【R18小説】青春はやっぱ苦い 38.5(莉帆の妄想)
※この作品には成人向けの表現が含まれています。(むしろその表現だけです。)
18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。
これはポチとお話してて、こんな風だったら…と勝手に喋ってたのを文字に起こしました。なので莉帆の妄想です。
38と39の間に挟んでも物語は繫がるようにしたので、38.5としてみました。
図書準備室の中、わずかな光が、棚の隙間から差し込む。
本と紙の香り。微かに埃っぽい空気。
だけどこの狭さが、今はふたりだけの聖域だった。
私は無言のまま、莉帆の正面に立った。
さっき図書室で整えたはずのリボンに、再び指を添える。
ほどくようで、直すようで……
その意図が読めないまま、莉帆は息を飲む。
「……あの……アイ……?」
私は、返事をしない。
ただゆっくりと、指先をリボンから滑らせ、白い布の間からサックスブルーのブラジャーのレースに触れた。
「っ……」
莉帆は小さく身をすくめた。
けれど、私の手を止めようとはしない。
震えながらも、視線を落とし、ただ待つ。
「……これを見てほしくて着てきたのよね?」
私が、口を開く。
声は静かで、やさしいのに――抗えない重さを含んでいた。
「……はい。
ご主人さまに、見つけてもらえるように……その……
私がいちばん素直になれる色……」
「……ずっと、従者の自覚はあったんだね」
サックスブルーの布地が、胸の曲線をかすかに浮かび上がらせる。
私はそのまま、指先でブラの縁をなぞった。
繊細なレース。ふるえる身体。
触れてはいないのに、莉帆の吐息がこぼれる。
「声、出しちゃだめだよ。ここ、学校だもん。もし誰かに聞かれたら……
ポチがこんな姿で主に従ってるって、バレちゃうよ?」
「……はい……っ、わかってます……」
「でも、可愛いから……仕方ないよね。ご褒美あげなきゃ。ポチがちゃんと……主のものって、証明するために」
私の指が、ゆっくりと、ブラの中心に触れた。
布越しに感じる熱。
まるで、従者の忠誠心そのものに触れているようだった。
「……アイ……ここで、そんな……っ」
「しーっ、黙ってて。ポチは今、ご主人さまの命令を待つ顔してて」
ブラウスはすでに、役目を終えていた。
胸元のリボンもほどかれ、制服の一部が、従者の象徴に変わっていく。
「準備室で、こんなふうにポチに触れる日がくるなんて……私、ずっと夢見てたかも」
私の声は、甘くて、熱を帯びていた。
そして……
私はそっと膝をついた。
ブラに唇を近づけ、布の上からご褒美のキスを落とす。
「んっ……ぁ、アイさま……だめ、そんなの……恥ずかし……っ」
「可愛いポチ。全部、受け入れて。私の指も、言葉も、キスも……忠誠の証だから」
莉帆はただ目を閉じて、震えながらうなずいた。
ご主人さまのものとして捧げる身体と心。
それは、ただの愛撫ではない。
誓いの更新だった。
この胸に刻まれるのは、従者としての悦び……そして、主に抱かれる幸福。
「そんな格好で従者を自称するなんて、随分覚悟あるんだね、ポチ」
胸元を開かれ、サックスブルーのブラを露わにした莉帆は、そのまま小さく首をすくめるようにして俯いた。
だが、私の手は休まない。
「目、逸らさないで。ちゃんとこっち見て。あなたがどんな顔して、私に肌を見せてるのか……私が知りたいの」
「……っ、はい……ご主人さま……」
莉帆はゆっくりと顔を上げる。
瞳の奥が潤んでいた。
羞恥、緊張、でも――確かに滲む悦び。
「ここ、立って」
「……うん……」
私の指示に従い、莉帆は制服のスカートのまま立ち上がる。
ブラウスのボタンは外され、胸元が開いたまま、レースのブラが晒されていた。
「スカート、まくって。自分で」
