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「Watashiは変われましたか」第13話

次のシーンを選択する前に、暗闇の中で私は葛藤していた。目の前に浮かぶ白いドレスを着た沙羅が涙するシーン。彼女の表情には深い悲しみが刻まれており、その目には悔しさと絶望が映し出されていた。彼女はウェディングドレスを抱きしめ、静かに涙を流していた。その姿が私の胸を締め付けた。

私はこのまま続けるべきなのか、自分の過去と向き合うことが怖くなった。沙羅の心に寄り添うつもりで進めてきたはずなのに、気がつけば自分の過去の過ちと向き合う恐怖に押しつぶされそうになっていた。胸が締め付けられるような感覚が広がり、心の中で葛藤が渦巻いた。

「本当にこれを続けるべきなのだろうか?沙羅の心に触れながら、私の過去の過ちを見つめ直すことができるのだろうか?」と心の中で問いかける。自分の心が揺れるたびに、進むべき道が見えなくなってしまう。過去の過ちに向き合うことが、こんなにも辛いことだとは思ってもみなかった。

心の中で沙羅の顔を思い浮かべた。彼女のために、この物語を続けるべきだと思いながらも、過去の自分と向き合うことの恐怖に立ちすくんでしまう。「どうしてこんなにも恐怖が襲ってくるのだろう」と思いつつも、私は深呼吸をして心を落ち着かせようとする。

「沙羅のために、私はこの物語を続けなければならない」と心の中で覚悟を決める。その決意が固まるまでに、何度も自分自身と戦う。過去の過ちに向き合い、沙羅の心に寄り添うために、この物語を続ける決意を再確認した。

次のシーンに進むと、結婚前に悔し泣きをしている沙羅の姿が現れた。彼女は結婚式の準備をしていたが、何かに対して大きな悔しさを抱えていたようだった。彼女の涙は、過去の重荷や未来への不安を物語っていた。

アプリを通してこのシーンに入り込むと、沙羅の涙が目の前に広がった。彼女は一人でウェディングドレスを抱きしめながら泣いていた。その姿からは、幸せな未来を夢見ていたはずなのに、何かが彼女を苦しめていることが伝わってきた。

「沙羅、どうしてこんなに辛い思いをしているの?結婚することは喜ばしいはずなのに、どうしてこんなにも辛そうなの?」と心の中で問いかけるが、彼女の涙の理由を思い出した。

沙羅が結婚前に悔し泣きをしている理由は、私が彼女に無理をさせていたからだった。息子の借金を全て沙羅に払わせてしまったのだ。「結婚する前に弟の借金を返済するためにお金を貸してあげなさい」と言ったのだ。さらに「結婚するなら私への感謝をお金にしなさい」とまで言ってしまった。本当はそんなことを言うつもりはなかったが、沙羅がいなくなる寂しさと、これまで家計を支えてきた彼女がいなくなることの不安がそうさせたのだ。

彼女は結婚式の準備を一人で進めていた。招待状の作成、会場の手配、全てを一人でこなしていた。結婚式のドレスは中古で安く購入し、裁縫が得意でない沙羅が自分で直していた。その姿を見て、私は手伝ってあげたいと思ったが、結婚していなくなる寂しさと自分の頑固さで、最後まで手伝わなかった。

沙羅がいなくなってしまうという寂しさから、次から次へと心ない言葉を投げかけてしまった。息子の借金を全て沙羅に払わせたことで、彼女は大きな責任を背負わせた。さらに私は「人に貸したお金は戻ってこないものと思いなさい」と言ってしまった。息子の借金の金額は私では返せないほどの大きな額であり、二十代半ばの沙羅にとっても決して簡単な金額ではなかった。それをわかっていて、私は沙羅に責任を押し付けたのだ。当然、沙羅と息子は折り合いが悪くなり、私は追い詰めるように「2人きりの姉弟なんだから仲良くしなさい」と言ってしまった。

結局、沙羅は息子にお金を貸し、私にまとまったお金を出した。私はその時、彼女の気持ちを全く理解していなかった。沙羅は、結婚を前にして大きな負担を背負いながらも、私たち家族のために尽くしていたことをなかったことのようにしてしまった。

「沙羅、あなたは本当に強いね」と心の中でつぶやいた。しかし、その強さが彼女をどれほど苦しめていたのか、私は気づけなかった。

彼女は結婚式の準備が進むにつれて、次第にストレスと不安に押しつぶされそうになっていた。結婚は喜びに満ちたもののはずなのに、彼女の顔には悲しみが浮かんでいた。

「あなたの幸せを願っていたはずなのに、どうしてこんなに無理をさせてしまったのだろう」と心の中で何度も繰り返しつぶやいた。沙羅の苦しみを見て、私は再び後悔と自己嫌悪に苛まれた。彼女の幸せを奪ってしまったことに、強い無力感を覚えた。

画面には再びアイテムの表示が現れた。アイコンが輝き、そこには「指輪」と書かれていた。私はそのアイコンに指を伸ばし、画面をタップした。

指輪のアイコンが光り、沙羅の涙が少しずつ止まる様子が見えた。私は心の中で「ごめんね。おめでとうと素直に言えなかった」とつぶやいた。沙羅の涙を見ていると、胸が締め付けられるような痛みを感じた。

その時、沙羅がウェディングドレスを見つめながら、静かに涙を流す姿が見えた。その涙の中には、彼女の悔しさや悲しみ、そして少しの希望が混じっているように見えた。私の願望だからだろうか。少しの希望が混じっているように見えた。

私は心の中で「沙羅、本当にごめんね。もっとあなたの気持ちを理解してあげるべきだった」「息子の借金を払えだなって不条理だった」「嫁に行くなからお金を出せってなんで言ってしまったんだろう」とつぶやきながら、彼女の涙を見つめ続けた。その瞬間、指輪の光が一層強まり、目の前が見えなくなった。再び暗闇の中へ。

姉弟そんなに歳も離れていない。それなのに知らない間に二人の間を平等にできなかった。姉である沙羅への負担を考えられなかったことは後々に自分でも気がつきわかった。わかっていたのに紗羅ならなんとかしてくれると思ってしまった。

解決しないまま暗闇の中に、画面が浮かび「このシーンをクリアしました。ロックが解除されました。次のシーンに進みますか?」というメッセージが表示された。

#創作大賞2024 #ファンタジー小説部門



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