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ComfyUI はなぜ最強なのか? オープンソースのエコシステムと未来の課題 【画像生成 AI】

はじめに

こんにちは、きまま / Easygoing です。

今回は、皆さんが普段利用している 生成 AI ツール の ComfyUI について考えてみたいと思います。

スタジオカメラとピンク髪のアニメ少女イラスト
今日のテーマは ComfyUI

ComfyUI は、最も普及している AI ツール

ComfyUI は、2026年2月現在 最も普及している 生成 AI ツールです。

ComfyUIとStable Diffusion WebUIのGoogle Trends比較グラフ(2026年まで)
ComfyUI と Stable Diffusion webUI の検索数 | Google Trends

ComfyUI の特徴

  • 最新のモデルに即日対応

  • 軽快に動作

  • カスタムノードの拡張性

ComfyUI は開発スピードが速く、新しい AI モデル が登場すると ほぼ即日 で対応します。

ComfyUI は、VRAM のマネジメントをはじめとしたパフォーマンスが優秀で、重い AI モデル であっても 軽快に動作 します。

スタジオのビデオカメラと紫髪のアニメ少女イラスト
ComfyUI はプロ用途でも使える

さらに、コミュニティで開発された 膨大な数のカスタムノード があるので、思い通りのワークフローを組むことができ、プロフェッショナル用途 でも支持を集めています。

始まりは「フェネック耳のキャラクター」から

ComfyUI の開発の哲学を、開発者の comfyanonymous氏 の講演 から振り返ってみたいと思います。

ComfyUI カンファレンス in 上海(2025/3/29)

- 人々が AI を使うのは、「楽」をするためだけではない
- ComfyUIはユーザーがこれまで以上の労力をかけ、「傑作」を生み出すための道具である
- ComfyUI は「未完成のツール」、用途に応じてカスタムノードを追加して初めて機能する

ComfyUI は、2023年1月 Stable Diffusion 1 での画像生成に熱中していた comfyanonymous氏 が、「フェネック耳のキャラクター」のアニメイラストをきれいに作る ために、開発が始まりまりました。

comfyanonymous氏のアバター Comfy-chan(フェネック耳の金髪アニメ少女)
comfyanonymous氏 のアバター 通称 Comfy-chan

当時、Midjourney をはじめとした多くの AI ツールが プロンプトを入力するだけ で画像を生成できる簡単な操作を追求していたのに対して、ComfyUI は ユーザーが労力をかけて納得できる作品を作る ことを目指しています。

ComfyUI のライセンスは、オープンソースの GNU General Public License v3.0(GNU GPL v3.0) が設定され、誰でも自由に改良したり、カスタムノードを公開することができます。

Comfyレジストリに登録されている人気カスタムノード一覧
Comfy レジストリ に登録されているカスタムノード

ComfyUI は、多くのカスタムノード が存在することで、思い通りのワークフローを作ることができるようになり、唯一無二のイラスト を求めるユーザーに支持されるようになったのです。

ComfyUI は軽快に動作する

ComfyUI は、重いモデルでも軽快に動作する ように設計されています。

Latent Space ポッドキャストによるインタビュー(2025/1/5)

- ComfyUI の最大の特徴は「メモリマネジメント機能」
- GPU ドライバは、 VRAM を超過してはじめてモデルを RAM への退避(ページング)する
- ComfyUI は、VRAM の利用量を事前に予想しモデルを分割してコントロールすることで、ページングを回避して快適に動作 する

GPU は、モデルの容量 が VRAM を超えると、モデルを RAM に移す ページング を行いますが、このプロセスは VRAM の容量が超過してから初めて開始される ので、処理が極めて遅くなる問題がありました。

スタジオで笑顔のピンク髪のアニメ少女イラスト
ComfyUI は VRAM の利用量を予測する!

ComfyUI は、事前にワークフローを解析して VRAM 利用量の予測 を行い、モデルを分割してコントロールすることで低速なページングを回避して、大容量のモデルも快適に利用 することができます。

SDXL の登場で ComfyUI がヒットする!

ComfyUI は、初めて触るとき操作が難しく、玄人向けのツールと評価されて最初はあまり普及しませんでした。

しかし、2023年7月Stable Diffusion XL が登場すると、ComfyUI は急速に普及します。

ComfyUI と Stable Diffusion webUI の検索数

ComfyUIとStable Diffusion WebUIの検索数推移グラフ(2023年7月逆転)
2023年7月に検索数が逆転

画像生成 AI モデルの容量

画像生成AIモデルの容量比較棒グラフ(SD1.5からFlux.2まで)

Stable Diffusion XL は、当時一般に使われていた Stable Diffusion 1.5 の 3倍の容量 があり、さらに BaseRefiner の2つのモデルを切り替えて利用するため、VRAM の使用量が極めて多く なりました。

当時普及していた Stable Diffusion webUI A1111 では、VRAM の容量を超過すると生成時間が 数倍以上 に伸びてしまう対して、ComfyUI では VRAM の超過が起こりにくく 実用的な生成速度を維持 できたので、多くのユーザーが学習コストを払ってでもComfyUIを使うようになりました。

スタジオのビデオカメラと紫髪のアニメ少女イラスト
AI モデル の容量のインフレ!