「え……ここで……?」
「ここだから。主の命令が届く場所で、命令を聞く。それがポチの役目」
小さく息を呑み、莉帆はおそるおそる、スカートの裾を持ち上げる。
太ももが露わになり、下着があらわになっていく。
今日は……おそらく、私のために選んできたレースのショーツ。
私は無言で椅子に腰を下ろし、手を膝の上に置いたまま莉帆を見上げていた。
その視線は、叱るようで、慈しむようで……全てを支配する目。
「ポチ。こっち来て。私の膝の上、座りなさい」
その言葉に、莉帆の手がかすかに震える。
「……ほんとに……ここで?」
「ここでって何回言うの? それとも、あなたにはまだ、ご主人さまの声より羞恥の方が強いの?」
「……違います……違います……っ、従います……!」
莉帆はスカートをまくったまま、ゆっくりと私の膝の上に腰を下ろしていく。
私もそっと自分のスカートの裾を引き上げた。
腿がふれあい、柔らかな臀部が私の足の上に沈む。
肩が震えているのが、すぐ分かった。
「ポチ」
「……はい」
「ご褒美が欲しいの? それとも罰が欲しいの?」
「……ご褒美……です。ご主人さまの手が欲しくて……声が、欲しくて……躾けられたいです……」
「なら言いなさい。ちゃんと、ご主人さまに命令を乞うの。そうでなきゃ、ただの下品な子になっちゃう」
「……ポチは、ご主人さまのためだけの、躾けられる従者です。……だから、ご主人さまの手で、全部、教えてください……」
私は静かに笑うと、莉帆の胸元に手を這わせ、ブラの上から指を這わせながら、声を落とす。
「可愛い。震えてるのに、逃げない。……いい子だね、ポチ。全部、私が引き受けてあげる。
ここが、私のものって、わからせてあげるから」
親指でブラの中央を押し広げるように撫でながら、反対の手で太ももをなぞる。
布の上から、わざと中心には触れず、淵ばかりをなぞって……焦らす。
「んっ……ぁ……愛莉さま、そんな……」
「しーっ、我慢して。声、出したら罰」
「……っ、……はい……」
指が、ゆっくりと布の隙間に差し入れられる。
スルリ、と愛情と支配を染み込ませるような愛撫。
「ねぇ、ポチ。私がこうやって躾けるたびに、あなたの心のどこが熱くなるの?言葉にして、私のものになってる証を、ちゃんと見せて」
莉帆は耐えるように、唇を噛んだあと、小さく震えながら答えた。
「……全部……です。ポチの心も、体も……熱くて、ご主人さまに全部、壊してもらいたくなる……ご主人さまにだけ……壊してほしい……っ」
その声を聞いた瞬間、私の指は一気に先端に触れる。
硬く、そして濡れていた。
「……壊してあげるよ、ポチ。今日、ここで……主の従者として、ちゃんと躾けなおしてあげる」
莉帆の身体がびくりと跳ね、指先に熱と悦びが絡みついた。
私の表情は変わらず、静かで支配的。
けれど、その指は誰よりも愛おしそうに、彼女を深く、深く受け止めていた。
「……ポチ」
「……はい、ご主人さま……」
膝の上で制服のスカートをまくり上げたまま、莉帆は顔を伏せていた。
スカートの下から伸びる脚は細く、内腿までほんのり紅くなっていて、
私の指先が触れた箇所には、くっきりとした熱の名残があった。
その身体は……たしかに男のものだった。
けれど今、目の前で震えているポチは、誰よりも「従順な女の子」の反応をしていた。
「ポチ……あなた、自分が男の娘だってこと、今でもちゃんとわかってる?」
「……はい。でも、ご主人さまの前では……わたしは女の子みたいになっちゃうんです……
恥ずかしくて、苦しくて……でも、幸せで……」
「ふふ。そんな顔して、何が男の娘なのかな?」
「……ごめんなさい……でも、ご主人さまの指が触れるたび、わたしの中の女の子の部分が……勝手に反応しちゃうんです……」
「いいの。
