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【ライブレポ】Bialystocks二人編成ツアー2025 @東京Bunkamuraオーチャードホール

2025年8月17日。
ついに幕を開けた、Bialystock史上最多公演数のツアー。
全国19ヶ所を巡り合計32公演という長い長い旅路の出発点となる、東京Bunkamuraオーチャードホールで行われたライブに行ってきました。

はじめに

普段は思ったことを取り留めもなくTwitterの海へと放流しています。
ライブがあると、あれやこれや事細かに書きたくなってしまうのがBialystocks。
今回のツアーは公演数も多く期間も長いので、ネタバレを避けるために押し黙っていようかとも思いましたが、やっぱりどーーーーーーーーーーしても感想を綴ってしまいたくなったのでついにnoteに手を出しました。

やっぱり、これから観劇する人たちにもあの衝撃を生で味わってほしいじゃない。でも、誰かとあの感動を分かち合いたいじゃない。

ということで、こちらの記事のコメント欄は掲示板代わりに皆様ご自由にお使いください。あの曲のここが良かったとか、私も聞きたい。
今はなかなかSNS上では呟きづらいことも、ネタバレを気にせず楽しく書き込んでいただけると幸いです。

ご注意

この先はライブの内容についてじゃんじゃか触れていきます。
これから鑑賞される方はまた後日お会いしましょう。

※こちらは改行のために適当に入れたおばあちゃん家のねこの写真です。

前回の二人編成でのライブは、同じく渋谷で行われた大和田さくらホールでした。そこから約1年半の時を経て、さらに大きなホールでの満員御礼ライブ。
着実に大きくなっているBialystocksというバンドが、このツアーを起点にさらに羽を広げようとしている。そんな察知めいた確信を得た一夜について、ぽろぽろと振り返っていきます。

セットリスト

朧げな記憶を繋ぎ合わせたものなので、間違えていたらごめんなさい。
後半自信ない部分もちらほら。

  1. 差し色

  2. フーテン

  3. 灯台

  4. 花束

  5. 憧れの人生

  6. Branches

  7. 近頃

  8. 日々の手触り

  9. 光のあと
    -MC-

  10. 幸せのまわり道

  11. 朝靄

  12. Upon You

  13. またたき

  14. はだかのゆめ

  15. あいもかわらず

  16. 夜よ

  17. 雨宿り

  18. 空も飛べない

  19. Over Now

  20. 聞かせて

  21. 〈アンコール〉Mirror

いや凄い。体感時間あっという間だったのに、そんなに曲数やってたんだってほど濃密な時間。

オーチャードホールからの帰り道、率直に思ったこと。
今回の二人編成はすごく素朴で、気を衒ったことはしない、だけど陰影がある。そんな感覚を、1時間40分を通じてずーっと感じていました。
以前のライブで色んな楽しい演出もあったけど(甫木元カメラワークとか、サポメンが照明持って集まるとかね)、このライブでは等身大のあの二人から滲み出る旨味成分みたいなものをずっと噛み締めていたような。

ライブ中にどんな事を感じていたのか、できる限り思い出してみようと思います。


01 | 差し色

上手から舞台上へ出てきたVo.甫木元空(=監督、ソラ、甫)さんと、下手から出てきたKey.菊池剛(=先生、ゴーキクチ、剛)さん。
こちらへそれぞれに一礼したと思いきや、菊池さんはグランドピアノに座った瞬間にピアノを弾き始める。出迎える拍手が鳴り止まぬうちに、柔らかなピアノの音色が会場に響く。その速度感、尋常じゃない。
なんか前にも同じような景色見たよなコレと思って自分のツイートを漁ってみたら、2024年ホールツアーのオーラス、TOKYO DOME CITY HALLでも菊池先生の速さにビビってた。

でも、これでいいんだとも思った。
「差し色」はいろんなタイアップに使われ、現在もなお生茶CMソングとして活躍中。
今回が初めてのビアリライブの方々にとっても、馴染みのある名刺がわりの一曲として、挨拶よりも先に耳に届く音として最適解だった気がする。
でもきっと、あの原曲のリズミカルさをカバーするライブピアノの地盤の硬さと、監督の少し砕けた柔らかい歌い方に、これまで音源でしか差し色を聴いていなかった人は驚いたんじゃないかな。

02 | フーテン

グランドピアノひとつと、一人の歌声だけのフーテン。
この曲を演奏してる最中に「あぁ、今回先生はピアノだけでギターも管楽器もコーラスも全部やるつもりなんだ」とよくわからないことを思った。
原曲は甫木元さんの歌声を軸にいろんな楽器の音が寄り道をするようにふらりふらりと入れ替わっているけど、今回はピアノがいろんな顔をしながら、甫木元さんの歌声の周りをぐるぐる回っているみたいだった。