SDXL 以降も画像生成 AI モデル の容量のインフレが続き、ComfyUI は VRAM 容量を超えるモデルを安定して利用できる ことが、現在の圧倒的な支持に繋がっています。

Comfy-Org の成立と資金調達

comfyanonymous氏 は、2023年6月 に Stability AI に採用されますが、2024年6月 に退職して Comfy-Org の共同創業者 となり、以後は ComfyUI の開発に専念します。

Comfy-Org は、投資家から 1700万ドル以上 の資金を調達して優秀なスタッフを採用し、開発をさらにスピードアップしていきます。

Comfy-Org のスタッフ

Comfy-Org公式チーム紹介ページ(comfyanonymous氏らスタッフ一覧)
Comfy-Org の公式サイトのスタッフ紹介

ComfyUI は、新しい AI モデル に即日で対応 する体制を整え、Flux.1 以降の次世代モデルでは AI ツールのシェアをほぼ独占 することになりました。

ComfyUI の課題

ここまで、comfyanonymous氏 のインタビューをもとに ComfyUI の歴史を振り返ってきました。

ここから、 ComfyUI の課題 について見ていきたいと思います。

ComfyUI の課題は?

1. オープンソースと収益化のバランス

Comfy-Org は、前記の通り 投資を受けて会社としての運営 が始まっています。

ComfyUI に投資を行った投資家は、当然ながら ComfyUI で利益を上げる ことを求めていて、 2025年5月に 外部 API ノードサービス が始まり、GoogleNano Banana OpenAIGPT-Image を含めた外部のモデルを有料で利用できるようになりました。

さらに、2025年11月には Comfy-Cloud の βサービス が始まり、 クラウド上の強力な GPU をレンタル して ComfyUI を実行できるようになっています。

スタジオでマイクの前に立つ紫髪アニメ少女イラスト
有料機能とのバランスをどう取るか?

外部の web サービスを、そのまま ComfyUI のワークフローで実行できる点はユーザーにとって大きなメリットになりますが、それは同時に 多くの競合するオンラインサービスが淘汰 されていく可能性があります。

さらに、現在のペースで ComfyUI の有料サービスの展開が続いていくと、いずれ ComfyUI の心臓部がクローズドになり、有料化される のではないかという懸念も生じてきます。

2. Z-Image・Flux.2 のロックイン

Z-ImageFlux.2 は、2026年2月現在 最も将来が期待されている 画像生成 AI モデル です。

ComfyUI は、いずれのモデルも公開初日から公式対応していますが、実は Comfy-Org が公開しているモデルには、他の 生成 AI ツールで読み込めなくなる破壊的変更 が加えられています。

Z-Image の オリジナル と Comfy-Org 版の比較

Z-Imageオリジナル版とComfy-Org版の構造比較表(テンソル数・形状・次元)

Flux.2 [klein] 4B の オリジナル と Comfy-Org 版の比較

Flux.2 [klein] 4Bオリジナル版とComfy-Org版の構造比較表

Comfy-Org 版 の改造の一番の目的は 処理の高速化 ですが、両者は構造が違うので、ComfyUI で調整を行ったモデルは 他の AI ツール で直接読み込むことはできません

ComfyUI は、Z-Image と Flux.2 を含めた 次世代の 画像生成 AI ツール のシェアをほぼ独占 していると言われていて、実際に Civitai や Hugging Face で公開されているモデルのほとんどは ComfyUI 専用のモデル です。

スタジオのビデオカメラとこちらを見て微笑むアニメ少女のイラスト
ComfyUI の独占が進む?

両者の構造を分析して専用のスクリプトを作成すれば、元の形式への「復元」は不可能ではありませんが、ComfyUI の形式は事実上 業界のスタンダード になり、今まで以上に AI ツール の支配を強める ことになるでしょう。

3. カスタムノードが使えなくなる可能性

ここから、ComfyUI の根幹を支えるカスタムノードについて見てみます。

ComfyUI には、多くのカスタムノードが影響を受ける 2つの大型アップデート が控えています。

3-1. Nodes 2.0 へのアップデート

2025年12月5日、ComfyUI の UI の刷新である Nodes 2.0 の βテスト が実装さました。

Nodes 2.0 の特徴

Nodes 1.0とNodes 2.0の特徴比較表(描画・デザイン・拡張性・パフォーマンス)

Nodes 2.0 への変更方法

omfyUI設定画面でNodes 2.0を有効化する手順(赤矢印付き)

Node 1.0(現行)

Node 1.0(現行)のシンプルなワークフロー画面
シンプル

Nodes 2.0(新バージョン)

