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フリーランスでなくフリーター/他人の不幸は蜜の味 #4

目の前は何も見えなかった


フリーランスだったら良かったが、フリーターになった。

というか、フリーターしか選択肢がなかった。


仕事、給料日、入ったお金で遊ぶのルーティーン。

居酒屋、水商売など、色んなことをやったが、将来が不安で仕方なかった。

「いつまでもこんな生活が続かないな」と思いつつ、現実を見るのが嫌で、自分を誤魔化していた。

テレビで大学生のコンパやサークルとかの話題を見かけると、「羨ましいな」と思いつつも、異次元の世界だった。

特に何か努力をしていた訳ではなかった。


でも、なんとなく“お金持ちになりたいな“と、ぼんやり考えていた。

「自分に子供や跡取りのいない大富豪が、何かの拍子にボクを気に入ってくれて、たくさんお金をくれないかなぁ。」

こんな妄想をしょっちゅうしていた。

叶うはずもないのに…

就職する時に、“有利になるのは大卒だよな“と、思うことは多かった。

“元ヤンキーが大学進学“、“偏差値20台からの合格“、みたいな本を何冊か読んだりした。

マンガやSPA!しか読んでいなかっただけに、最初は本を読むのが本当に大変だった。

読み終わると、“みんな頑張ってるなぁ“という気持ちになった。

ボクが頑張っている訳ではなかった。


たまに大学に行きたいなと思い、勉強してみようかなと思うこともあった。

調子に乗って、参考書を買うこともあった。

どんな参考書が大学受験に役立つかも分からず、絵やイラストの多い物を選んでいた。

参考書を買っただけで、なんだか勉強した気になって、大学が近づいた気がした。

結局、勉強をほとんどしなかった。

“社会科は暗記がメインで、あまり考えなくて良さそうだな。“

これならボクにも出来そうだと思い、日本史の参考書を買ってみた。

最初は「やるぞ!」という気持ちで、書いてあることを覚えていく。

しかし、やっているうちに飽きてしまう。

飽きるとそこで、ちょっと休憩と言いつつ、ほとんど休憩になっていた。


しばらく経つと、また“勉強しようかな“と、思うこともあった。

“前回は参考書が合わなかったな“と、新しい日本史の参考書は幾度となく買った。

参考書の最初からコツコツと暗記していく。

しばらく経つと、また飽きてしまう。

いつも飽きてしまう部分は、だいたい決まっていた。

今もそんな内容の勉強をやっているのか分からないが、人間がサルからヒトへと進化するあたりまではよく覚えた。

アウストラロピテクスやネアンデルタール人が出てくるあたりが、ボクの飽きてしまう定番だった。


人が石で狩りをするあたりで、だいたいヤバくなっていた。

最近は目にしてないが、今でも参考書を見直せば、このあたりの時代だけなら、それなりに覚えているんじゃないかと思う。

ただ、今日まで生きてきたボクの人生で、これらの知識が役に立った記憶は全くない。

恐らく今後の人生でも、あまり必要のない知識だという気は薄々感じている。

ヒトタラヲ

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