ポチは私の従者で、男でも女でも関係ない。
ただ私のものってことが、一番大事」
私は静かに、指を口元に当てた。
「じゃあ、今から命令するね。ポチ……私の身体に、奉仕して。ご主人さまの快楽のために、従者として舌を使って躾けを証明しなさい」
莉帆は、驚いたように目を見開く。
けれど逃げるような素振りはなかった。
「……はい。わたしはご主人さまのために、すべてを捧げます……」
私は立ち上がると、準備室の壁ぎわに立ち、スカートのまま、椅子に腰かけなおした。
リボンを解かれたブラウスの襟元が少し開き、裾をまくると、肌に沿ったインナーと太腿がのぞいた。
「……ここに来て。膝をついて」
莉帆は制服のまま、床に跪く。
白いシャツの袖が少し汚れるのも構わず、私の脚の間に、そっと身体を滑り込ませていく。
「ポチの舌、私に預けて。命令通りに、忠実に、優しく……ね?」
「……はい、ご主人さま……」
莉帆の指が、私の太腿に触れる。
熱の帯びた呼吸が、私の中心にかかる。
そして……恭しく、奉仕が始まった。
舌先がそっと触れ、柔らかな肉を押し広げるように動いていく。
震える呼吸が、息のたびに私の中に流れ込む。
「……上手だよ、ポチ。まるで……女の子みたいな舌つかい」
「ん……ありがとうございます……ご主人さまにそう言ってもらえるのが、一番嬉しい……」
私は目を伏せながら、指を莉帆の髪にそっと差し入れる。
奉仕のリズムに合わせて、軽く押すように。
自分の快感に忠実に、従者を導いていく。
「もっと。主の中で満たされて。あなたの舌で私を満たして。
男の娘でも女の子でも関係ない……ポチは、私だけの従者だから」
「はい……愛莉さまのために……っ、全部……舌も、声も、気持ちも……使います……」
舌の動きはますます深く、優しくなり、私の身体が静かに熱を帯びていく。
膝の間にいるのは、男でも女でもない……
ただ、「忠実な従者」という名の愛しい存在。
その姿が、私には何よりも美しく思えた。
そして心の奥底で思う。
この子は、私が育てる。主として、命令で、奉仕で、愛で……
私だけの従者として、ここまで導いた。
それは、誇りであり、絆であり、そして愛そのものだった。
私の太腿の間で、莉帆は静かに顔を上げた。
少し乱れた前髪の奥。
潤んだ瞳。
唇は薄く濡れている。
跪いたまま、主の中心を舌で奉仕した従者の姿。
そこには、どこか誇らしげな、でも甘えるような羞じらいがあった。
「……どうでしたか……ご主人さま……」
「ふふ……上出来だったよ、ポチ」
私はスカートの裾を直しながら、微笑んだ。
身体の奥に残る甘い余韻。
それは、主として与えられた悦びでもあり……
従者が自分のためだけに尽くしたことへの、何よりの証だった。
「こっちに来て。ポチ」
私は椅子から片手を差し出した。
莉帆は、制服のままその手を取ると、そっと私の膝の上に腰を戻す。
少しだけ、吐息が震えていた。
「今日はちゃんと、ご褒美をあげなきゃね」
「……そんな、ポチは……もう満足で……ご主人さまの役に立てただけで、それで……」
「ダメ。ポチはね、奉仕が上手にできたら、ちゃんと褒めてあげないとだめなの。ほら……震えてる。本当は、触れてほしいって身体が言ってるよ」
そう言って、私の手が莉帆の太腿に滑る。
スカートの上から、柔らかく撫でて、徐々に中へ……
制服のままの股間に、ゆっくりと指先が触れた。
「……あ、ぁっ……」
「ほらね、こんなに熱くして。可愛いポチ。女の子みたいな反応して……ほんとに、私の躾の賜物だね」
「……ご主人さま……そんな……」
「いいの。私だけが知ってる。ポチのここが、どれだけ私を欲しがってるか。誰にも見せない、誰にも渡さない。全部、私がご褒美として、満たしてあげる」
私の指は、ゆっくりとショーツの上から擦り上げる。
