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若者がドライバーを目指さない本当の理由

ドライバーの平均年齢が50歳を超えようとしている。

この数字を聞いて「そうだろうな」と思った人は、
たぶん運送業界の中にいる人だ。
驚いた人は、外から見ている人。
この温度差が、問題の根深さを物語っている。

この記事では、なぜ若い人がドライバーを目指さなくなったのか。
現場で何が起きているのか。
中小運送会社の経営者が今、何を考えるべきかを書く。

数字が語る現実

国土交通省の統計によると、
トラックドライバーのうち15歳から29歳の若年層は全体の約10%しかいない。
40歳から54歳が45%を超えている。

2000年に41.6歳だった平均年齢は、
2020年には48.3歳まで上がった。

有効求人倍率は2.46倍。
全産業平均の1.24倍と比べて約2倍だ。
つまり、ドライバーを1人採りたい会社が2社以上ある計算になる。

年間労働時間は全産業平均より432時間長い。
年間所得は大型で約5%、中小型で約12%低い。
長く働いて、もらう金額は少ない。

この数字を見て「よし、ドライバーになろう」と思う若者がどれだけいるか。

「金じゃない」と言われた

ある運送会社の社長と話したとき、こう言われた。

「運賃を上げれば人が来ると思ってた。でも違った」

その会社は2年前に運賃交渉に成功して、
ドライバーの月給を3万円上げた。
求人広告も出した。
でも応募はほとんど来なかった。

一方で、退職の相談に来た20代のドライバーに理由を聞いたら、
「給料は不満じゃないです。でも休みが取れない」と言われたそうだ。

この話を聞いて、考えさせられた。

経営者は「運賃が安いから人が来ない」と言う。
ドライバーは「休みがほしい」と言う。
同じ会社の中で、見えている景色が違う。

ある調査では、転職を検討しているドライバーの理由のトップ3が
「給与が低い(53%)」
「拘束時間が長い(27%)」
「体力的にきつい(23%)」だった。
給与も大事だけど、それだけじゃない。

若者が来ない構造

「若者の車離れ」という言葉がある。
でも正直、それだけで片付けるのは雑だと思う。

ドライバー職の有効求人倍率は
1995年頃からずっと全産業平均を上回っている。
つまり30年間、ずっと人が足りていない。

考えてみてほしい。
全産業平均より年間432時間長く働いて、所得は低い。
休日は月4日から7日。
免許の取得費用は大型で30万円以上かかる。

若者は「知らないから来ない」のではなくて、
「知っているから来ない」のかもしれない。

SNSで「トラックドライバー」と検索すれば、
長時間労働や荷待ちの愚痴がいくらでも出てくる。
情報がオープンになった分、業界のリアルが筒抜けになっている。

10年後に誰が走るのか

2000年から2020年にかけて最大のボリュームゾーンだった世代が、
2025年以降に60代に入る。
ここから大量退職が始まる。

2030年には21万人以上のドライバーが不足すると予測されている。

車両30台以下の会社が全体の85%を占めるこの業界で、
1人抜けたときの影響は大きい。
10台の会社で2人辞めたら、売上の2割が消える。

大手はM&Aでドライバーを確保する動きに出ている。
でも中小にその体力はない。

じゃあ、どうするか。

変えられるところから変える

人を増やすのが難しいなら、
今いる人の負荷を減らすしかない。

ドライバーが「辞めたい」と思う理由の中に、
実は配車のやり方で変えられるものがある。

拘束時間の長さ。
これは荷待ち時間の影響が大きいけど、
配車の順番やルートの組み方でも変わる。
「この荷主は積み待ちが長いから、時間に余裕のある日に回す」。
そういう判断が、ベテラン配車マンの頭の中にだけある会社は多い。

休みが取れない問題も、配車の属人化と繋がっている。
配車マンが1人しかいない会社では、
その人が休むと翌日の配車が組めない。
ドライバーのシフトも固定化して、柔軟に休みを回せなくなる。

人手不足は、採用だけの問題じゃない。
今いる人が辞めない環境を作ることが先だ。

ある経営者が言っていた。

「ドライバーの定着率を5%上げるほうが、新しく1人採用するより効果がある」

採用コストを考えれば、たぶんその通りだと思う。

まとめると、最初の一手

正解はたぶん、会社の数だけある。
でも共通して言えることがひとつ。

配車の仕組みを変えるだけで、ドライバーの働き方は変わる。
ルートの最適化、休みの柔軟化、拘束時間の見える化。
派手な施策じゃない。
でもこの地味な改善が、
ドライバーが「もう少しここで働こう」と思う理由になる。

皆さんの会社では、
ドライバーが辞めたいと言ってきたとき、理由を聞いていますか?


私自身、この課題に向き合うためにラクハブという配車管理サービスを作っている。
配車データを見える化して、
ドライバーの拘束時間や稼働バランスを把握できる状態を目指している。
もしドライバーの定着に悩んでいたら、一度見てみてほしい。
https://about.rakuhub.jp/

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