見出し画像

【ひめくり養生訓】其の一:人の体は尊い|江戸時代の優しい予防医学

こんにちは。
しんしょうの
『暦皆庭(こよみなてい)』へようこそ。
ご覧いただき、ありがとうございます!

毎日の健康のヒントをお届けする新コーナー、
「ひめくり養生訓」が本日からスタートします!


日々、仕事や育児、家事に追われていると、どうしても自分のケアは後回しになりがちですよね。

「なんだか最近ストレスが溜まっているな……」

「自分を大切にするって、具体的にどうすればいいんだろう?」

そんな風に、限界まで日々頑張っているあなたにこそ、今から約300年前の智慧(ちえ)が、心強い味方になってくれるかもしれません。


「自分が嫌い」「無理しがち」なあなたに届く、江戸時代の優しい予防医学
本編に入る前に、まずは今回ベースとなる『養生訓』について少しだけご紹介します。


『養生訓(ようじょうくん)』
―― 300年以上愛される健康バイブル

現代のヘルスケアの原点は、実は江戸時代にありました。
『養生訓』は、日常のなかで心と体をどう整えるかを分かりやすく説いた、日本最高峰の健康実用書です。

※著者の貝原益軒先生について詳しく知りたい方はこちら
▽[貝原益軒の生涯と人物像へ]

***

【『養生訓 全』現代語訳について】

  • 約300年前:貝原益軒が実体験から『養生訓』を執筆

  • 約200年前:医師・杉本義篤の解説により江戸の大ベストセラーに

  • 約100年前:金子専一郎氏らにより大正時代の活字本として復刻

💡大正時代の貴重な古書に興味のある方はこちら ▽ 序文の秘密

***

👉時代を超えて受け継がれてきたこの健康の知恵を、当ブログではAI(Gemini)の力を借りて現代語訳として現代によみがえらせました。皆さんの日々の心身のセルフケアに、ぜひ役立ててみてくださいね。


東洋の智慧がぎゅっと詰まった、この健康のバイブル。
長い本のいちばん最初に書かれている「究極のメッセージ」こそが、本日のテーマです。


それではさっそく、『養生訓』巻第一(総論上・第一節)の智慧を紐解いていきましょう!

総論上・第1条「ひとのみは とうとき ものなり」


『養生訓』 巻第一 (総論上・第一節)


「自分が嫌い」「無理しがち」なあなたに届く

ーー江戸時代の優しい予防医学


命のバトンを尊ぶ「人間の尊厳性」


『養生訓 全』総論上・第1巻 第一節 金子出版部 原文


大正時代【原文】

貝原益軒養生訓
第一卷 總 論 上
◇人生第一の大事
人の身は、父母を本とし、天地を初とす。天地父母のめぐみをうけて生れ、又、養はれたる我が身なれば、わが私の物にあらず。天地のみたまもの、父母の残せる身なれば、つゝしんでよく養ひて、そこなひやぶらず、天年を長くたもつべし。是天地父母につかへ率る孝の本なり。身を失ひては、仕ふべきやう

『養生訓 全』 金子出版部 大正14年 原文


【現代語訳】

人生第一の大事

人の身体は、父母を根本とし、天地を(生命の)始まりとする。天地と父母の恵みを受けて生まれ、また養い育てられた我が身であるから、自分だけが私有してよいものではない。天地からの授かり物であり、父母が残してくれた身体なのだから、慎んでよく養生し、傷つけ損なうことなく、天から与えられた寿命(天年)を長く保つべきである。これこそが、天地父母に仕える「孝行」の根本である。身体を失ってしまっては、仕える方法もない。

自分の身体のうち、わずかな皮膚や髪の毛一本でさえ父母から受けたものであるから、みだりに傷つけ損なうのは不孝である。ましてや、大きな身体と命を自分一人のものと思い込んで不摂生をし、飲食や色欲をほしいままにして元気を損ない、自ら病気を招いて生まれつきの寿命を縮め、早く命を失うようなことは、天地父母に対する不孝の極みであり、愚かなことである。

人としてこの世に生まれたからには、ひたすら父母と天地への孝行を尽くし、人の踏むべき道(人倫の道)を行い、道徳(義理)に従って、できる限りは長寿と幸福を授かり、長くこの世に生きながらえて、喜びや楽しみを味わいたいと、誰もが心から願うことではないだろうか。

もしこのようでありたいと願うならば、まずは昔の人の教えをよく考え、養生の方法を学んで、しっかりと自分の身体を維持すべきである。これこそが、人生で第一に大切なこと(大事)である。

人間の身体は、この上なく尊く重いものであり、天下や四方の海(世界すべて)にも代えがたいものではないか。それなのに、身体を養う方法を知らず、欲望をほしいままにして身体を滅ぼし、命を失うのは、愚かの極みである。

身体・命の重さと、個人の欲望の軽さとをよく天秤にかけて比べ、毎日毎日、その一日を慎み、私欲がもたらす危険を恐れること――まるで「深い淵に臨む」ように、「薄い氷を踏む」ように慎重であるならば、寿命は伸び、最後まで災い(病気や早死に)に遭うことはない。どうしてこれを楽しみに思わないことがあろうか(いや、大いに楽しむべきだ)。

命が短ければ、天下の富を手に入れたとしても何の意味もない。財産の山を目の前に積んでも、使いようがない。したがって、正しい道に従って身体を保ち、長生きすることほど大きな幸福はない。だからこそ、中国の古典『尚書(書経)』でも、五つの幸福(五福)の第一に「長寿(寿)」を挙げている。これこそが、あらゆる幸福の根本なのである。


***

※掲載している書籍画像は、AIによる補正を施したものです。




1.自分の体を心から大切にしよう


「健康にならなきゃ」

「あれを食べちゃダメ、これをしなきゃ」

そんな風に、少し肩に力を入れて「健康法」を探していませんか?

