ハラミさん最後の日(331日目)
こんにちは、アラカンいんこです。
これはnote活動をお休みしていた、4月上旬のお話になります。
14年続いた朝活、とうとう終わりの日
いんこの勤務先の会社の部署が、ぐるり山手線の反対側(遠距離通勤のいんこにとっては、さらに遠くなるのです…)に移転することが決定して数ヶ月が経過しました。
そしてとうとう、現拠点ビルでの勤務最後の日がやってきたのです。
勤務先拠点ビルが移転するということは、わたくしいんこにとって、長年慣れ親しんだ、通勤・ウォーキングを含む今の朝活スタイルとの訣別を意味します。
はてさて、この朝活スタイルを始めたのって、どれくらい前だったかしらね…?
私がフルタイムの派遣社員として、都内で働き始めたのは2012年の3月でした。その年なかばにはもう朝のウォーキングをはじめてましたから、それから出向となって別の関連会社に通い、会社辞めて現在の勤務先に転職してもずっと続けていたわけで、おおよそ14年間、同じ駅から同じルーティンで、平日の朝の出勤&朝活を続けていたことになります。
そのルーティンが、今日、とうとう終わりを告げる!
そして、それはまた、ずっとお世話になっていたお昼ごはんの定番「魚屋さんで握ってもらった、鮭ハラミおにぎり」との、永の別れをも意味しているのでした。
嵐の予報をかいくぐって、最後のウォーキングロードへ
会社の最寄駅から二つ手前の、いつもの駅で下車します。14年間利用してきたこの駅で下車するのも、これで最後かあ…。
空を見上げると、幸いにして、春の嵐になるだろうと報じられていた天気は、かろうじて、降り出す直前の様相でとどまってくれているようでした。
いつも通り、会社まで歩いて行けそうです。
長らく通い慣れた、魚屋さんの前を通る朝ウォーキングロードを歩くのも、今日で最後。
見慣れた魚屋さんの店舗が近づいてきます。
兄さん、早とちりで一個掴む
と、ひょっこりと店頭に出てきた魚屋の兄さん、私と目があった瞬間に、店のなかにとって返しました。
慌てて兄さんを追い、店を覗いてみれば、兄さんたらもう、ハラミのおにぎりを一個、しっかり鷲掴みしているではありませんか。
違うの兄さん!わたし、今日は一個でなく、ふたつ所望なのよ〜!
実は、会社で隣りの席に座っている同僚に、もうひとつおにぎりを買うべく、所望されていたのでした。
以前、
「何それ美味しそう〜ついでに私にもひとつ買ってきて〜!」
と頼まれて以来、時々彼女のぶんも購入していたのでした。これで最後になるんだから、お名残惜しみに食べておきたい、と頼み込まれていたのです。
ちなみに、
「ハラミおにぎりを食べたせいで、わたしはもうコンビニおにぎりでは満足できないカラダになってしまった。どうしてくれるのよう〜恨むわぁ〜。」
とは彼女の弁。
「おはようございます!今日はふたつです!」
店の入り口に着いた私が大声で叫ぶと、兄さんはお盆のうえから無言でもうひとつ、むんずとハラミおにぎりを掴みました。
「おはようございま〜す」
店の奥で働いてるお姉さんや他の従業員さんたちが、口々に愛想良く挨拶をかえしてくれます。兄さんはずんずんとこちらに歩いてきて、私がテーブルに置いた代金をちらりと視認すると、おにぎりの入った袋をこちらに突き出してきました。
「…ども。」 寡黙な兄さんとの、最後のやりとり
私が袋を受け取るのを見るや、早くも店に引き返そうときびすをかえす兄さんを、
「あの!」
と、声をかけてひきとめます。
「私、来週から勤務先が移転するので、こちらでおにぎり買うのも今日で最後なんです。
いつも開店前に用意していただいて、すみませんでした!
それで、あの〜、これ、…そこのコンビニのなんですが、よろしければ皆さんで召し上がってください。
ありがとうございました!」
お辞儀をしつつ、魚屋さんの近くのコンビニで買ったスイーツの入ったレジ袋を手渡すと、寡黙な兄さんは、口のなかで
「…ども。」
とかなんとかモゴモゴ言って、受け取ってくれたのでした。
これにておさらばです、魚屋さん!
今までのお礼に、何か魚屋さんに渡そうと色々考えて、前日の会社帰りにケーキ屋さんに寄って物色してはみたのですが、個数的に魚屋さんの店員さんの人数と折り合わず、結局はお店近くのコンビニスイーツとなってしまったのでした。
それでも、とりあえずはお渡しできて気がすみましたし、お渡ししてよかったと思ってます。
慌ただしく胃の腑に収まった、最後の味
最後の味となったハラミおにぎりは、結局は繁忙な業務と引っ越し作業の合間に、慌ただしく詰め込む結果となってしまい、ゆっくり味わう間もなく胃の腑に収まってしまったのでした。
またいつか、あのお魚屋さんの美味しいハラミおにぎりを食せる日はやって来るのでしょうか。
そのときには、昆布や明太子などの別のおにぎりもあわせて食したいと願う、ハラミさんだったのでした。

(おしまい)
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