03 | 灯台

アップテンポでジャジーな低音から始まり、吹き荒れる嵐のようなアレンジの効いたピアノ。その風を掻き分けるかのように歌声が通る。コーラスのように追いかけてくるピアノのメロディがなんだか暗闇に見失った亡霊のようで。
そしてこの曲の1番の見せ所、最後の超高音ほきもとパート絶好調。レコーディングでは喉切れしてたって本当なのか毎度疑いたくなるほど、ライブであの声が出るのがすごい。
そこからさらに、今回はアウトロも伸びやかにスウィングしていて、もし帽子をかぶってたら脱帽してた。

04 | 花束

上手側で立って歌っていた甫が、下手側に歩き出す。まじか。だってそっちには先生が鎮座しているグランドピアノか空席のシンセサイザーしかない。え、まじか。シンセの前にちんまりと座った。先生は山の如く動かない。わわわ、監督が鍵盤に手を伸ばしたわ。
ものの10数秒ほど、暗闇の中で目を凝らす私の心境。

ぽろんぽろんと、揺らぎのあるシンセの音とともに歌い出す甫木元さん。
「ゆらめく光と共にひそんだ 汚れた合図だけまって飛んだ」
その一節の後、コンコンコンとリズムをとる音が響き一気にゴーキクチのグランドピアノが勢い良く入り込んでくる。
あれ私よく見てなかったんですけど、音が大きな箱を叩いたようなこもった音なような気がして、もしかしてゴーキクチ大先生がピアノを叩いて出した合図ですかあれ?目撃情報あればお待ちしています。

05 | 憧れの人生

ピアノで語り出す菊池先生。しっとりと、小声で歌うように。それに呼応するように、甫木元さんもジャズっぽいリズムで歌い出す。
暗がりのバーの一角で、静かに歌っている景色を勝手に描いてしまった。

このライブの前日に、ラジオに出演していた甫木元さんが「夏らしいのがこれぐらいしかなくて」と掛けていた一曲。

この放送のなかでツアーにも触れられていて、「修行」とご本人が仰っていた意味をこのあたりから段々と理解し始める。

歌いながらも、時折語るように、囁くように。
以前のポッドキャストで、一曲の中での振り幅を持てるようになりたいと言っていたのはこの事だったのかもしれないと、脳裏にちらついた。

さっきのシンセも然り、監督を取り囲むように置いてある幾つものギター然り、そりゃ修行だよと思う我々は、まだまだ続くこの先の修行案件を知る由もないのでした。

※ギターとベースのイカした原曲のアウトロと打って変わって、そっと置くように歌で終わったアレンジ、めちゃくちゃ色っぽかった。好。

06 | Branches

憧れの人生のメロディをピアノに残したまま、気がついたらBranchesに飛び込んでいた。このシームレスな曲の繋ぎ、いくらなんでも大好物すぎる。
ここのゴータイムが本当に凄くて、ピアノやりながらピアノでコーラスしてるんだあのお方。
その厚いピアノの層の上に、そっと聴こえるか聴こえないかくらいの繊細な甫木元ハミングがふわふわと漂う。

07 | 近頃

Branchesのピアノがだんだんとリズミカルになり自然と近頃へ。ギターを持った甫の歌声もスキップをしているような軽やかさで楽しげで。
ピアノとギター、そして歌声と、3つの色が織り混ざって絶妙にいい味わいで、時々ピアノの音が止まったり速弾きになったり緩急がつくのが本当にずるいくらい気持ちいい。
会場にいる人みんな、きっと最後の微かな余韻の音まで楽しんでたに違いない。

08 | 日々の手触り

前半はまさしくbialystocksの儚さを体現するパート。段々とピアノも歌声も力強くなって、観ているこっちもぐっと力が入るような不思議な感覚、あれはなんなんだろう。

09 | 光のあと

ドカドカドラムと見出しをつけられたこの曲が、二人編成でどんなアレンジになるのか個人的に一番楽しみにしていた曲。

参考:セフルライナーノーツ

力強いピアノで支えられたアレンジと、途中から二人の後ろから照明が差してきたのも相まって、冬の朝日のような澄み渡りかたをしていて。
今までにないメロディアスなアレンジもめちゃくちゃ刺さったし、転調大好きクラブなのでやっぱり外せない一曲。
このあたりから、甫の喉がアクセルを全開に踏み込み始めます。

