黄金の畑|風まかせ文芸部
私の祖父は、黄金の畑を持っていた。
ファンタジーの話ではない。
麦畑でもなかった。
ただの家庭菜園だ。
育てていたのは、トマトとなす、きゅうり。
地味な夏野菜ばかり。
祖父の手伝いをして、太陽が沈むあの時間、野菜は輝き、葉も土も、祖父の白い髪も、全部同じ色に染まった。
「見てみろ。どんな金持ちも持っていない。黄金の畑だ」
祖父はそう言って笑った。
もう二十年も前の話だ。 私は夕暮れを見るたびに、あの畑を思い出す。
今から二十年後、私も孫と一緒に黄金の畑に立つことができるだろうか。
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