原油高のニュースを見るとき、私が頭の中でたどっている順番
原油高のニュースは、投資を始めてから何度か見てきました。
最初のころは、正直に言うと「ガソリンが高くなりそうだなぁ」くらいの受け取り方しかできませんでした。
でも、何度か似た局面を経験するうちに、原油高は単にガソリン代の話ではなく、家計、企業、物価、金利、そして株価まで、影響が広がっていくものだと意識するようになりました。
今回あらためてそれを感じたのが、「わさビーフ」関連のニュースでした。重油の調達が難しくなり、工場が動かせず、生産が止まっているとのことです。
私も個人的に「わさビーフ」は好きなので、生産再開を心待ちにしています。
原油や中東情勢の影響というと、エネルギーや交通の話を思い浮かべがちですが、実際には食品の製造や供給にも波及することがあります。
身近なお菓子の供給にまで影響が及ぶのを見ると、原油の問題は「遠い市場の話」ではなく、生活の近くまでつながっているのだと感じます。
もちろん、毎回きれいに同じように動くわけではありません。
ただ、ニュースを見たときに頭の中でたどる順番があるだけで、慌てにくくなる感覚はあります。
今回は、原油高のニュースを見たときに、私がどんな流れで整理して、投資行動に移しているかを書いてみます。
まず、事実と解釈を分ける
最初にやるのは、事実と解釈を分けることです。
たとえば、
原油価格が上がっている
中東情勢が緊張している
備蓄放出の話が出ている
このあたりは事実です。
一方で、
エネルギー株は上がりやすい
航空や物流、化学のような燃料コストの重い株は下がりやすい
景気後退が来るかもしれない
このあたりは解釈です。
ニュースを見ていると、この2つが頭の中で混ざりやすいです。
私も昔はここがごちゃごちゃになって、ニュースを見た瞬間に「で、何を買えばいいの?」とすぐ結論を急ぎがちでした。
でも、まず事実だけを置いてみると、少し落ち着いて考えやすくなります。
原油高は、家計から始まって広がりやすい
原油高のニュースを見るとき、私はまずこの流れを思い浮かべます。
原油高 → 家計 → 企業 → 物価 → 金利 → 市場
ざっくりですが、私はこの順番で整理しています。
1. 家計
まず分かりやすいのは、ガソリン代や電気代の上昇です。生活に近いところの負担が増えやすくなります。
2. 企業
次に、燃料や原材料を使う企業のコストが増えます。航空、物流、化学、素材、食品など、影響の出方は違っても、コスト上昇という形で広がりやすいです。
3. 物価
企業が増えたコストを価格に転嫁すると、今度は物価に影響します。つまり、原油高は家計にも企業にも影響が広がりやすく、その先で物価の話につながっていきます。
4. 金利
物価が上がりやすくなると、中央銀行は金利を下げにくくなります。場合によっては、物価を抑えるために金利を上げる方向が意識されることもあります。
5. 市場
金利が上がると、株式市場には逆風になりやすいです。安全資産の魅力が増えたり、企業の借入コストが上がったり、遠い将来に得られる利益が今の時点では低めに見られやすくなるからです。金利が上がるとグロース株が売られやすくなる傾向があるのも、この影響が大きいからです。
原油高のニュースを見たとき、私はだいたいこの通り道を一回たどります。
ただ、この流れは一度に全部やってくるわけではなく、時間差をともなうことも多いです。ここを意識しておくと、少し慌てにくくなります。
直後:ガソリン代や、エネルギー・航空・物流株の反応が出やすい
数か月後:食品や日用品などで値上げが広がりやすい
半年〜1年後:消費マインドの弱さや、金利上昇による景気減速が見えやすくなる
「今はどの段階の波が届いているのか」を考えると、同じ原油高のニュースでも見え方が少し変わってきます。
企業は「売る側」「使う側」「原油を買って加工して売る側」で見る
次に私が考えるのは、企業をざっくり3つに分けることです。
売る側
原油やエネルギーそのものを売る側です。価格上昇が追い風になりやすいです。
ただし、ここも単純ではなくて、資源を採る側と、精製して売る側では見方が少し変わります。同じ「石油関連」でも全部一括りにはしません。
使う側
原油や燃料をコストとして使う側です。航空会社、物流会社、化学会社などが分かりやすいです。
ここは原油高がまず利益の逆風として出やすいです。大事なのは売上よりも、増えたコストを吸収できるかどうかです。
原油を買って加工して売る側
仕入れて、加工して、販売するような会社です。ここは一番「単純そうで単純ではない」と感じています。
値上がりした商品を扱っているからといって、自動的に儲かるわけではありません。仕入れも高くなりますし、需要が落ちることもあります。
販売価格にうまく上乗せできるか、きちんと利益を残せるかが大事になります。
私はこの3つに分けるだけでも、かなり見やすくなると思っています。
売上より、利益がどう動くかを見る
原油高のニュースで、私が前より意識するようになったのは、売上より利益を見ることです。
たとえば、値上げができれば、売上は一見それほど崩れないことがあります。でも、その裏で
原材料費が上がっている
燃料費が増えている
安い商品へ需要が移っている
ということが起きると、利益率は苦しくなりやすいです。
ここは、食品や化学のニュースを見るときにもよく意識しています。
同じ「値上げした会社」でも、
値上げしてもお客さんが離れにくい会社
値上げすると数量が落ちやすい会社
では、見え方がかなり違います。
私は、原材料高や値上げ関連のニュースを見るとき、この会社は値上げできるかよりも、値上げしても利益を守れそうかのほうを気にしています。
差が出るのは、価格転嫁力と代替のされにくさ
ここも原油高に限らず、いろいろなニュースで使える視点だと思っています。
原材料高や燃料高のときに強く見られやすい会社は、だいたい
価格転嫁しやすい
他社品に置き換えられにくい
利益率が比較的高い
このあたりを持っている印象があります。
逆に、厳しくなりやすい会社は、
価格競争に巻き込まれやすい
値上げすると客が離れやすい
原材料高をそのままかぶりやすい
という特徴が出やすいです。
食品でも化学でも、結局はここに戻ってくる感じがあります。
「原油高でどの会社が上がるか」をすぐ当てにいくというより、その会社はコスト増をどれだけ利益に反映できるかを見にいくほうが、私は落ち着いて考えやすいです。
最後に私が確認していること
原油高のニュースを見たとき、最後に私は次の3つを確認することが多いです。
1. これは一時的な動きなのか
一時的なショックなのか、長引きそうなのかで見え方がかなり変わります。
2. どの企業のコストが増えやすいのか
「何となく全体に悪い」で終わらせず、どの企業が特に影響を受けやすいかを見ます。
3. 物価や金利までつながりそうか
ここまで行くと、市場全体の見られ方にも影響しやすくなります。
ニュースを見てすぐに結論を出すより、私はこの3つを一度確認して、次の投資行動を考えるようにしています。
まとめ
原油高のニュースを見ると、つい「株にとって良いのか悪いのか」「どの銘柄を買えば儲かるのか」をすぐ知りたくなります。
私も昔はそうでした。
でも今は、原油高そのものよりも、その影響がどこを通って広がるかを先に見るようにしています。
まず事実と解釈を分ける
家計、企業、物価、金利、市場の順で考える
企業は売る側、使う側、原油を買って加工して売る側で分ける
売上より利益を見る
価格転嫁力と代替されにくさを見る
この順番で整理すると、ニュースに振り回されにくくなる気がしています。
ニュースは「投資先の正解を当てにいく」ものというより、「影響の通り道を考える」ものなのかもしれません(^-^)
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