損した直後に“手が伸びる”──リベンジトレードの心理と距離の取り方[投資×心理]
「取り返さなきゃ!!」
思い通りのトレードが出来ず、損失を抱えたあと、そう思ってポジションを入れてしまったことが、私には何度もあります。
焦りが心の奥からじわっと湧いてきて、気づいたらまたチャートに手が伸びている。
私はそんな感情と、何度も向き合ってきました。
いや、正直に言えば———今でもその衝動は顔を出します。
大きく損した日。
「このまま終わりたくない」と思い、別の銘柄へ飛びつき、
そしてまた負ける。
気づけば、チャートではなく自分の感情と戦っているだけの日になっていました。
それが、私が繰り返してきた「リベンジトレード」です。
投資をしていると、「リベンジトレード」に心を奪われた瞬間がある方もいるのではないでしょうか。
「取り返したい」は、人間らしい反応
損をした直後、心は静かではいられません。
「さっきの負けを帳消しにしたい」
「運が悪かっただけだ」
「このまま終わるのは納得できない」
そして手が動く。
この気持ち、弱さではありません。
とても人間らしい、自然な反応です。
脳には元々、「失ったものをそのままにできない」という
防衛本能が備わっています。
心理学でいう「損失回避」+「認知的不協和」
心理学のの観点から見ていきたいと思います。
損失回避(Loss Aversion)
人は、得する喜びより、損する痛みに強く反応する。
つまり、「勝ちたい」より「負けをなかったことにしたい」が先に立ちやすいのです。
加えて、もうひとつ。
認知的不協和
「自分の判断は正しかった」と思いたい心理。
人は、自分の選択を守りたい生き物です。
だから負けた直後は、事実を見つめるより、自分の心を守ることが優先されやすくなります。
この2つが重なると、本来の目的(資産を増やす)より感情の辻褄合わせが前面に出てきます。
これがリベンジトレードの正体です。
私のちょっと恥ずかしい体験談
数年前、私はある銘柄で痛い損を出しました。
思っていた方向と逆へ動き始め、慌てて損切りした……までは良かった。
問題はそのあとです。
悔しさに押されるように、すぐ別の銘柄へ手を伸ばし、案の定、損失が膨らみました。
そのときの私は、チャートの形も、出来高も、なんなら企業名すら、ちゃんと見ていなかったと思います。
後からチャートを見返すと、「なんでそこで入るの?」と自分にツッコミたくなる場所でした。
私が見ていたのは、傷ついた自分の心と、減っていく資産だったのです。
リベンジトレードは「痛みへの対処」なのかも
リベンジトレードは、技術の問題ではなく、感情の処理の問題です。
負けたあとすぐ動きたくなるのは
自分を否定したくない
不安を抱えたままいたくない
心の痛みを早く消したい
という、とても人間らしい欲求です。
だからこそ、自分を責める必要はありません。
焦った心が、ただ必死に自分を守ろうとしているだけなのです。
“衝動”と距離を置くための3つの方法
① 一度、手を止める儀式をつくる
負けたら、すぐに
・席を立つ
・深呼吸する
・コーヒーを淹れる
なんでもいいので、区切りの動作を挟む。
これだけで、感情の勢いがすっと和らぎます。
② 感情を3行だけ書く
たとえば
悔しい
認めたくない
取り返したい
紙に書くと、自分の中の“熱”が言語化されて冷めていきます。
感情は、言語化することで弱まるからです。
③ 次のエントリー条件を書けないなら、入らない
なぜ入る?
どこで損切る?
どこで利確?
この3つが30秒で書けないなら、それは判断ではなく衝動です。
衝動で入ったトレードは、ほとんどの場合「自分との戦い」で負けます。
(これは……経験の重みです笑)
「戦わない」という選択も立派な戦略
投資で大事なのは、勝つ日より、傷を浅くする日なのかもしれません。
負けた日の過ごし方が、長く生き残れるかどうかを決めると私は思っています。
チャートを閉じて、おいしいものを食べて、寝る。
そのほうが、明日の自分のためになります。
市場は逃げません。
でも、自分の心の体力は逃げる。
だから守る。
そういった日がたっても良いのではないでしょうか。
ここまで読んでくださった方へ
もしよろしければ、あなたが「つい熱くなってしまった瞬間」や、
「落ち着くためにやっている習慣」があれば、教えてください。
きっと誰かの助けになりますし、私自身も学ばせていただきたいです(^-^)
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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