「ファンファーレ!ふたつの音」が教えてくれた、指揮者の存在感
先日、映画「ファンファーレ!ふたつの音」を鑑賞してきた。当初他の作品を観る予定が都合によりこちらへ変更してみたのですが、しみじみと良かった。何事も期待値は低くみつもる方がいい事がありますね。

幼いころに生き別れた兄弟が中年をすぎて再会し、主人公の兄はオーケストラの人気指揮者を、弟は給食室のおじさんとして勤務しながらブラスバンドを続けていて互いに生きる環境は違えど、共通点である音楽を通じしだいに親交を深める。
映画を観て"指揮者"という存在にいかにこれまで自分が頓着していなかったかを改めて知る。クラシックに明るい訳でもないけれど、たまの劇場に足を運ぶ機会にどうしても演奏者にばかり注目してしまっていたが、この作品で言えばオーケストラにもブラスバンドにも不可欠な存在で、ストーリーの鍵でもあり改めて注目していきたい存在へとすこし認知が変わった。
日本でもヒットした"Coda〜あいのうた"
や"テノール!人生はハーモニー"のような系譜の作品でラストは大団円で閉幕するが、すこしネタバレすると、音楽は人間関係や絆を深める事には貢献するが、実は兄弟それぞれがかかえる現実の問題はなにひとつ解決しないまま作品が終わっていき、そこがリアルで嘘くさくなくこの作品に好感がもてる所だった。
思えば、指揮者を題材にした映画はこれまでも作られてきていて西洋音楽ではバレエやオペラを含め活躍の場も多く人気の指揮者ともなればその名声も相当なものだからそこにドラマが生まれない訳が無い。最近の作品だと「TAR/ター」も良かった。

ベルリンフィルで首席指揮者として充実した日々をおくる女性がある事をきっかけにその調和のとれた暮らしがほころびはじめ、悪い流れはとまらず不協和音へと展開していくスリラー。前半の凛とした状態からボロボロになっていく主人公をケイト・ブランシェットが熱演している。
アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン/アメリカ 2018年
クラシックではないけれど、ゴスペルのクワイアにも必ず指揮者がいて、恐らく勉強したのではない独自に身につけたと思われる動きや表情が最高で目がはなせない。純日本人の自分はこういう映像作品でしか目にする事ができないが、つい注目してしまう。全盛期のアリサの歌唱も素晴らしいドキュメンタリー作品。
以上、指揮者にフォーカスした作品たち
をいくつか並べてみました。10月にはいり芸術の季節、楽しんで行きたいですね。他にもおすすめの作品があればぜひコメントでも教えて下さい。
