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【アイデアを出すとき決めるとき】 | 収束的思考と拡散的思考の使い分け

例えば、学習の予定を決めるとき。
週末の外食のお店を選ぶとき。
プレゼンのテーマを考えるとき。

私たちは日常的に、何らかの「答え」を出すことを求められています。

しかし、そこで必要とされる思考のあり方は、場面によって大きく異なります。

新しいアイデアを求められたときは「とにかくたくさん考えを出そう」と頭を働かせることがあります。

一方で、候補がいくつか出た後には「どれを選ぶか」「どう組み合わせるか」という判断が必要になります。

前者は選択肢を広げる思考、後者は選択肢を絞る思考。
これらはまったく異なる脳の働き方をしており、心理学では「拡散的思考」と「収束的思考」と呼ばれています。

どちらか一方だけでは、問題解決も学習も効率よく進みません。この2つの思考モードを意識的に使い分けることが重要です。

今回は、課題解決や学習の計画を立てるときに役立つ、これらの思考モードの切り替え方についてのお話です。

新しいアイデアを求められる場面で悩む人、逆にアイデアはあるのに形にできない人にとって有益な内容となっています。 それでは以下、本編です。

収束的思考と拡散的思考とは?

この2つの思考スタイルを初めて提唱したのは、心理学者ジョイ・ギルフォードです。彼は1950年代、知能研究の中で創造性を分析する過程で、この概念を導入しました。

拡散的思考とは、ひとつの問いに対して、できるだけ多くの答えや視点を生み出そうとする思考です。柔軟で自由な発想を重視し、正解は一つに限らず、むしろ多様なアイデアを出すことに価値があります。

一方、収束的思考は、複数の選択肢や情報の中から、最も適切な答えを絞り込む思考です。論理的に分析し、条件を満たす「正解」を見つけることを目指します。

たとえば、「レンガの使い道を考えてください」と言われたとき、「建物を作る」「重しにする」「文鎮にする」「護身用に使う」など、次々と思いつくままに挙げていくのが拡散的思考です。

そして、その中から「今の状況で一番実用的なのはどれか?」と評価し、ひとつに決めるのが収束的思考です。

脳の働き方も異なる

拡散的思考と収束的思考では、脳の活動パターンも異なることが研究で示されています。

拡散的思考が働くとき、脳はデフォルトモードネットワーク(DMN)と呼ばれる領域が活性化しやすくなります。これは、集中していない時、ぼんやりしている時に働く脳のネットワークで、記憶の統合や創造的な連想に関わっています。

DMNについては、以下の記事でより詳しく解説しています。

一方、収束的思考では、前頭前野などの推論に関わる領域が活発に働きます。論理的な判断や計画、情報の整理を担う部分です。

つまり、拡散と収束では、使っている脳の「モード」そのものが違うのです。無理に両方を同時にやろうとすると、どちらも中途半端になってしまいます。

実践的な活用—思考モードを意識的に切り替える

では、実際の学習や仕事の場面で、どのように使い分けるべきなのでしょうか。

学習計画を立てる場面

新しい分野を学ぼうとするとき、「まずは関連する本や動画、講座をリストアップする(拡散)」→「その中から自分のレベルや目的に合うものを選ぶ(収束)」という流れが有効です。

最初から「これが最適だ」と決めつけてしまうと、他の選択肢を見逃す可能性があります。逆に、いつまでも候補を増やし続けていては、実際の学習が始まりません。

課題に対するアプローチを考える場面

問題に直面したとき、「どんな解決策がありうるか?」をブレインストーミングする段階では、批判や評価を保留して、とにかく多くのアイデアを出します(拡散)。

その後、「実現可能性」「コスト」「効果」といった基準で評価し、最適な方法を選び出します(収束)。

このように段階を分けることで、創造性と実行力の両方を引き出せます。

資料作成や文章執筆の場面

プレゼン資料や記事を作るときも同様です。

まず、伝えたい内容をメモやマインドマップで自由に広げます(拡散)。次に、それらを整理して構成を組み立て、不要な部分を削ぎ落とします(収束)。

最初から完璧な構成を目指すと、発想が窮屈になってしまいます。まずは広げて、それから絞る。この順番を守ることが大切です。

まとめ—思考モードの切り替えが学びを加速する

拡散的思考と収束的思考。この2つは、どちらか一方が優れているのではなく、場面に応じて使い分けるべきものです。

広げる時間と絞る時間を明確に分けることで、発想の柔軟さと判断の的確さを両立できます。

自己実現のための学びにおいても、「何を学ぶか」を考える段階では拡散的に選択肢を広げ、「どう学ぶか」を決める段階では収束的に絞り込む。このサイクルを意識することで、より効率的に成長していけるはずです。


以上、ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます!

たもち連続投稿企画第30回、【アイデアを出すとき決めるとき】 | 収束的思考と拡散的思考の使い分け でした。

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それではまた次回、お会いしましょう。


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