江戸時代の名著、貝原益軒の『養生訓』。

300年以上も読み継がれるこの長い旅の最初の一歩に、益軒先生が選んだのは、難しいノウハウではありませんでした。

それは、益軒先生が『養生訓』の長い旅の最初の一歩に選んだのは、難しい健康法ではなく、

「自分の身体を、心から大切にしよう」

という、どこまでもあたたかいメッセージだったのです。



2. 「ひとのみは とうとき ものなり」


益軒先生の言葉の核心を、現代の言葉で紐解きます。


世界中の富よりも、あなた自身が尊い

益軒先生は、人間の身体は「天下四海(世界中)の富をすべて集めても代えられないほど尊いもの」と言いきっています。どれほどお金や財産があっても、命が短ければ、楽しむこともできません。


私のものであって、私だけのものではない

私たちの身体は、大自然(天地)の恵みを受け、親から受け継いだ大切な「預かりもの」。だからこそ、自分勝手に痛めつけてはいけないのです。



3. 今日からできる、一番優しい養生


難しいことは後回し。
今日からできる「心の養生」を提案します。


「薄い氷を踏むように」丁寧に自分を扱う

益軒先生は「薄い氷を踏むように、深い淵の前に立つように、慎重に一日を過ごしなさい」と言いました。これは怖がるという意味ではなく、それほど自分の身体を「割れ物」や「宝もの」を扱うように、丁寧に扱ってあげようということです。


「私欲」に振り回されない心地よさ

暴飲暴食や、夜更かし。ついついやってしまう小さな無理(私欲)を少しだけお休みさせてあげる。それが、自分への一番のプレゼントになります。


あなたの体を「リスペクト」する小さな一歩

現代を生きる私たちは、そんなことは頭ではわかっていても、ついつい日々の仕事や家事、育児に追われ、「自分のケアなんて後回し……」になりがちですよね。

「これくらい無理しても大丈夫」

「私が我慢すれば丸く収まるから」

そう言って、睡眠時間を削ったり、食事を適当に済ませたり、限界を超えている体に鞭(むち)を打ってはいないでしょうか。

でも、ここでさきほどの益軒先生の言葉を思い出してほしいのです。

「わが私の物にあらず」

あなたのその体は、あなた一人のものではありません。あなたを大切に想う人たち、そして命を繋いできてくれたご先祖様からの、何にも代えがたい「お預かりもの」です。

益軒先生は、自分の体を大切に養生することは、親や先祖に対する最高の「孝行(親孝行)」であり、感謝の形そのものであると説いています。

そう考えると、ほんの少し自分を労(ねぎ)らう時間が、とても神聖で大切なものに思えてきませんか?


「養生(ようじょう)」というと、何か特別な健康法を始めなければいけない気がしますが、決してそんなことはありません。


益軒先生の言う「つゝしんで(慎んで)」とは、自分の体をリスペクトする(敬う)ということです。


たとえば、こんな小さなことから始めてみませんか?

  • 「いつも頑張ってくれてありがとう」と心の中で体に声をかける

  • 今日だけはスマホを置いて、5分早く布団に入る

  • 温かいお茶を、一口だけゆっくりと味わって飲む


自分の体を「尊いもの」として扱い、丁寧にケアすること。

その小さな一歩こそが、すべての健康、そして自分を大切にする生き方への第一歩です。



結び

――健やかな一日を願って

本日の「ひめくり養生訓」、いかがでしたでしょうか。

こうして紐解いてみると、『養生訓』は決して難しい教えではなく、実は「ごく普通の、当たり前のこと」を言っているだけなんですよね。

けれど、私たち人間にとって、日々の忙しさの中でその「普通で当たり前のこと」を続けるのが、一番苦手で、一番難しかったりします。


だからこそ、時には立ち止まって、
「人生第一の大事は、天地や親からいただいた大切な体を、お預かりものとして丁寧にいたわること」
という原点に戻ることが必要なのかもしれません。


今日はぜひ、いつも健気に頑張ってくれているご自身の体に、「ありがとう」と声をかけてあげてくださいね。

先ほどお話ししたように、温かいお茶を一杯、ゆっくりと味わって飲むだけでも、それは立派な、神聖な養生です。



本日のひめくり養生


「今日はいつもより5分だけ早く、スマホを置いてお布団に入ってみる」

🌙おやすみなさい


本日も健やかで心地よい一日をお過ごしください。

いつもありがとうございます❤️

※Noteアカウントをお持ちでない方も、画面下の「❤️スキ(ハートマーク)」は押していただけます。この記事がいいなと思ったら、ぜひポチッと応援していただけると励みになります!

日々の暮らしの合間に
ゆるりとお付き合いくださいね

ブログ『暦皆庭』しんしょう

いいなと思ったら応援しよう!

暦皆庭(こよみなてい) 最後まで読んでいただき感謝いたします!この記事が「参考になった」「心が軽くなった」と感じていただけたら、応援をいただけると嬉しいです。いただいたチップは、今後の活動や執筆のための研究費・書籍代として大切に使わせていただきます。