このキービジュアル、めちゃくちゃかわいい。


MC | ありがとうございます、という言葉

いつ振り?というくらいのMC。
以下、覚え書きですので悪しからず。

「東京を皮切りに、全国19ヵ所…?多分合ってると思うんですけど…。」
と、自信なさげに言葉を少しずつ選びながら喋る甫。

「二人編成でライブは一年半ぶり、前回はさくらホールという場所で一回だけやりました。」

「我々はこうやって弾き語りで曲をデモで渡し合って作り上げるんですけど」とポロポロと手元にあるギターを爪弾く。

「最初のデモは、音源とは違う……なんというか赤ちゃんというか…なんかもうスイマセンッホント……」
別にそこまで変じゃなかったけど、赤ちゃんという言葉が違ったと思ったのか光の速さで謝り出す(笑)

「最近ありがとうございますしかMCで言ってなかったんで…」
と、自覚があった甫。
いや待て、前回のライブではあけましておめでとうございますとも言ってました。

「ばーって演奏してありがとうございますッて言ってまたばーって演奏するみたいな形が多かったんですけど、二人編成ではゆるく、ありがとうございますという気持ちを持って全国回れたらいいなと思っています。」

「次の曲は、ありがとうとかさよならとかよくある言葉を歌詞に入れるのは抵抗があったんですけど…ありがとうという気持ちもちょっとしたニュアンスで伝わり方が変わるじゃないですか。
前回のライブのありがとうございますは冷たく感じさせちゃったかなって家に帰って落ち込んだんですけど…。」
いいよ、落ち込まなくて!と心の中でツッコミ。個人的にはどんどんストイックなライブしてほしい。

そんな紡ぐようなお喋りの間に、手持ち無沙汰の手がギターを弾き続ける。

「ありきたりな言葉にもいろいろ意味があって、それを繋ぎ合わせて、いろんな人のいろんな感情に寄り添えるような曲になったらいいなと思って作った曲をやります」

10 | 幸せのまわり道

MCで鳴らしていたギターの延長線で、弾き語りで歌う甫木元さん。
ミニMCの間にピアノから離れ、甫の後ろに回り込みイスに腰掛けギターを抱えていた先生。
歌い出すか出さないかのその瞬間に、先生が甫の足元にあったエフェクターをそそくさと踏んでイスに戻っていったのをついガン見してしまった。
ここまでくると甫の喉のノリがとんでもなくて、ホールに高音を響き渡らせていたのが凄すぎた。

11 | 朝靄

たぶん、私の耳では先生のコーラスが一番聴こえた曲。
甫木元さんがちゃらちゃらとギターを弾きながら歌って、それに添えるくらいの柔らかなシンセとコーラス。
菊池剛こと山の如しということわざが存在するように、堂々と存在していながらも爽やかに佇んでいる。そんな姿が、竹崎和征さんの描いたQuicksandのジャケットを彷彿とさせて。
「まだそばにいてくれる」
というフレーズがすごく耳に残った。

12 | Upon You

あんなにも艶やかで手拍子をしないあぽんゆーが今まであっただろうか。いやない。
普段ライブでお決まりの、甫がタンバリンを持つと「お!Upon Youくるぞ!」という前兆がなかっただけに、そう来るか〜と感嘆した一曲。
いま定番の明るい雰囲気の演出もライブを経て出来上がってきた形だと思うと、菊池デモのときはこんな感じで少しローテンションだったのかしら。

13 | またたき

グランドピアノに戻った先生。原曲に割と近いかなと思ったけど、歌のノリの間の取り方がオシャレだったような気がする。正直、次の曲に記憶が引っ張られて記憶飛んでますこのあたり。

14 | はだかのゆめ

来ました。これです。
終演後、鑑賞した方々が口々に「アノ曲のアレがさ」と呟いていたのは大抵はだかのゆめの事だったのだと思っています。
立ち上がり下手にはけていくゴー。マイクを置いてピアノに向かって歩き出すソラ。固唾を飲んで見守る我々。
グランドピアノがふと鳴り始めそっと語るように歌う甫木元さんの姿に、どうしても彼のバックグラウンドを掬い取ってしまって、胸がキュッとなる。

なんと言葉にすればいいのか。
Bialystocksを深く追いかければ追いかけるほど、結成の経緯だったり、彼らの活動においてキーパーソンだった方々を知る事になるわけですが、それをこちら側で消費するのは違うよなと思うわけです。ただ、そういった出来事も含めてBialystocksであり、Bialystocksの音楽でもある。
あまり深追いしないようにしているからこそ、触ったらあっという間に溶けてしまう新雪のような空気感が片鱗を見せると、ガラスのケースに仕舞っておきたくなるのです。それをじっと見つめているような時間でした。