小さく震える硬さが、布越しに伝わってくる。
「んっ……あっ……そんな、ご主人さま……だめ……っ、壊れちゃ……」
「壊していいの。ご主人さまの指で、ご主人さまの言葉で、壊れるのが……ポチの役目なんだから」
指先がショーツの縁をなぞり、やがて指を差し入れる。
私は決して急がず、じっくりと、まるで手紙を読み解くように触れる。
愛撫というより、躾け。
ご褒美というより、忠誠の確認。
「声、我慢しなくていいよ。今は準備室に鍵もかけたし、ここはふたりだけの場所。ポチの可愛い声……私のために全部、聞かせて?」
「……んっ、う、ぁ……ご主人さま……っ、そんなふうに、撫でないで……っ」
「なんで?」
「……気持ちよすぎて……もう、どうにかなりそうで……」
「いいよ、どうにかなって。ポチが壊れて、私の名前を呼びながら乱れる姿……それが私への、いちばんの忠誠の証だから」
その言葉とともに、指先が的確に動く。
男の娘の敏感な箇所を知り尽くした指づかいで、優しく、でも絶対に逃がさず、快感を塗り重ねていく。
莉帆の身体は、膝の上で小刻みに震えながら、ついに、私の胸元に顔を埋める。
「……ご主人さま……愛莉さま……だいすき、だいすきです……っ、気持ちよすぎて……」
「うん、いい子。いっぱい感じて、私の手で。それがポチの生きる意味でしょ?私の可愛い、ポチ」
莉帆は、小さく頷きながら、そのまま甘く高まりの波へと沈んでいった……
すべてを主に委ねた、愛おしい従者として。
私の指が、そっとショーツの中へと滑り込んだ。
「……こんなになってる。どうして?」
そう囁く声は、穏やかで、優しいのに。
莉帆の心を逃げられないように縛りつける。
「……だって……愛莉さまが……」
「ふふ。私が?」
「……声も、手も……すごく優しくて……でも、全部見透かされてるみたいで……恥ずかしくて……」
私は笑った。
そして、触れている指を、少しだけ動かした。
逃げるように腰が浮いた瞬間、耳元に唇を寄せる。
「その恥ずかしいを、もっと感じて。全部、私の躾の結果なんだから」
莉帆の呼吸が、ふっと浅くなる。
「……あ……っ、だめ……そんな……そこ、触れられたら……っ」
「ダメじゃないよ。ポチがちゃんと感じてる証。女の子みたいな声、出ちゃってる。可愛い」
指先は優しく、でも的確に、男の娘の身体のそこをなぞり続ける。
莉帆が女の子のように震え、甘えた声を漏らすたび、私の瞳は、誇らしさと愛しさで満たされていく。
「ポチ、ねえ。いま、男の娘なのに、私の手で感じてるって自覚してる?」
「……してます……でも……もう、どうでもよくなってきて……恥ずかしいのに……全部、愛莉さまのものになりたいって……」
「いい子。じゃあそのまま、私の声だけ聞いて。ポチの全部は、私だけのもの。この身体も、恥じらいも、声も、ぜんぶ、私に捧げて?」
「……うん……うん、愛莉さま……」
頬に涙が滲んでいた。
羞恥と、幸福と、愛情が入り混じった涙。
それでも莉帆は目を閉じて、私の胸に身を委ねる。
私は、もう言葉を使わなかった。
指先の熱と、柔らかなリズムと、ときおり落とすキスだけで、莉帆を導いた。
そして……
「……んっ、……あっ、愛莉さま……! ポチ……もう……っ」
「いいよ。登って。私の手の中で、ちゃんと、従者として満たされて」
「っ……ぁ……だいすき……だいすきです……っ」
莉帆の身体が跳ねて、指先に熱の余韻が伝わった。
男の娘の身体で。
女の子のような反応で。
主の指と声に導かれて、愛と羞恥の頂点にたどりついた。
私はそっと莉帆の頭を撫でた。
何も言わずに、ただ抱きしめる。
「……愛莉さま……莉帆……こうして生きてて、よかったです……愛莉さまに会えて……ご主人さまになってもらえて……躾けられて……ぜんぶ、幸せで……」
