【ライブレポ】Bialystocks二人編成ツアー2025 @長野 上田映劇
2025年10月5日。
8月から始まった二人編成ツアーの8ヶ所目、11公演目となるライブに行ってきました。
会場によって1日2回公演あるところもありますが、今回は長野・上田映劇の昼公演です。
本日 | ツアー8日目#Bialystocks 二人編成ツアー2025
— Bialystocks (@bialymusic) October 5, 2025
- 長野公演 -
📍 上田映劇
〒386-0012 長野県上田市中央2丁目12-30
🕰️ [昼]開場12:30 / 開演13:00
🕰️ [夜]開場16:30 / 開演17:00
▼ツアー特設サイトhttps://t.co/sX1P8dBxrp pic.twitter.com/P4PW80fv2M
はじめに
私自身、このツアーでは東京公演に続き2回目の参加。
ライブ内容のあまりの衝撃と、感想をどうしても誰かと共有したい衝動から、勢いに身を任せて初めてnoteの記事を書いてしまったのが前回。
今回は同じツアーの公演だしなぁと、noteを書くか躊躇しましたが、自分が2回を経てどう感じ方が変わったのか数年経って見返してみるのもまた面白いかもしれないと、書き綴ることにしました。
私が残した文章が、誰かにとってあの幸福に満ちた時間を思い出すきっかけになったり、あの場にいなかった人にも少しでも分かち合うことができれば嬉しい限りです。
ご注意
この先はライブの詳細について触れています。
まだ早いぜという方は、後日お会いしましょう。
↓ 東京公演のライブレポはこちらから
個人的には今年の5月に映画BAUSを観に来て以来の上田映劇。
まさか、またすぐに訪れることができるとは。
108歳の映画館。その貫禄たるや。

2000席以上の東京公演から、1/10ほどの席数へ。
同じツアーといえど全く違う装いで、会場の雰囲気と規模感が相まってより肩の力が抜けた“Bialystocksの等身大“を肌で感じることができたように思います。
セットリスト
違っていたらスンマセン。
過不足や誤りがあればお知らせください。
差し色
朝靄
ごはん
灯台
-MC-幸せのまわり道
はだかのゆめ
近頃
頬杖
Upon You
Branches
Kids
またたき
Over Now
光のあと
あいもかわらず
空も飛べない
夜よ
雨宿り
-挨拶-聞かせて
前回と比べて曲数が少ないのもありますが、体感時間が本ッ当にあっという間。
曲のテンポや曲順なのか、ライブの流れとしても全体的に緩急がついていたような印象で、アレンジも原曲よりも軽めな曲も多く、爽快、かろやか、春風、弾み、晴々……そんな言葉を、演奏を聴きながら思い浮かべていました。
どんなシーンでそう感じたのか、少しずつ振り返ってみたいと思います。
01|差し色
13時を少し過ぎた頃、会場のBGMが鳴り止み客電がゆるやかに落ちる。とはいっても、客電はステージ側についた数灯のスポットだけで賄っていて会場内は元々薄暗く、この場所が映画館なんだという事を示しているようで、これからどんな世界が繰り広げられるのかソワソワしながら待っていました。
上手から登場したVo.甫木元空さんとKey.菊池剛さん。二人とも半袖シャツ。
この日の長野はあいにくの小雨で気温も低めだったので寒くないのかしらと思ったのも束の間、軽やかなピアノに意識が引き込まれる。
イントロフレーズとボーカルが入る間に、「さあこれから歌です」というような優しいピンッと小さく高いピアノの一音があって、耳触りの柔らかさが印象深い。
ライブ全体のなかで時折剛さんのコーラスが入ってきますが、差し色が一番ハッキリと聴こえてきたと思います。先生の高めのコーラス、いいよね。
02|朝靄
一曲目が終わった後、「Bialystocksですよろしくお願いしまーす」といつものご挨拶、そして待ち侘びた観客の拍手。
ギターを手に取った甫木元さんを目で追いかけながら次は何をやるんだろうかと拍手を送り続けていると、ピアノがポーンと鳴り会場が一気に静まりかえったことに、私の心臓はどこかに飛んでいきました。
いやだって、甫木元さんのギター弾き語りが始まる前に、熱い拍手を止めるためだけの一音。それはつまり、拍手の喧騒の中じゃなくてアコギの音と歌をしっかり聴きなさいというゴーバンドマスターキクチからのメッセージだと瞬時に悟った私は、耳の穴をかっぽじって音楽を楽しみますと心の中で誓いを立てました。
