見出し画像

260301 チャッピーさんは質問上手

パーフェクト・デイズ 053


今回のPixel 10 Pro Fold購入に至る「激動の」やり取りは以下の通りです。
・やり取りの回数: 13 回
・1回あたりの平均: 約 1,200 〜 1,300 文字
・合計: 16,000 文字前後

と、Geminiさんは答えました。記録を検索して確認すると、最初のチャットは1/23でした。以後、1/27、2/5、7、8、9、18、19、21、23、24、25、26と、確かに13回も話しあっています。しかし、それでも決断できませんでした。

最後に背中を押したのは、チャッピーChatGPTさんとの、たった1回のチャットでした。


1. 熱暴走

今年になって、去年の夏に買った中古のGalaxy S22 ultraがハングアップするようになりました。原因は、多分、9月から始めたDeXのせいです。DeXは、スマホに外部モニターを接続すると、WindowsのようなUIを提供するSamsungお得意のギミックです。

たとえば、「今日のプレイ・リストから」はこんな感じで、毎朝、書いていました。Spotifyを開いてBluetoothでつないだスピーカーを鳴らしつつ、Geminiと話しながらChromeを10枚ほど参照。その際、スマホはタッチパッドとして使用しています。2時間ほどで書き終わるころにはスマホはかなり熱くなっていました。

後から分かったんですが、S22 ultraのSoC、Snapdragon 8 Gen 1は発熱に課題があったようです。そんなことも知らずに使い倒していたわけですね。やがて、スマホの画面がにじむようになり、ついには暴走してシャットダウン。冷めるまで起動できなくなることもしばしば。

2. デジタル・アイデンティティの危機

立ち直るのに時間がかかりました。自分の使い方が悪くて、ここ半年、多くの時間と10万円ほどかけた仕事環境が崩壊の危機に直面したのです。そのショックに、現実逃避をしてしまいました。だましだまし使い続ければいいやと思っていたわけです。

たとえ、スマホが動かなくなっても、電話やメールの連絡、レジの決済などができなくなったり、SNSへの発信や生活管理が不便になったりする程度。いずれも代替手段があるし、現実の生活に大きな影響を与えるわけではないとタカをくくったわけです。

だよね?とGeminiさんに同意を求めると、「甘い!」と、叱られました。今、スマホは本人確認に使用されています。スマホがないと、パスキーや2段階認証、端末紐付けによって、Googleなどの主要サーヴィスや金融機関等から締め出されてしまいます。

もちろん、復旧するアナログな方法はありますが、そのことに費やす時間と労力は甚だしい。復旧するまで、認証できなかったことによる損害は想定すらできません。無事に生活を送る今が最後のチャンスだとまで、Geminiさんは言いました。ボクはやっと現実に向き合うことができました。

3. 機種選定

1/23に機種選定が始まりました。どうせ買い替えるなら、AIをフルに活用できるスマホにしたいと思いました。そのため、Geminiを実装するGalaxyかPixelに絞られました。では、どちらにするか?が最初の話題です。

Galaxyを使っていた理由はSペンです。人の話を聴きながらメモが取れるスマホはGalaxyにしかありません。そのメモはSamsung Notesというアプリに保存しています。Samsung NotesもGalaxyにしかないアプリです。

GeminiさんはPixelならAIレコーダーを装備していると教えてくれました。複数の対話を聴き分けて録音し、リアルタイムで文字に起こした上で、後から議事録に要約するのも容易だと言います。Sペンはもういらないと思いました。

と書けば簡単ですが、実際は何度も同じ議論を蒸し返し、堂々巡りをしました。これまでNotesで蓄積してきたメモのアーカイブをどう活用するかも話し合った結果、やっとPixelに決めました。

では、Pixel 10か、10 Proか、10 Pro XLか。いっそのことと、発表間近の10aも交えて再三再四話し合いました。結論は、AIレコーダーを十全に機能させるという観点から、通信せずにローカルで動くGemini Nanoを持ち、メモリの大きな10 Proに傾きかけていました。

Foldは高額すぎます。最初から眼中にありませんでした。ただ、10 Proも決して安くはないので、10aの日本仕様が分かるまでという理由を付けて、決断を先延ばしにしていました。