Nodes 2.0(新バージョン)のモダンなワークフロー画面
モダンなタイルデザイン

従来の ComfyUI では、ワークフローを1枚の絵 として描画していましたがNodes 2.0 では 個々のノードを別々の要素 として描写します。

これによって、ノード設計の 拡張性は向上 しますが、複雑な実装になる分 パフォーマンスは低下 してしまいます。

こちらを見て微笑む紫髪のアニメ少女のイラスト
一部のカスタムノードが使えなくなる

また、Nodes 2.0 への移行は 破壊的変更 であり、特に従来の canvas の描画機能に依存していたノードは 利用できなく なってしまいます。

rgthree-comfy は Nodes 2.0 に対応しない

rgthree-comfy は、ComfyUI で 2番目 にダウンロード数の多い、人気のカスタムノードです。

ComfyUI のカスタムノードのダウンロード数

ComfyUIカスタムノードダウンロード数ランキング(rgthree-comfyが赤枠で強調)

rgthree-comfy 読み込み時のメッセージ

[rgthree-comfy] ComfyUI's new Node 2.0 rendering may be incompatible with some rgthree-comfy nodes and features, breaking some rendering as well as losing the ability to access a node's properties (a vital part of many nodes). It also appears to run MUCH more slowly spiking CPU usage and causing jankiness and unresponsiveness, especially with large workflows. Personally I am not planning to use the new Nodes 2.0 and, unfortunately, am not able to invest the time to investigate and overhaul rgthree-comfy where needed. If you have issues when Nodes 2.0 is enabled, I'd urge you to switch it off as well and join me in hoping ComfyUI is not planning to deprecate the existing, stable canvas rendering all together.

[rgthree-comfy] ComfyUIの新しいNode 2.0レンダリングは、一部の rgthree-comfyノードや機能と互換性がなくなり、レンダリングが壊れたり、多くのノードで非常に重要な「ノードのプロパティ」にアクセスできなくなったりする可能性があります。また、かなり大幅に動作が遅くなり、特に大きなワークフローではCPU使用率が急上昇して、カクつきや反応の悪さが目立つようです。
個人的には、新しいNodes 2.0は使うつもりはなく、残念ながら rgthree-comfyの必要な部分を調査・全面的に対応する時間も割けません。 もしNodes 2.0 を有効にしたときに問題が発生している場合は、私と同じく設定をオフにして、ComfyUIが既存の安定したキャンバスレンダリングを完全に非推奨(廃止)にする予定がないことを願うしかない状況です。

Grok で翻訳

rgthree-comfy の作者の rgthree氏 は、Nodes 2.0 へのアップデートで ComfyUI のパフォーマンスが低下し、さらに自身のノードの多くが使用不能になることに対して不満を述べたうえで、今後 Nodes 2.0 に対応する予定はない ことを表明しています。

3-2. Nodes v3 でさらにカスタムノードが淘汰される?

ComfyUI では、現在 Nodes v3(v3 schema) への移行が進んでいます。

名称が少しややこしいですが、Nodes v3(v3 schema)は先ほどの Nodes 2.0 とは全く別物で、ノードの構造自体 が大きく変更されています。

shiba*2 さんの Nodes v3(v3 schema)の解説記事

Nodes v3(v3 schema)は、カスタムノード の Python の処理を ComfyUI 本体から切り離して、さらに 複数の GPU を効率的に利用 することを意図しています。

Nodes v3(v3 schema)にアップデートすると、カスタムノード間の 競合によるトラブルは減少 しますが、Nodes v1・v2 と互換性がないため、全てのカスタムノードのコードを書き直す 必要が出てきます。

当分の間は Nodes v1・v2 と Nodes v3 は併存する予定ですが、v1・v2 のサポートが打ち切られるとき、多くのカスタムノードが淘汰される ことになるでしょう。

スタジオのカメラとこちらを見て話しかける紫髪のアニメ少女のイラスト
機能の刷新と互換性のバランス

まとめ: ComfyUI の課題

  • ComfyUI は、次世代の生成 AI ツールを独占

  • 独占は、投資家からの買収の対象になる

  • 機能の刷新と互換性のバランス

今回は、ComfyUI の強さの秘密を振り返り、今後の課題について考えました。

comfyanonymous氏 のインタビューを見ていると、同氏は決して天才タイプの技術者ではなく、綺麗なアニメイラストを作りたい実直なエンジニア という印象を受けます。

同氏をはじめとした Comfy-Org が、コミュニティと協力して 次世代の AI の創作をほぼ独占するツール を生み出したのは驚くべきことです。

2台のスタジオカメラとこちらを見て微笑む紫髪のアニメ少女のイラスト
オープンソースを守り切れる?

しかし、その経済的な価値はあまりにも大きく、同社が 資本による囲い込み を排して どこまでオープンソースを守り切れる のか、これから注意深く見守っていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます!


更新履歴

2026.8.14

  • 内容を一部修正しました


English Article


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