学生がAI技術を学び、コミュニティに貢献することを目指すものです。
プログラムの詳細は、以下の公式ブログをご覧ください。
Google AI 学生アンバサダーとは|https://blog.google/intl/ja-jp/feed/google-ai/


いいなと思ったら応援しよう!