アヌデラージュ冒険戦記 10【連載小説】
冒険ファンタジー エンターテインメント✨️
【前回のあらすじ】
ヴェルザス領地 ヴェルグラーレ自治区を統治、管理する血盟戦闘ギルド「ブルヘッド」。
その戦闘ギルド「ブルヘッド」へ宣戦布告したエルグラーニャ自治区血盟ギルド 「エルグリラ」。
しかし、エルグリラの宣戦布告日時より先に、ヴェルザス領地 タイグランド自治区血盟ギルド 「ブレンガッド」による奇襲を受けた「ブルヘッド」。
「ブレンガッド」と時を同じくして、ギルド軍を動かすギルヌーヴ領地 コルデラッド自治区血盟ギルド 「ソルデランサ」。
それを不審に思ったヴェルザス領地 ヴェラックウェル自治区を統治、管理する血盟ギルド「シャルグーレ」は「ソルデランサ」の動向を注視するため偵察兵に後を追わせると同時に、「シャルグーレ」の領地、自治区と比較的に近い中立地帯メルヴィルを挟んだ「ソルデランサ」が統治、管理するギルヌーヴ領地、コルデラッド自治区にも偵察兵を潜入させた。
そこで「ソルデランサ」は「ブレンガッド」による「ブルヘッド」への奇襲の為の援軍だという情報を掴んだ「シャルグーレ」の偵察兵は「シャルグーレ」盟主に報告した。
しかも「ブレンガッド」による「ブルヘッド」への奇襲は「エルグリラ」により仕組まれた奇襲で「ブルヘッド」の戦力を削るための戦略だということを、偵察兵の報告で知った「シャルグーレ」血盟主フレイド • ケイス • アランティーノは、「ブルヘッド」への卑劣な奇襲に、急遽ギルド軍をヴェルザス領地 ヴェルグラーレ自治区へと「ブルヘッド」の援軍として向けたのである。そして「ソルデランサ」血盟軍を追い返した。
「シャルグーレ」血盟軍は翌日の「グリードゥラ」との決戦に備え「ブレンガッド」による奇襲で戦力を削られた「ブルヘッド」のため、同盟軍として軍隊の半数を自軍の自治区へ戻し、残った半数の軍隊と盟主自らブルヘッドに残ることとした「シャルグーレ」血盟軍。
しかし、実際に「ソルデランサ」は「ブレンガッド」に協力することなく武器を放棄して帰って行った。
放棄した武器も三流以下の粗悪品で、端から闘う気など無かったようであった。
そこで盟主不在となった「シャルグーレ」を狙い、ヴェルザス領地 ヴェラックウェル自治区を奪い取る戦略ではないのか、という憶測が生まれた。
そして憶測ではあるが「ソルデランサ」の愚行を警戒した戦闘ギルド「ブルヘッド」血盟主のガルシニアは、ヴェルザス領地 ヴュルッセオ自治区血盟ギルド 「グリードゥラ」盟主インドゥーラ • ヌルカ • ベクトルへヴェルザス領地 ヴェラックウェル自治区防衛の協力要請の書簡と、軍事憲法改正への署名をもらうために外交官を派遣。
ヴェルザス領地 エストランタ自治区血盟ギルド 「モズレナ」にも軍事憲法改正の署名をもらうよう外交官二人に託した。
その外交官護衛をブルヘッド第三剣士軍部隊に任せた。
そうしてヴェルグラーレ自治区を午前零時に出発した「ブルヘッド」血盟軍第三剣士軍部隊100名、魔導師 マジックフェロー、セルディア • モンティアル • タクミを含めた12名「ブルヘッド」外交官2名はヴェルグラーレ自治区から数十キロ離れた中立地帯メルヴィルにて暫しの休憩をとっていた。
そこへ第三剣士軍部隊隊長アヌグレッサ • エスタリア • ミオの元に不審な報告が入った。
それは第三剣士軍部隊の動向を探るような者たちが居て、その者たちは直ぐに中立地帯メルヴィルを出ていった。
その事に山賊か反自治区勢力であるパルチザンの待ち伏せを警戒した第三剣士軍部隊長であるミオは、少々危険ではあるが、監視者ウオッチャー • スケルトンという骸骨の化け物がいる嘆きの丘(元処刑場)の墓地を抜けるルートを選んだのである。
【灯火】
中立地帯メルヴィルを出発して、
暫くすると道が二つに分かれている。
左へ行けば荒地の荒野。
右へ行けば嘆きの丘へ続く道であり、
召喚獣銀狼に跨り先頭を走る
第三剣士軍部隊長である私は
躊躇無く右へ進み、
魑魅魍魎が彷徨う元処刑場である
嘆きの丘の墓地へと進路を向けた。
だが、この時
「ブルヘッド」第三剣士軍部隊の
動向を闇夜に紛れて
見ていた者がいた事に、
私は気付かずにいた。
『嘆きの丘に行ったか。
まぁ、これも想定内。
隊長に知らせるか!』
「ブルヘッド」第三剣士軍部隊の
動向を見ていた、反自治区勢力軍で
荒地にアジトを持つパルチザンの
一部の集団の偵察兵は、
召喚獣である黒豹を召喚して
五分程離れた所にいる
荒地伏撃本隊と合流した。
『隊長!
