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AI小説「豚でも体脂肪15%」

**第一章:豚より美味しい私**

 
鏡の前に立つ。
産後1年、体重計の数字は変わらない。体脂肪率34%。
「え?私の3分の1って脂なの?」
つい先日テレビの動物番組で知った「豚の平均体脂肪は15%」を思い出し、苦笑いする。  

「もう豚以下じゃん。わたしが焼肉だったら、網の上のトントロくらい火噴いて燃えるんだろうな…」  

日曜の朝、夫と子どもがテレビを見ながら笑っている声が背中に響く。まるで家族の幸せな光景が、自分だけフィルター越しの別世界のように見える。「いつからこんなに自己嫌悪ばかり?」自問してみるが、答えはいつも曖昧だ。

そんな折、スマホをスクロールしていると、目に飛び込んできた一枚の広告。

「体脂肪33%以上の方限定!人間炙り機で燃焼エステ無料体験!さらにアマギフ5万円分プレゼント!」  

「…何これ。」  
興味本位でタップする。ローストチキンがぐるぐる回る映像に「たった10分で驚異の変身!」とテロップが流れる。完全に胡散臭い。それでも、その魅惑的な言葉に、どこか自分を変えたい気持ちが引き寄せられる。  

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**第二章:人間炙り機との遭遇**


サロンに足を踏み入れると、煌びやかな内装とアロマの香りが出迎えた。受付の女性は驚くほど細身で、肌も陶器のように美しい。「お待ちしておりました、無料体験コースにお越しですよね?」と笑顔で話しかけてくる。彼女の声が妙に心地よく、つい頷いてしまう。

案内された部屋には、金属光沢が眩しい巨大な回転式機械が鎮座していた。それはまさにローストチキンを焼くオーブンのようなデザインだった。「こちらが最新鋭の人間炙り機です。10分間で脂肪を燃焼し、理想のボディラインを目指します!」とスタッフが説明するが、その語り口調がやけに演技がかっていて不気味だった。  

「これ、大丈夫なんですか?」不安げに尋ねると、「ご安心ください。体脂肪が燃える感覚は爽快ですよ!」と返ってきた。爽快って何だ。けれども、後戻りはできない。私は半ばやけくそで機械に乗り込んだ。

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**第三章:燃える豚、燃える心**


機械が動き出すと、低い音を立てて回転が始まった。背中が温かくなり、次第に全身を熱が包む。体脂肪が燃えるとはこういう感覚なのか、と思った瞬間、火を噴いたかのような激痛が走った。  
「ぎゃあああ!」叫ぶ間もなく、機械が止まる。スタッフが駆け寄り、「大丈夫ですか?」と声をかけてくるが、目の前が真っ白になる。

しばらく気絶していたようだ。
「終了ですよ、お疲れさまでした」というスタッフの声で目を覚ますと、全身から汗が噴き出し、体が妙に軽い。ふらふらと鏡の前に立つと、そこには別人のような自分がいた。ほっそりとした顔、シャープな顎のライン、そしてウエストのくびれ。夢でも見ているのかと体脂肪計に乗ると、画面には「15%」の文字が浮かび上がった。

「豚になれた…」そう呟いた瞬間、自分でも何を言っているのかわからなくなったが、体中に込み上げる達成感と興奮がそれをかき消した。

豚より脂肪が少ない私。豚以下だった私が、今や豚そのものになれたのだ。鏡の中の自分に向かって、何度もガッツポーズを繰り返した。

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**第四章:豚鼻の真実**


翌朝、目を覚ますと、妙に鼻が詰まっている感覚があった。寝ぼけ眼で鼻を触ると、柔らかくて丸い、何か奇妙な感触が指先に伝わる。慌てて鏡を覗き込むと、そこに映っていたのは豚の鼻をつけた自分だった。

「な、何これ…!?」  
慌ててスマホを掴み、サロンに電話をかける。「あの、昨日体験した者ですけど、鼻が豚の鼻になってるんですけど!」  

電話口のスタッフは、至って冷静だった。「ああ、それは通常のダウンタイムですね。個人差がありますが、だいたい1週間ほどで元に戻りますのでご安心ください。」  

「本当ですよね?絶対戻るんですよね?」必死に詰め寄るが、スタッフは事務的に「そうですね、まあ、普通は」と曖昧な答えを返してきた。
その「普通は」という言葉が引っかかり、不安が胸を締め付ける。

その日、家の外に出るのが怖くて仕方なかった。豚鼻にマスクをして隠しても、視線が気になり、買い物に行く気も起きない。何とか1週間耐えようと決心したが、次の日には事態が急変した。豚の鼻に続き、肌の質感がざらつき、全身がどんどんピンク色に変化していったのだ。

再びサロンに電話をかけると、スタッフは妙に冷たい声でこう言った。「ああ、それは副作用が強く出たケースですね。残念ですが、痩せた豚人間として認定されることになります。」  

「は?認定って何ですか?」と聞く間もなく、電話が切れた。その瞬間、家のドアがノックされ、黒いスーツを着た男たちが現れた。  

「ご協力いただきます。」  

私は彼らに捕らえられ、トラックに乗せられると、次に目にしたのは大きな牧場だった。他の「痩せた豚人間」たちが、穏やかな顔をして草を食んでいる。「ここは…何なの?」呆然と立ち尽くす私に、スーツの男がこう言った。

「あなた方は最高品質の豚人間として新しい人生を送っていただきます。人間社会はもうお別れです。」  

涙が頬を頬を伝い、豚鼻を濡らす。
家族の顔が頭をよぎるが、戻ることはできない。気づけば私は、他の豚人間たちと同じように草を食んでいた。

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