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【一級建築士・院試対策】西洋建築史⑦ ゴシック建築|高さを生んだ構造と立面(語呂で覚える)

ゴシック建築では、構造の発展によって内部空間と立面構成が変化しました。

構造と立面の発展

ロマネスク建築の厚い壁による支持から、

骨組みで支え、外に力を逃がす構造

へと移行します。

特に、
高さを求めた結果、フライングバットレスが成立し、
外部へ力を逃がすことで高い空間が実現されました。
即ち、壁体から柱・リブへ荷重を集約し、フライングバットレスによって外部へ水平力を伝達する構造体系へ移行した建築となります。

フライングバットレス:引用 https://www.slideshare.net/slideshow/chapter-nine-gothic-architecture-235645126/235645126?utm_source=chatgpt.com

これにより、

ヴォールトの形式
立面の層構成
採光方法

が発展していきます。

ここでは

ミラノ大聖堂
サント・シャペル
アミアン大聖堂
サン・ドニ大聖堂
シャルトル大聖堂
ノートルダム大聖堂
ランス大聖堂
ケルン大聖堂
サン・マクルー聖堂

の順に見ていきます。


ヴォールトの発展

ゴシック建築では、リブヴォールトが発展しました。

6部交差リブヴォールト(初期)
1スパンを6分割する構成であり、支持が不均等となるため初期ゴシックに見られます。

4部交差リブヴォールト(盛期)
1スパンを4分割する構成であり、荷重が均等に伝達され、構造的に合理化されています。

リブヴォールド:引用 https://kamaeno.com/rib-vault/

立面構成

ゴシック建築では、内部立面が体系化されました。

4層構成(初期)
・大アーケード
・トリビューン
・トリフォリウム
・高窓(クリアストリー)