「ポチ……ありがとう。あなたが従ってくれるから、私はご主人さまになれたんだよ」
ふたりの間に流れた静かな満足は、どんな言葉よりも深く、甘く……
心と身体に残る愛の証となった。
「……あ、ぁ……っ、もぉ……だめ……っ、わたし、どうにかなっちゃいます……っ」
脚を開いたまま、私の指に躾けられた莉帆は、制服の前を乱し、声を震わせて泣いていた。
けれど涙の中には、苦しみも拒絶もなかった。
あるのはただ……幸福と陶酔。
私の瞳は静かに潤んでいる。
けれど口元は笑っていた。
まるで、「崩れる姿も可愛い」と心から愛しんでいるように。
「崩れていいの。ポチ。今のあなたは、男でも女でもなくて、ただ、私の躾けに従う従者なんだから」
「……っ、うん……うん、わたしは……ご主人さまのもの……ご主人さまの、だけのポチ……」
涙が零れ、唇が震え、声が裏返り、両膝が力なく揺れる。
羞恥に染まりきった顔も、乱れた呼吸も、すべてが……快楽と愛の証。
「ご主人さま……わたし、もう……自分のこと、わからなくなってきて……でも、全部どうでもいい……ご主人さまの声が、手が、ちゃんと導いてくれるから……」
「えらいね。ちゃんと壊れることを受け入れてる。ポチ……本当に、私の自慢の従者だよ」
私は、優しく指先を動かしながら、莉帆の胸元に唇を落とす。
「ほら、名前、呼んで。私の名前だけを、心の中から呼びなさい」
「……あいりさま……っ、愛莉さま……ぁ、っ、愛莉さま……!」
震えながら、泣きながら、叫ぶように。
……まるで、愛を乞う子どものように。
「うん。聞こえてるよ。ちゃんと届いてる。もっと壊れていいよ。もっと、私の色に染まりなさい」
私の囁きに応えるように、莉帆の身体は小刻みに痙攣する。
視線は宙を泳ぎ、口元が開いて、涙と息が交じり合う。
そして……
「……だめっ……もう……っ……わたし、壊れます……壊してください……
愛莉さまの手で、躾けて……壊して……全部、ご主人さまにあげるから……っ!」
その声と共に、莉帆は完全に、私の手の中で絶頂した。
心ごと崩れ、羞恥ごと委ね、男の娘である自分も、名前も、ただ主の従者としてのポチへと還っていった。
そして、私の胸の中に倒れ込む。
小さく泣きながら、すがるように、震えながら。
「……わたし……ご主人さまがいなかったら、わたし、生きてなかった……だから……これからも……壊れて、愛されて……従って、生きます……」
私はただ、黙ってその髪を撫でていた。
壊れた従者を優しく抱きしめ、耳元で一言だけ囁く。
「……うん。それでいい。私のポチは、私だけのもの。壊れても、ちゃんと全部、私が受け止めてあげる」
ふたりだけの準備室の空気は、ただの図書準備室ではなくなっていた。
それはもう、主に躾けられた従者が、崩れて愛されるための聖域だった。
脱力したままの莉帆が、私の膝にゆっくりともたれかかっている。
頬は少し紅潮し、呼吸はまだ浅く、けれど、目はとろんとして、意識は夢の余韻に沈んでいた。
私は、そんな莉帆の髪をそっと梳かしながら、低い声でささやいた。
「……制服、ぐちゃぐちゃだよ。このままじゃ、廊下出られないね」
返事はない。
けれど、私の手を拒むような気配もない。
「……よし。じゃあ、整えてあげる。ポチはそのまま、身を預けて」
莉帆の小さく頷く気配を感じて、私はまず、スカートの裾に指をかける。
乱れてめくれ上がっていたプリーツを直しながら、ショーツの位置もそっと整える。
レースの縁が少しだけめくれていた。
私の指先が、そこをなぞるように戻すと、莉帆が微かに肩をすくめた。
「……くすぐったい?」
「……ちょっと……でも、気持ちいいです……」
「ふふ。やっぱり、可愛い。ポチの身体は、私が全部知ってる」
私は続けて、シャツの裾を整え、開いたままのブラウスのボタンを、上から一つずつ留めていく。