淡々とリズムを刻むピアノに、透明なハミング。
気づけばステージの照明も落ちて、スポットライトでピアノと甫木元さんだけが照らされている。
吸い込まれそうなほど透き通る空気の中で、ピアノの手を止めてすっと立ちあがり声ひとつで歌い出した時には、言葉を失うとはこういう事なのかと。
ほぼマイクも通さずホールに響き渡らせたあの歌声と、割れんばかりの喝采は、きっといつまでも忘れないと思います。

そしてなんとこのタイミングで映画「はだかのゆめ」がU-NEXTで見られるようになりました。ありがたや。

15 | あいもかわらず

ピアノから定位置に場所を移し、ギターで弾き語りを始める甫木元さん。
そよそよと優しい風のような歌声に、いつの間にか戻ってきた先生がシンセの音を添える。
と思ったら、中盤の「ワン、ツー、スリー、フォッ」の掛け声で先生がグランドピアノへ瞬間移動して本日2回目の着座即弾。すごすぎる。
少しずつ段々と音が肉付けされていくような感覚で、デモから楽曲へと育て上げるのはこんな感じなのかもしれない。

16 | 夜よ

流れるように続いた夜よ。
あの甫木元さんが珍しく声が裏返るほど力強く歌うこの曲にもグッとくる。

17 | 雨宿り

雨のようなピアノのイントロがきらきらと降り注ぐ。
そんでもって「いつでもそう いつでもそう 真っ白な日差しと 翳り行く足取りと」のコーラスをピアノでやっているのやばい。
単独公演2025のような複層的な音楽を10本の指だけで生み出しているの、それ本当ですか?

18 | 空も飛べない

降りしきる雨が止んで、晴れ間が差し込むのが「雨宿り」であれば、その晴れ間に飛び込んで空を泳いでいるのが「空も飛べない」だと思う。
でも、いつもはアウトロの超高音パートで間違いなく空へ飛んでいってるけど、今回は珍しくお尻が下がっていたから空も飛べないで合ってたかも。

19 | Over Now

先生が先生たる所以と言いますか、普段は西田修大ニキや朝田拓馬兄さんというプロフェッショナル達が担うギターメインパートを、ボーカルにあのメロディを歌いながらやらせるの、これは間違いなくキチクゴー案件。
だけど、これが出来るようになることはあまりにも大きな武器で、きっと先生はこれをやりたかったんじゃないかなと、ギター練習をしているのか詰められている姿が脳裏によぎりました。
しかしこれを最終盤にもってくるのとんでもないね。

20 | 聞かせて

ありがとうございましたと言う甫木元さんと対比するようにピアノだけで語る剛さん。軽やかでジャジーな「聞かせて」で、つい小躍りしそうだった。
曲終わりの「ありがとうございましたッ!」で拍手が起こったと思ったら、再びピアノと歌が始まりそのままクラップしたまま落ちサビに入ったの楽しかったなぁ。

21 |〈アンコール〉Mirror

鳴り止まぬ拍手の中、一度袖にハケた二人が再度登場。

「お言葉に甘えてあと1曲やらせてもらいます。
こんなシンプルでストイックなライブに沢山の方々にきていただきありがとうございます。
来年のZeppツアーまで続きますので今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました!」

お言葉に甘えて、をちょっと甘噛みしてた。

Mirrorをアンコールでやるのがなんだか上品なデザートのようで、最後の最後、ピアノの余韻まで会場全体が耳を澄ませていて、これぞBialystocksを聴きにきたお客さんという感じでした。

…と、勢いに任せてあまりに綴りすぎてしまいましたが、Bialystocksの原点に触れる濃密な体験でした。

これをあと18ヶ所廻った時にどんな景色が生まれるのか。
31公演を経たのちに、どんな二人編成になっているのか。
同じツアーでも、場所や時間が違えばきっと私自身の感じ方も変わってくるでしょう。
その時のためにも、この熱いうちにしたためた文章を残しておいておきたいと思います。

コメントはどうぞご自由に!

なかなかSNSにも具体的な感想は呟きにくい状況だと思いますので、お気軽にこの記事のコメント欄を想いの吐き出し場としてお使いください。
東京以外の会場のことでもぜひ。

それでは。

おわり。

しかし、甫木元さんは監督業の傍らいつ練習してるんだ。

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