中立地帯メルヴィルを出た
剣士100名程と魔法使いらしい
メイジ数名、馬に乗った
上級士官らしき二人を含めた奴等は
嘆きの丘へ向かいました。
おそらく中立地帯メルヴィルに
いた者達と思われます』
『うむ、ご苦労。
よし、直ぐに出発だ!
奴等を挟み撃ちにする。
灯火の合図を送れ』
パルチザン荒地伏撃部隊長
アヴェクス • ラエティ • ストゥヌスが
偵察兵の報告を受け、
自軍伝令に灯火の合図を
嘆きの丘伏撃隊へ
送るよう命じた。
地面を掘り起こし、
予め火を起こしていた炭火に、
伝令兵士は油を染み込ませた|
松明《たいまつ》に火を着け
夜空に向けて掲げた。
遠くの方で、ポッと灯火が見えた。
その灯火を見て更に遠くの灯火が灯り
嘆きの丘伏撃隊へと合図が届いた。
【岩石ゴーレムの群れ】
そんな微かで遠くに、
次々と灯る灯火を私は見逃さなかった。
第三剣士軍部隊長として、
私は灯火を不審に思い隊を止めた。
『ミオ姐!あの灯火見て止まったのか?』
タクちゃんも灯火に気付いていたのか、
私の行動を察してくれた。
『うん、タクちゃん!
直ぐにエンチャント
皆にかけられるかな?
こっちも待ち伏せの可能性ある』
『わかった!
マジックフェローは
本隊に攻防強化の
エンチャントを頼む!』
タクミの声に
マジックフェロー達の
エンチャントの詠唱が始まった事を、
漲る力が湧いたことで
私は確認した。
私は風上を探り風下方向を見た。
そこには草が生い茂る野原が
月明かりに見えていた。
『エンチャントを終えた者は
風下である右側の草陰に身を隠して!』
第三剣士軍部隊剣士100名と
マジックフェロー12名は
草むらに飛び込み身を低くした。
外交官の馬だけは身を隠す事が出来ずにいた。
『黒狼で馬を囲め!』
私は召喚獣で黒狼を持つ者に命じた。
黒狼も馬ほどの大きさがあり、
暗い夜に紛れて黒狼の身体は
馬を漆黒の体毛で欺いた。
そんな私達第三剣士軍部隊が
潜む草原に近付く複数の獣が走る足音。
第三剣士軍部隊は息を潜めた。
獣の集団の先頭が、
私達が潜む草原を通り過ぎていった。
その後に続いて集団が通り過ぎて行く。
大きな黒豹に跨る集団ではあるが、
猫のように靭やかに走る黒豹の足音は
意外にも静かだった。
最後尾が通り過ぎ走り去った。
『タクちゃん、
奴等200〜250の
パルチザンってとこかな‥‥』
『そうだろうね。
パルチザンの連中で間違いないよ』
『おそらく嘆きの丘の方にも
伏撃隊が居るだろうね。
さっきの灯火が、私達が
嘆きの丘に向かった合図だと思う』
敵が250くらいなら
精鋭揃いの二刀剣士なら
負けることは無い、と私は思ったが、
外交官を連れている以上無理はできない。
戻って荒地の荒野ルートを行くか、
このまま敵を欺き嘆きの丘へ向かうか‥‥‥。
戻ったところで
待ち伏せが居ないとも限らない。
ここは‥‥‥前進あるのみ。
そう決断した私は偵察に向かう事とした。
『タクちゃん、
アタシ偵察してくるから
皆ここで待っていて』
『ミオ姐!それは無茶だよ!危険すぎる!』
『大丈夫。
見つかるようなヘマしないから。
どっちみち戻って荒地の荒野行っても
パルチザンの本隊がいるだろうし。
脱出ルート探してみる。
ミミ、行くよ!』
私は召喚獣である銀狼ミミに跨り、
道には出ずに草原を移動することにした。
暫く進むと草原に大きな岩が所々にあるのが月明かりで見えた。
目を凝らして見てみると、
岩石ゴーレムだと分かった。
私は眠っているであろう岩石ゴーレムを
片っ端から起こして怒らせてみた。
岩石ゴーレムには可哀想だが
身代わりになってもらうことにした。
予想通り岩石ゴーレムは
私を追いかけてきたため、
嘆きの丘へ続く道に
誘い出すことに成功した。
怒らせた50体程の
岩石ゴーレムは道に溢れかえった。
そこで私は嘆きの丘方向へ走り出した。
少し走った先の月明かりの下、
前方に人が倒れているのが見てとれた。
近付いて見ると
無数の矢が人の身体と
黒豹の身体を貫いていた。
前方から走ってくる集団が
月明かりで辛うじて見えた。
その集団から