曲の中盤から寄り添うように入ってくるピアノ。会場の“鳴り”なのか、菊池さんの穏和な側面を強く感じた開始2曲。
03|ごはん
柔らかなピアノから紡がれるごはん。
私の思い過ごしかもしれませんが、冒頭の先生のピアノのメロディに、町内放送で流れる夕方のチャイムに近しいものを感じた瞬間がありました。
それが意図されたものではないとは思いますが、きらきら光るせせらぎのような音数の少なさも相まって、高知の景色を切り取っているかのようで。
季節の変わり目の、暑くも寒くもなく、ただ風がカーテンを揺らすよく晴れた朝のような。
そんな、人間の根底に流れている心地よさがありました。
そしてなんといっても、この曲の魅力は後半力強くなっていく甫木元さんの歌の凄み。歌詞のないフェイクで、両手でマイクを握り力を込めているる姿がまた胸を熱くさせるんですわ。
04|灯台
ここまでの3曲を「緩」とするならば、先生の手元が一気に踊り出す「急」の灯台。
ジャカジャカ弾きだしたピアノの中に、“ボッボン”というイントロの影を見つけてハイ来ました灯台ですと身構える。
するりと歌い出した甫木元さんに、段々とピアノで肉付けされて灯台が姿を表すのが、まるで闇夜の海に差す光のようで。
アルバム『Quicksand』の中でも「菊池速い曲」と位置付けられたこの曲が、このライブでも同じ役割を担っているように感じました。
今回の最後の高音パートでは甫木元さんの伸びをサポートするようにピアノがパラパラパラと鳴っていて、まさに2人で作り上げていて。
あ、そうじゃんこの2人前日に金沢で2公演やってるんだったわと、妙に納得してしまった。
MC|バンドとして
MCといえるのかどうか怪しいほどに、ぎゅっと凝縮した一瞬のコーナー。
先生がピアノを離れギターを手に取りながら上手の椅子に腰をかける。移動のたびに年季の入った舞台がギシギシと床鳴りを立てて、そこにBialystocksが存在している実体の証明とともに生っぽさが増してよかった。
甫木元さんの「改めましてBialystocksです、よろしくお願いしまーす」に続いて、先生がギターでジャカジャカッと挨拶()したあと、後方の席からクスクスっと聞こえて「あれ、なんかおかしいすか?」と監督。
些細な音も届くくらいの距離感なんだなーと、良くも悪くも。先生にはどんどん楽器で喋ってもらいたいと私は思うとります。
「上田映劇は僕が今年の3月に監督したBAUSという映画でロケ地としてお世話になった場所でして、こうやってバンドで帰ってこれて本当に嬉しいです。よろしくお願いします。」
手短な、でも思いのある言葉。
劇中の吉祥寺バウスシアターに扮する幾つかの映画館のうちのひとつ。
その中でもここ上田映劇はメインビジュアルにも使われた、まさしく映画BAUSの顔ともいうべき場所。そんな場所で今度はBialystocksとしてライブをしていることに、あの場にいた方々はみんな揃って感慨一入だったのではないでしょうか。

05|幸せのまわり道
前回同様、バックについた先生のギター。
この曲は東京では中盤に入っていたからか、甫木元さんの喉が絶好調だった印象があったけど、今回はどちらかというと先生のほうがかなり自由に楽しそうにギターを鳴らしてた。
ただそれ以上に、上手から水平に差す照明を左半身で受ける菊池さんの美しく刈り上げられたもみあげが煌々と照らされていて、どうしても目が離せなかったのはここだけの話。
06|はだかのゆめ
一旦ハケた菊池さんと、ギターを置いてピアノに向かう甫木元さん。
着席した甫木元さんがグイッとマイクを口元に動かし、感触を確かめるかのようにピアノを鳴らしだす。
ピアノと歌。たったそれだけなのに、どうしてこうも心を揺さぶられるんだろうか。
最後、東京では立ち上がってアカペラで歌っていたところを、今回は座ったまま歌唱。会場に響き渡らせるように全身で歌っていたのとは違って、ピアノの向こう側にいる誰かに語りかけるように。
芯があるのに震えている、そんなビブラートが映画館に染み渡っていました。
07|近頃
立ち上がって一礼した後に、定位置へ戻る甫。ギターを肩にかけゴーさんが舞台上に戻ってくるのを待っていたものの、なかなか姿を現さなくてちらっと舞台袖を気にしてたの、ちょっと微笑ましかった。
ピアノとギターと歌、それぞれが柔らかく混ざり合う。間奏のジャンジャンジャンとリズムを刻むところが、ピアノとギターの音が不思議なほど重なっていて、一見、2人がそれぞれに自由にやっているように見えても息がぴたりと揃う凄さがBialystocksをまさに体現していたように思うのです。