ロマネスクの影響を残した重層的な構成です。

3層構成(盛期)
・大アーケード
・トリフォリウム
・高窓

→ トリビューンが「ビューン」と飛んで消失するイメージ


各部名称

大アーケード:身廊と側廊を区切るアーチ
トリビューン:側廊上の回廊
トリフォリウム:装飾的な中間層
高窓(クリアストリー):採光窓


様式の発展

初期ゴシック
6部ヴォールト+4層構成

盛期ゴシック
4部ヴォールト+3層構成

レイヨナン様式
ばら窓が発展し、放射状構成が顕著

フランボワイヤン様式
火炎状トレーサリーにより装飾性が増大


光とステンドグラス

ゴシック建築では、壁が構造から解放されます。

その結果、

・ステンドグラス
・ばら窓

が発展し、内部空間の採光性が飛躍的に向上します。


ミラノ大聖堂

イタリアのミラノに建てられたミラノ大聖堂は、後期ゴシック建築を代表する教会です。14世紀に建設が開始され、長期間にわたり建設が続きました。

外観には多数の尖塔や彫刻が密集して配置され、垂直性と装飾性が強調されています。構造的合理性よりも意匠的表現が前面に出た構成です。

トレーサリーには**火炎状(フランボワイヤン)**の意匠が見られ、装飾的展開の代表例とされています。


ミラノ大聖堂:引用 https://architecture-tour.com/world/italy/duomo-di-milano/

サント・シャペル

フランスのパリに建てられたサント・シャペルは、レイヨナン様式を代表する教会です。13世紀にルイ9世によって建設されました。

壁面の大部分がステンドグラスによって構成され、構造体は細い柱とリブに限定されています。これにより壁の機能は最小化され、内部は光に満たされます。

放射状トレーサリーとばら窓が発達し、採光表現が極限まで高められた建築です。

サント・シャペル:引用 https://worldheritagesite.xyz/contents/sainte-chapelle/

アミアン大聖堂

フランスのアミアンに建てられたアミアン大聖堂は、盛期ゴシック建築を代表する教会です。13世紀に建設されました。

身廊は非常に高く、内部空間は強い垂直性を持ちます。ヴォールトには4部交差リブヴォールトが用いられ、荷重は柱およびバットレスへと伝達されます。

この構造により、大空間と採光性が両立されています。

アミアン大聖堂:引用 https://pamon.sekaken.jp/wh-list/amiens/

サン・ドニ大聖堂

フランスのサン=ドニに建てられたサン・ドニ大聖堂は、ゴシック建築の起点とされる教会です。12世紀、シュジェール修道院長による改修によって成立しました。

内陣では尖頭アーチとリブヴォールトが用いられ、軽快な空間が形成されています。さらに、周歩廊と放射状祭室が組み合わされ、巡礼動線と採光が統合されています。

ゴシック建築はこの建築において成立したとされます。

サン・ドニ・バジリカ大聖堂:引用 https://francetabi.com/basilique-saint-denis/

シャルトル大聖堂

フランスのシャルトルに建てられたシャルトル大聖堂は、盛期ゴシック建築を代表する教会です。13世紀に再建されました。

内部は3層構成となり、トリビューンが消失することで立面が整理されています。ヴォールトには4部交差リブヴォールトが用いられています。

また、全面的に配置されたステンドグラスにより、採光と象徴性が統合されています。

シャルトル大聖堂:引用 https://www.arukikata.co.jp/webmagazine/235728/

ノートルダム大聖堂

フランスのパリに建てられたノートルダム大聖堂は、初期ゴシック建築を代表する教会です。

内部は4層構成であり、トリビューンを含む重層構成を持ちます。ヴォールトには6部交差リブヴォールトが用いられています。

また、フライングバットレスによって外部へ力を逃がす構造が採用されています。

ノートルダム大聖堂:引用 https://www.jtb.co.jp/kaigai_guide/report/FR/2025/03/413_482565_1742394361.html

ランス大聖堂

フランスのランスに建てられたランス大聖堂は、盛期ゴシック建築の教会です。13世紀に建設されました。

立面は3層構成で整理されており、完成度の高い構造を示します。西正面には多数の彫刻が配置され、建築と彫刻が一体化しています。

戴冠式の場としても重要な建築です。

ランス大聖堂:引用 https://pamon.sekaken.jp/wh-list/reims/

ケルン大聖堂

ドイツのケルンに建てられたケルン大聖堂は、ドイツゴシックを代表する教会です。

フランスゴシックの影響を受けつつ、より強い垂直性が強調されています。双塔による上昇感が特徴です。

ケルン大聖堂:引用 https://pamon.sekaken.jp/wh-list/cologne/

サン・マクルー聖堂

フランスに建てられたサン・マクルー聖堂は、フランボワイヤン様式を代表する教会です。

外観には火炎状トレーサリーが用いられ、曲線的で装飾性の高い意匠が発達しています。視覚的効果を重視した後期ゴシックの典型例です。

サン・マクルー聖堂:引用 https://redrb.heteml.net/naganoart/nagano_art_252.html

ゴシック建築の整理

尖頭アーチ
リブヴォールト(6部→4部)
フライングバットレス
立面構成(4層→3層)
ステンドグラス


※以下は語呂合わせによる暗記法の紹介です。

本語呂はゴシック建築の事例8つとその特徴を覚えやすい方法で覚えることが簡単にできるチート級の語呂合わせです。

ゴシック建築の代表8事例が曖昧な方や、確実に得点したい方には非常に有効な暗記法となっています。一級建築士試験と大学院試験の双方のレベルに合わせた語呂となっています。

本語呂は、わずか21文字で「ゴシック建築+代表8事例」を同時に記憶できるように設計しています。

私自身、この語呂を用いることで、一級建築士試験および模試において西洋建築史の問題を一問も落とすことはありませんでした。

確実に合格を目指す方は、ぜひご活用ください。

なお、本語呂は独自に作成したものであるため、無断転載や再配布についてはご配慮いただきますようお願いいたします。


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