悲鳴や罵声が飛び交っていて、
数名が地面に崩れ落ちていた。
その時、
私の足元に何かが落ちて
地面に突き刺さった。
弓矢だった。
私は咄嗟に向きを変え、
来た道を戻った。
後方からは叫び声が聞こえていて、
近付いていた。
おそらく私達と間違えて
仲間同士で相討ちか、
それとも別の集団か‥‥。
私はそんな事を考えながら
第三剣士軍部隊に戻るため、
銀狼ミミを全速力で走らせた。
前方に岩石ゴーレムの
群れが道を塞いでいた。
私は直ぐに草原へ入り
ゴーレムを回避した。
後方から来ていた集団は
ゴーレムの群れに突っ込んでいった。
男達の叫び声は
岩石ゴーレムに掻き消されていった。
【第三剣士軍部隊、敵軍中央強行突破】
第三剣士軍部隊の所に戻った私は、
ついさっき目の前を通り過ぎた
黒豹に跨っていた集団が
前方で矢に射たれて倒れていたこと、
追いかけてきた者が
岩石ゴーレムの群れに
飛び込んでいったことを
皆に報告して、
直ぐに出発準備の合図を出した。
『このまま道に沿って草原をいく!
岩石ゴーレムがゴロゴロいるが
上手く回避してついてきて欲しい!
出発する!
岩石ゴーレムの巣窟を過ぎたら、
私の合図でマジックフェローは
魔法シールドを頼む!
以上!私に続け!』
『おぅっ!』
私は皆に出発の合図を出すと、
気合の入った頼れる剣士軍部隊の
声が響いた。
部隊の先頭を走る
第三剣士軍部隊長である私は、
嘆きの丘へ続く道に溢れる
岩石ゴーレムの群れとぶつかり合う、
パルチザンであろう剣士達を横目に岩石ゴーレムの巣窟である草原を走り抜けた。
そして私は、
走りながらタクちゃんに
魔法シールドを張る合図を出した。
マジックフェローのタクミが
召喚獣に跨りながら
魔法シールドの詠唱を始めて、
頭上に魔法シールドを張ると、
他のマジックフェロー達も
立て続けに魔法シールドを
頭上に張り巡らせた。
それは第三剣士軍部隊にとって、
強固な盾となった。
道には、
矢に射たれて倒れた者と
黒豹が其処此処に横たわり、
其々を介抱する弓兵がいた。
上空から弓の矢が
いくつか落ちてきたが、
魔法シールドにより
矢は呆気なく弾かれた。
そうして、
「ブルヘッド」第三剣士軍部隊は
難を乗り切り嘆きの丘の
墓地の入り口に辿り着いた。
パルチザンの追っ手の気配は無かった。
【嘆きの丘の墓地】
嘆きの丘の墓地、
ここは昔罪を犯した者が
見せしめの為に数多くの罪人が
処刑された場所だった。
しかし、
いつ頃からか処刑された者の
『亡霊が出る』と噂が広がった。、
そんな噂を聞きつけた
若い連中がその真相を確かめるべく
半分遊び心で嘆きの丘の
処刑場に侵入した。
そして、
その者達が行方不明になったり
中で死んでいたりした。
その状況を鑑みて、
当時の自治区城主達が集まり話し合い、
結果、特別な力を持つ魔剣ザルチェリを
警備兵に持たせ、嘆きの丘の墓地に
結界を張り、入り口側自治区と、
出口側自治区からそれぞれ配置させた。
悪霊に対して、強い力を持つ剣
(魔剣ザルチェリ)で魑魅魍魎達が
処刑場から出ない様に屈強な警備兵により
亡霊達は封印されているのだった。
そして此処、
嘆きの丘の墓地に入るには、
双方の入り口側、
出口側警備兵の証明が必要だった。
嘆きの丘に入る時、
警備兵に名前を告げ許可証を貰い、
出る時に許可証を出口側にいる警備兵に
返却する事になっていた。
許可証が返却されていないと、
双方の入り口側、出口側の警備兵が
数人で魔剣ザルチェリを持ち
処刑場へ捜索に向かっていた。
そして許可証の返却されない者達の
ほとんどが遺体で見つかるか、
大怪我をして動けない者が多かった。
更には行方不明の者もいた。
嘆きの丘の墓地の霊に導かれる様に
魑魅魍魎達が集まる様になり、
この墓地は何時からか使われなくなった。
しかし、
この地のモンスターを倒すことで、
武器や防具の装備に必要な物資、
素材が多く手に入るため、
ハンター組合のメンバーを始め、
高価な装備を欲しいがために、
または素材を多く手に入れて、
高値で売り捌く露天商もいたりと、