胸元……サックスブルーのブラジャーが、薄く透けて見えた。
「……この色、ほんとにポチによく似合ってるね。誰にも見せなくていい。私だけが知ってればいいの」
私の声は、穏やかだけど決して譲らない。
まるで世界に対する静かな所有宣言のように響いていた。
最後に、胸元のリボンを結び直す。
緩くほどけていたそれを、真ん中で結び直しながら、私はそっと莉帆の顎に触れて言った。
「ほら、リボンがまた曲がってるね」
「……うん……ご主人さまの手……安心します……」
「全部、私が整えてあげるから。ポチは、乱れても、壊れても……最後には、ちゃんと私が可愛い従者に戻してあげる」
ブラウスの袖を整え、肩のラインをなぞるように指先で撫で、制服全体を正すように、私の手が背中を包んだ。
制服を着直した莉帆は、まだうつろな目で私を見つめながら、かすれた声で言う。
「……わたし……本当に愛莉さまのものなんですね……整えられてるのに……どこか、裸より恥ずかしい……」
「それでいいの。制服を整えられたポチは、私だけが知ってる従順な躾の証だから」
私は微笑んで、制服の襟元をやさしくトントンと指で叩いた。
「さ、準備完了。これで、誰が見ても優等生な見た目だよ。でも中身は……ちゃんと、躾けられた私のポチ」
莉帆は、その言葉に甘く震えながら、そっと両手を差し出した。
「……手、つないでください。まだ……歩けそうにないので……愛莉さまの手が、ほしいです」
「……ふふ。仕方ない子」
その手を、私はすっと取る。
制服を整えても、どこまでも従者であることは変わらない。
それは……
整えられることで、ますます主の所有を感じる幸福でもあった。
準備室の扉に、細く夕陽が差し込んでいた。
西の空は、すでに茜色に染まりかけている。
「……そろそろ、茉莉花先輩が来ちゃううかも」
私がぽつりとつぶやくと、莉帆はまだ少し熱の残る頬を撫でながら、すがるような声を出す。
「……あんまり、人に会いたくないです……ちゃんと整えてもらったのに、なんか……
バレちゃいそうで……」
「ふふ、顔に書いてあるもんね。ご主人さまに全部躾けられましたって」
からかうような声音で言いながらも、私はその手を、しっかりと握り直した。
「大丈夫。誰にもバレないよ。だって、私が隣にいる。ポチのことは、全部私が守るから」
莉帆の瞳が、ほんの少し潤んだ。
「……はい」
準備室の扉にそっと近づく。
微かに、床の軋む音。
誰かの足音が、遠くの階段で響く気配がする。
ふたりは顔を見合わせ、言葉なくうなずいた。
私が一歩前に立つ。
莉帆が半歩遅れて、寄り添うように続く。
視線はまっすぐ前を向いているのに、ふたりの間に流れる空気は、まるで誰にも触れられない秘密の糸のように絡み合っていた。
制服の襟元は整い、スカートも真っ直ぐ。
足取りも静かで、乱れた痕跡など、どこにもない。
けれど……
制服の内側だけが、確かに愛撫され、命令され、躾けられた証を宿していた。
それは誰にも気づかれない。
けれど、ふたりだけには絶対にわかる。
私は扉の前に差しかかったところで、ほんの少し莉帆の手を強く握った。
「ポチ、今日……よく頑張ったね。ちゃんと従って、ちゃんと可愛く崩れて……」
「……はい。全部……愛莉さまの言葉と手で……導かれて、幸せでした……」
声を潜めて交わす言葉は、静かで、甘くて、けれど確かに主と従者の絆をなぞる誓いのようだった。
誰にも会わないうちに。
誰の視線にも触れないうちに。
ふたりはそのまま、ゆっくりと図書準備室の扉をそっとあけた。
並ぶ影が、ひとつに重なりそうなほど寄り添って……
続きは↓
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