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死ぬほどオフィスワークがしたいのだ

オフィスワークをしたことがない。
接客などの立ち仕事か、からだを使う仕事ばかりしてきた。

このとし(あみちゃま・38)になって、オフィスワークがしたい。
経験もまともなスキルもないのに、アタックし続け、玉砕し続けてきた。

38にもなってあみちゃまとか言ってる時点で無理やろがとか言わないで。

わたしには常識がない。だいたい非常識だ。
だからこそアタックできるのだと思う。
そして、その非常識を、ある程度なんとかしたいと思っている。

喫茶店で隣の会話に耳をすませても、最近は意味がわからない。
そもそも知らない言葉が多すぎるし、今どき的な話題も知らなさすぎる。

日本人だし、日本語はわかる。
先ほど貼った記事には、言葉が得意とか書きやがった。

でも、たとえばすこしは非常識をなんとかしようとネットニュースを開いてコメントを覗くなどすれば、むずかしい話が並べ立てられており、
「みんな賢いな……」
と本気で思う。

スキルがないなら勉強に行けばいいんだということにも、数日前に気づいた。
調べてみるとハローワークの講座は短期でできるものではなく、短期のスクールは今のわたしにはもうどうやっても、借金したとしても出せる金額ではなかった。

こんなであるからnoteを書いていても恥と隣り合わせすぎて、恥との距離が近すぎてつらい。
だけれど書きたい気持ち、書くことにしがみつきたい気持ちがまさって書いている。
そして書くたびに恥で心が折れそうになっている。

オフィスワークをしたらすこしは世の中を知ることができるのではないかと思う。
世の中にはたくさんの会社があり、その会社を支えるためのたくさんの業務がある。

たとえばわたしがしてきた接客ひとつとっても、働いた時間を正しく計算し、まちがいのない給料を振り込んでくださる方々がいた。
それをまちがえないことひとつとっても、本当にすごいことだと思う。

年末調整や、健康診断のお世話だってしていただいた。
制服だって準備していただいた。
毎日の業務をとどこおりなく行うために、レジやパソコンなどのむずかしいシステムの管理だって行われている。

取引先やそのあいだにある仕事(運送や、通信など)にまで広げれば、わたしが仕事を行うためにどれだけの方が努力をしてくださっていることかと思う。

ひとつの業務の向こうには、おびただしい世界が広がっている。
それを、わたしは、ひとつの会社のなかでちんまり一生懸命に仕事をすることで、前後左右、すべての斜め、あらゆる角度で知りたいのだ。

12星座の1°1°に意味がふられた、サビアンシンボルのように。
わたしから見える360°、そのすべての意味を、学びたい。

ひとつひとつ、応募してきた。
同時に応募するということは不誠実に思えてわたしにはできなかった。
半年かけてたくさんの会社から不採用の連絡をいただき、心がいったん完全に折れてしまった。
そして、わかった。

わたしはどうやら本当に、オフィスワークがしたいのだと。
どうやら、できなきゃ死ねないとまで思っている。
対人の仕事に戻ることを散々検討して、わかった。

年齢的にも今挑戦しなければ、本当にやらずに死ぬことになるだろう。
非常識なまま、非常識な文章を書き散らして箸にも棒にもかからないまま死んでいくのだ。
そんなことには耐えられない。

どんな仕事も尊い。それはまちがいない。

風俗嬢時代に、ラブホテルで使用済みの部屋を清掃している方々と、廊下ですれ違うたびに感謝の念で胸が痛くなった。
コンドームを拾い、よごれたシーツを手際よくはがしていく姿をドアの隙間から目にすることもあった。

介護の夜勤をしていたときは、夜中に換えたおむつやパットをまとめてまだ青の濃い外に出れば、たかだか10人分の排泄物なんて些細なものだと言わんばかりの音を鳴らして、ごみ収集員さんが業務用のごみを集めていた。

雨のなか荷物を必死で守りながら走ってきてくださる配達員さんは、あらゆる仕事で目にした。

重い商品が入った段ボール箱を1日何10ケース、もしかしたら100ケースも200ケースも積み下ろしする配送業者の方は、サポーターを巻き、薬を飲んでも腰が痛いと話していた。

書店員時代にシフトの都合で開店から閉店まで立ち続ければ、店を閉めたあとに近くのスタバの閉店時間まで座り続けなければ、家に帰る体力も残っていなかった。

ボディセラピストをしていたときには、たくさんの方の降り積もった感情のサンドバックになった。
降り積もったものを踏みしめてかちかちにしている方たちは、わたしの前で怒りという怒りをぶちまけ、何時間でも話し続けて、わたしは常に自分が誰だかわからなかった。

すべてのことが尊かった。

だから、なんだっていいのかもしれない。

それでもわたしは、ちんまり一生懸命に、オフィスワークがしてみたい。
そうしたかたちで誰かを支えてみたい。

ハローワークの方が、精神(障害者保健福祉手帳)2級の方です、と会社に電話をかけてくださるたびに、電話の向こうで芳しくない空気が流れているのがわかる。
そこで、今はとても落ち着いていらっしゃる方です、と付け足してくださる相談員の方もいる。
泣きそうになる。

精神2級の者に、うちの仕事が務まるわけがなかろう、と思われているかもしれない。
それでもアタックする。
でたらめな経歴の履歴書を持って。

わたしはわたしの前進をしている。
牛歩だが、今は牡牛座の季節だ。

牛が牛であれる場所でしか牛は生きてはいけなくて、それはわたしもおなじだ。
どうやってか、見つけようと思う。つながろうと思う。
自分にとっての、牧場に。

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