敢えてこの危険な場所に来て
仕事をしていく者達も少なくなかった。
危険な場所故に見習いハンターや
ベテランハンター達の中にも、
命を落とす者も多かった。
とにかく、
ここ嘆きの丘の墓地にいる亡霊、
モンスター達は人間を見ればすぐに
襲い掛かってくるものが
少なくないのである。
そんな中、
皆が嘆きの丘へ入る準備が整った時、
警備兵が口を開いた。
『あなた方は、
嘆きの丘を通過するだけという事なので、
襲い掛かってきたモンスター以外には
手を出さないでください。
無用な狩はしないほうが懸命ですよ。
無用な狩をしてる間に、
監視者に見つかると厄介な事に
なるかもしれない』
『ウォッチャー • スケルトンのことね?』
私は警備兵に確かめる様に聞き返した。
『そうです。
ここ嘆きの丘の墓地を、うろうろ
さ迷い歩いているモンスター。
悪霊達を自分の体に引き寄せ吸収して
大きくなった骸骨の化物なのです。
この地を歩き回りながら、
人を見つけると容赦無く襲い掛かってくる。
でかい上に足も速いのです。
…もし監視者に見つかったら
逃げようと思わないで
闘ったほうがいいと思う…
ただし、簡単に倒せると
おもわないでほしい。
奴は相当強い‥‥。
何事も無ければこの墓地は
一時間程で抜けられるだろう』
『ご忠告ありがとう。
一気に走り抜けて行くつもりです。では‥』
隊長である私は、
警備兵の忠告を素直に受け入れ、
第三剣士軍部隊に出発の合図を出して、
嘆きの丘の墓地へ入った。
続く。。。

私の好きな歴史上人物ジャンヌ・ダルクの歌です。
概要 登場人物
時はアヌデラ西暦1500年。
混沌とした戦乱の世界に、人々は平和を求めた。
世界七大陸のうちの一つ、一番大きなアヌデラージュ大陸。
アヌデラージュ大陸七領地
ヴェルザス領
ギルヌーヴ領
ティオノス領
エストギラン領
グルディア領
オレンス領
アデュスラン領
ヴェルザス領地 ヴェルグラーレ自治区
戦闘ギルドBHD (bullheaded)
最強の意味をもつ「ブルヘッド」
盟主 イクセィラ • クルフ • ガルシニア 「ヒューマン」♂️
グランデュエル OP
副盟主 アウラ • エスト • ラシュリー
「ヒューマン」♀️
グランデュエル OP
司令官 エルディック • エンソル • クラゥディ 「ヒューマン」♂️
マジックフェロー
軍師 エルドラド • ウェンツ • エリウス
「ヒューマンオーク」♂️
ブレッキャスト OP
外交 エストラダ • ヴィラーギ • アドロ
「ヒューマン」♂️
グラディエーター
外交 エスティル • フリック • ケイジー
「ダークネスエルフ」♀️
ダークネスウィッチ
ギルド 戦闘員
剣士タンカー 「防御」 500名
剣士アタッカー 「攻撃」 500名
魔法アタッカー 「攻」 300名
魔法エンチャント 「防」 300名
魔法 回復ヒーラー 「防」 300名
弓兵 「遠隔攻撃」 600名
砲兵 大砲50門「遠隔攻撃」 100名
カタパルト20基 「投石機」 100名
総兵数 2700名
予備兵 800名
第三剣士軍部隊隊長
アヌグレッサ • エスタリア • ミオ
第三剣士軍部隊副隊長
ベレジャ • ケネス • アレン
魔導師 マジックフェロー
セルディア • モンティアル • タクミ
ヴェルザス領地 エルグラーニャ自治区血盟ギルド 「エルグリラ」盟主 ヴラドゥール • オーレン • バニッシュ♂️
ヴェルザス領地 ヴェラックウェル自治区血盟ギルド 「シャルグーレ」盟主 フレイド • ケイス • アランティーノ♂️
ヴェルザス領地 ヴュルッセオ自治区血盟ギルド 「グリードゥラ」盟主 インドゥーラ • ヌルカ • ベクトル♂️
ヴェルザス領地 エストランタ自治区血盟ギルド 「モズレナ」盟主 サーラント • スレッダ • エブリア♀️
ヴェルザス領地 タイグランド自治区血盟ギルド 「ブレンガッド」盟主 エルミナ • ブレン • ガトゥラ
ギルヌーヴ領地 コルデラッド自治区血盟ギルド 「ソルデランサ」盟主 サルベイジ • アルグレッド • コルシカ
