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16,500円で買ったのはエステではなく憧れだった


美容医療もエステもそれなりに経験してきた私が、先日初めてゲランのエステを受けた。

正直に言う。
想像以上だった。


肌が綺麗になったとか、リラックスできたとか、そういう話だけではない。

「こういう大人になりたい」

そう思わせてくれる時間だった。

きっかけはクレジットカードの優待だった。

以前からゲランには憧れがあった。

ゲランは1828年にフランス・パリで創業した老舗ラグジュアリーブランドだ。
ヨーロッパの皇室御用達として愛されてきた歴史を持ち、香水の名作「シャリマー」や「ミツコ」、スキンケアの「アベイユ ロイヤル」など数々のヒット商品を生み出している。

コスメに詳しくなくても、一度は名前を聞いたことがある人も多いのではないだろうか。

ゲランと聞いてピンとこない人でも、
この蜂のモチーフが印象的なボトルは
見たことがあるかもしれない。
私もいつか一本欲しいと思っている憧れの香水だ。

(公式HPより画像をお借りしました)


友人からパックや香水をもらったことがあり、
いつか使ってみたいと思っていたけれど、
私にとってゲランは少し背伸びをするブランドだった。

そんな時に届いた優待券。
これは今しかないと思い、予約を入れた。

予約した場所はゲラン銀座本店。
ロレックスの上にある。

……と言われても、最初は本当にわからなかった。

「ロレックスの上ってどこから入るの?」

銀座の街角で少し挙動不審になりながら入口を探していたところ、
ちょうど店員さんと思しき人がお客様お見送りでエレベーターから降りてきた。

「あ、そこか!」

無事に到着できて心の底から安心した。

目の前には憧れのコスメがずらりと並んでいた。

店内は白とゴールドを基調にした落ち着いた空間。
受付のスタッフもカウンセラーも、ため息が出るほど綺麗だった。

特に驚いたのは50代のカウンセラーさん。

肌も綺麗だし、姿勢も美しい。
年齢を重ねることがマイナスではなく、魅力になる人だった。

ハーブティーをいただきながら、アンケートに回答


カウンセリングでは肌悩みを相談しながら、ゲランの歴史や香水について教えてもらった。

私の肌の状態。
カメラを使って分析してくれます。


好きな香りを選び、その香りに包まれながら施術を受ける。

この時点で、もう特別感がある。

施術を担当してくれたのは若い女性だった。

ゆでたまごみたいな、つるんとした白い肌。

説得力しかない。

施術は想像していたエステとは少し違った。
エステ特有の優しく撫でるような手技と、コルギのようにピンポイントで圧をかける手技の中間。

痛くはない。
でも効いている感覚がある。


肩や首の緊張がほどけていく。
気付いたら眠っていた。

ヘッドスパもマッサージも好きで色々受けてきたけれど、これは初めての感覚だった。

優雅さと技術力が両立している。

そんな施術だった。

施術後、綺麗にして帰宅できるように
なんとゲランのコスメ一色を貸し出してくれた。
憧れのコスメを全部試すことができるなんて夢のようだった。

おそらく元々のメイクで使用していた色味に
近いようなものをピックアップしてくれていた。
新作のリップもありました。


施術後はコースの案内も受けた。
もちろん安い金額ではない。

むしろ今の私にとってはかなり高額だ。
だから正直に伝えた。

「美容代は自分で稼がなきゃいけないので」

するとカウンセラーさんは無理に勧めることなく、
「ご主人からエステのチケットをプレゼントされる方もいらっしゃいますよ」
と穏やかに教えてくれた。

最後まで品があった。

帰る支度をしていると、
「よろしければ、お帰りの際に香水をつけていかれますか?」
と声をかけてくださった。

その言葉が嬉しくて、
せっかくならと、
ナポレオン三世の皇后ユージェニーに献上されたという「オーインペリアル」を選んだ。

するとカウンセラーさんが空中に香りを吹きかけ、
「香りのドームを作りますので、くぐってください。フランスでもそうするんですよ」
と微笑んだ。

ふわっと優しい香りに包まれながら、
なんだか自分まで少し上品になれたような気がした。


帰る時、同じ時間帯に来ていた
マダムたちが目に入った。

上品で、どこか余裕がある。
急いでいる様子もない。

時間の流れ方が違うように見えた。

私は思った。

もっと綺麗になりたい。
でも、本当に憧れたのは
肌の美しさだけじゃなかった。

私はずっと、
「痩せて、肌を整えて、髪を整えて、すべてを完璧にすることで、憧れられる人になれる」
そう思っていた気がする。

綺麗になることは、
一般的な美しさの基準に近づくこと。
客観的に見て「美人」と言われること。

そんな固定観念に、
少し縛られていたのかもしれない。

でも、あの日私が心を奪われたのは、
マダムたちの肌の綺麗さではなかった。

ゆったりと流れる時間。

自分の好きなものを知っている余裕。

店員さんとの自然な会話。

香りをまとって帰る姿。

そこには、誰かの基準ではない、
その人らしい美しさがあった。

綺麗になるって、肌を整えることでも、体型を整えることでも、誰かに憧れられることでもない。

自分の好きなものを知って、
自分らしく心地よく生きること。


内側から滲むような美しさを育てること。

そんな大人になれたらいいなと思った。


ゲランのエステは決して安くない。
でも今回お金を払って得たのは施術だけではなかった。

一流の空間を知ること。
一流の接客を受けること。
そして、自分が目指したい未来を具体的に見ること。


それが一番価値のある体験だったと思う。

またいつか。

今度は優待ではなく、自分のお金で自然に通えるようになった時に。
その時の自分に会いに行きたい。



次回予告

実は後日、同じビルの下にあるロレックス銀座本店の来店予約に当選した。

ゲランで感じた「一流のおもてなし」。

その下の階では、どんな景色が見えるのだろう。

今度はロレックスで、一流の接客を体験してくる。

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