終盤、ピアノが音抜きする瞬間があって、そこがまぁ〜〜〜気持ちよかった。
08|頬杖
なんと表現すればよいのかわからないけど、とにかくピアノが可愛い。軽やかで、ウキウキするようなアップテンポ。ゴーピアノ3倍濃縮ってくらいの流れるような音数で、とても指10本で生み出されるとは思えない。
「さぁ明日は」の直前、長めの溜め。シンと静まりかえる会場に、待ちきれないピアノが置いたひとつの低音に続いて、語りかけるような歌声。
そこからまた駆け抜ける抑揚がなんとも爽やか。
09|Upon You
ピアノの自由演奏から甫のボーカルが入り始めるタイミングで、上手からの照明を眩しそうにしながらもしっかりと目線で甫を捉えていた先生。
ライブ定番のクラップはなくしっとりとおしゃれな雰囲気で、最後の「嘘を言う」を繰り返すところなんて徐々にボルテージがあがっていく感じが最高にワクワクしちゃったよね。
10|Branches
正直、私はこの曲が1番のスルメ曲だと思ってマス。
一定のピアノのリズムに果てしない宇宙の広がりを感じていたはずなのに、原曲だとどっと低音が流れ込んでくるパートで今回はピアノを止めていて、無音の瞬間に入った途端に「あ、ここも宇宙だ」と新しい世界を開かれたような感覚。
菊池先生も腕をいっぱいに広げ、鍵盤を端から端まで伸び伸びと奏でる姿がとても楽しげに見えた。そこに差す一筋の光のような、甫木元さんの透明なハミング。
胸元に添えられただけのマイクが拾うか拾わないかくらいの、とても繊細な甫木元ハミングが客席に響いて、東京公演とは全く違う曲の顔だったのが印象的
— emu (@All_too_soon) October 5, 2025
小さな会場だからこそ、ハミングですらマイクを通さずに聞こえてしまう贅沢な時間。
11|Kids
Branchesから繋がったままのKids。
なんですかあのご機嫌な口笛は。
間奏で甫木元さんが軽快な口笛を吹き出した途端、隣に座る夫が私に聞こえるかどうかくらいの小さな音量で口笛でハモリ出して色々やばかった。
この数回のライブで甫木元さんの引き出しが倍増していて、本当に恐るべき修行ツアー。
12|またたき
「ビニール袋に暮らしをつめて」
数あるお気に入り歌詞のうちのひとつだけど、特に暮らしの“ら“が甘くて揺らぎがあって大変好きな歌い方だった。
更にはだんだんと甫ボーカルに熱が籠ってきて、後半に何度か登場する「あなたと」の部分で、客席を見渡しながら歌っていたのがクラクラするほど良かったのは言わずもがな、終演後に夫と「あそこで俺と目が合ってたわ」「いやいや私だわ」と取り合いになりました。
間違いなく甫木元さんはこちらを見てたわけではない。
13|Over Now
おばなうの出だしのところ、お二人のどちらか足元でリズム取ったりしてました?眩しそうなゴーさんの顔に気を取られてちゃんと観てなかった。
修行ギターも東京公演に比べるといくらか肩の力が抜けたようなラフな演奏だったように聴こえて、ここから段々と監督もエンジンを踏み込んでまいります。
14|光のあと
ステージの照明も暖色から白色に変わって、キラキラ降り注ぐようなピアノが心地よい。
「旅は続いてく もう二度と 戻れない日々よ」のメロディアレンジが最近定番になってきて、ついつい原曲を聴いてるときもライブバージョンを口ずさんでしまう。
15|あいもかわらず
冒頭の甫木元さん弾き語り、先生はお休みパート。先生は鍵盤から手を下ろして、手首を組んで甫木元ソロに聞き入っているように見えたんだ私には。
今回二人の顔も表情もよく見える席だったから終始感じてたけど、甫がライブ中に数回ゴーを見たのに対して圧倒的にゴーさんが甫をずーーっと見てたのがもう………
— emu (@All_too_soon) October 5, 2025
キーボーディストで当たり前ちゃ当たり前なんだけど………甫も安心して身を委ねてる感じがして𝑺𝒐 𝒈𝒐𝒐𝒅…………
何度か感じる場面もあったけど、この曲で一番菊池さんが甫木元さんへ向ける眼差しが暖かく感じて。先生が楽しそうだと我々も嬉しいのは何故なのか。
そして「1,2,3,4!」の掛け声で盛り上がり始める後半。スウィングなピアノと、体を揺らしながら掻き鳴らすギター。確実にBialystocksが進化している。
16|空も飛べない
毎度思う。空飛んでるってこの曲。
菊池先生の指と腕が何本あるのかわからないほど鍵盤が饒舌で、駆け抜けるアウトロはまさに滑空しているかのようで。
あと驚くほどどうでもいいんだけど、最近コンビニで見かけるキラふわグミを見つけると何故かこの曲が脳内再生されます。
17|夜よ
最後の最後で、もう1段階ギアを上げた一曲。
ラストの英語詞の部分で明確にスイッチが入って、ついつい観ているこちらもぐっと力を入れてしまう。
18|雨宿り
吹き荒れる嵐のなかで一瞬風が止んだ隙間を覗いているかのような。
原曲やバンド編成の時だと、最後はパーッと雨が上がって晴れ間が煌々と差し込むようなイメージを抱くことが多いけど、今回のラストはシンプルなピアノで、ぱらぱら降る小雨に落ち着いたくらいの、まさにその日の天気のようで。
同じ曲でも振り幅がここまで感じられるのは、何度もライブで観たくなるBialystocksの音楽の醍醐味だと思います。
挨拶
「本当にありがとうございます。次の曲で最後の曲になります。ありがとうございました。」
割れんばかりの拍手。次の曲で最後といいつつも、もっと観たくなってしまう。でもこの人たち昨日もこれ二回やっててこの後もう一回やるんだよなと、改めて公演数を増やしてくれたことへのありがたみをひしひしと噛み締めておりました。
「長野はバンドでは来たことなかったので、いつかまたバンドで帰ってこれるように頑張ります。ありがとうございました。」
19|聞かせて
大トリはやはりこの曲。他のアルバム曲を犠牲にしつつ出来上がった曲だけあって、完成度が高すぎる。
途中から甫木元さんがマイクをスタンドから外して右手に持ち、左手はその外したスタンドを握って熱く歌っている姿がなんだか珍しかった。
最後の「日々泡となって」のところでだんだんと音もボルテージも上がっていく。
ありがとうございましたの挨拶で締め括ったと思いきやもう一度歌い出すの、やっぱり憎い演出。楽しすぎる。
しかもそこから転調&スローダウンという合わせ技。心の底から歓声が上がってしまうんだこりゃ。
最後に
Bialystocks上田映劇昼公演、鳴り止まないアンコールの拍手に2人がおずおずとステージ上に戻ってきて、甫木元さんが「ありがとうございましたーー!!」とだけ声を張り上げて手を振りながらはけていったのなんだか温かかったな
— emu (@All_too_soon) October 5, 2025
ハードスケジュールのなかでもう一曲を歌わせようとする観客達もなかなかの修行ツアーぶりだなと思いながらも、拍手をする手を止められない。
でもそれを無碍にすることなく、挨拶だけでも二人揃ってまた舞台に出てきてくれたのが嬉しかったし、何よりもあの場にいた人たちはみんな心底Bialystocksの音楽を楽しんでいたんだなと体感できたのがよかった。
その場所で同じ時間を共有できる喜びが得られるのも、Bialystocksを好きになって良かったことのひとつです。

Bialystocksのライブはいつだって楽しめるけど、ここで観てよかったなと、改めて思いました。
映画館で自由席というのもなかなか経験がなくて楽しかった。
変わった結成動機の、変わった2人による、変わったライブツアー。
公演数でいえばまだまだ1/3という長い道のりですが、これからどれほどにBialystocksが進化するのか、しかと見届けていきたい所存でございます。
✴︎ THANK YOU !! ✴︎#Bialystocks 二人編成ツアー2025
— Bialystocks (@bialymusic) October 5, 2025
ツアー8日目 — 長野公演
上田映劇
↪︎ 次回公演
📅 2025年10月10日(金)
📍 宮崎・天空カフェ ジール
🎫 SOLD OUThttps://t.co/sX1P8dBxrp
⚠️公演に関する注意事項はこちらからhttps://t.co/AXpoWOH0xN pic.twitter.com/sGhcCNqVDt
と、いうことで。
書き殴ったに近しい感想にお付き合いいただきましてありがとうございました。
SNSで呟きにくい感想も、こちらのコメント欄をご自由にお使いくださいませ。
それではまた。
おわり。
⸜ ʜ ᴀ ᴘ ᴘ ʏ ʙ ɪ ʀ ᴛ ʜ ᴅ ᴀ ʏ ⸝
— 『BAUS 映画から船出した映画館』公式 (@BAUS_movie) February 9, 2025
本日は #甫木元空 監督のお誕生日です!
おめでとうございます🍰
📷#映画BAUS 撮影中の1枚
『BAUS 映画から船出した映画館』
3/21(金)より、テアトル新宿ほか全国公開! pic.twitter.com/ny1EXrXvqV
BAUS撮影中に上田映劇で撮られた甫木元監督の写真、お気に入りです。