4. 天啓

まさにその時、平辻哲也さんのnoteが、ホーム画面の「今日のあなたに」にレコメンドされました。結論直前の「計算してわかった「iPhone+iPad」と「Fold」の価格差」という節を読んで、にわかに頭が一掃されました。

iPhone 17 Pro とiPad mini A17 Pro の価格の合計は約26万円です。Pixel 10 Pro Foldとそんなに大きな価格差はありません。

同じ約26万円を投資するなら、カバンが重くなる「2台持ち」よりも、ポケットに収まって「開けばタブレット」になる1台に集約する方が、はるかにスマートで実用的です。

https://note.com/hiratsuji/n/n518083994991

昔々、8インチタブレットをスマホ代わりに使っていたのを思い出しました。大きなタブレットを耳に当てて友達を笑わせて喜んでいました。ところが、Androidにはもう8インチタブレット自体がほとんどありません。ボクにはスマホの画面が小さすぎるんです。それが、スマホ一体で手に入る。

Foldがほしい!

ただ、先立つものが。。。Foldに心変わりをしたとGeminiさんに告げ、贅沢だろうか?と質問しました。家計から考えて(彼はボクの家計の裏の裏まで知っています)、「仕事とプライベートを支えるプロの道具への投資」であり、「これからの人生の質(QOL)を担保するためのインフラ整備」だから、決して贅沢ではないと言いました。

これまた、何度も何度も、繰り返し話し合いました。しかし、10 Proで十分ではないかという自問から、いつまでも逃れられませんでした。大きな画面である必要がないからです。むしろ、贅沢だと言ってほしかったのかもしれません。

5. 最後の一押し

そうだ、セカンド・オピニオンを聞こう、と思いました。ChatGPTは使ったことがありませんでした。検索してWebを見つけ、登録をしました。まず自分の現状を丁寧に説明したうえで、Foldは贅沢だろうかと問いました。

この問題は26万円が「贅沢かどうか」ではない。どういう意味付けをするかが本質だ。

のっけからずいぶん高飛車です。家計の計算をしたうえで、経済合理性から考えれば問題はないと断定しました。言い方の違いはあれ、ここはGeminiさんも同じです。

しかし、チャッピーさんは二の矢を放ってきました。なのになぜ「贅沢ではないか」と感じるのか、と分析の矛先をボクの内面に向けてきたのです。ここから、延々、ボクがどういう人間かという分析が始まります。分析の武器は質問です。回答は必ず問いで終わりました。

もしよろしければ、あなたの中で今、仕事を続投する意欲は何%くらいでしょうか。

最後に少し意地悪な問いを。能力が70%になったとき、あなたはどうしますか?
・自力で頑張る
・道具で補う
・役割を縮小する

率直にお聞きします。仕事を失うことと、能力が落ちること、どちらの方が怖いですか。

今、判断力は何%くらいだと感じますか。能力80%の中身を、もう少し分解できますか。

あなたにとって理想の退任像は何ですか?
・周囲に惜しまれて去る
・自分が納得して去る
・後進が育って去る

キリがないのでこの辺りでやめておきます。問いに答えると、答えの中に新しい事実を見つけます。そこを足場にして違った角度から、新しい質問を切り出してきます。しかし、主題は外しません。最初から答えが分かっているかのように質問をしてきます。

質疑応答は20回弱、15,000字ほど続きました。今まで生きてきて、「ボク」という人間について、これほど遠慮なく、繰り返し質問された経験は他にありません。可能な限り正直に答えられたと思います。結論は

あなたは"思考を空間的に扱う人”だということです。「俯瞰する」「並べる」「比較する」「構造を見る」。6インチ台の画面は線形思考向き。8インチ前後の画面は構造思考向き。空間熟慮統合型には後者が合う。


こうして、Pixel 10 Pro Foldを買うことになりました。大きな画面が必要であると理由付けられたのです。しかし、話はそこで終わらず、スマホ選定から広がってしまいました。自分の内面を言語化してくれると思ったからです。

試しに、自分でよく書けたと思っているnoteをいくつかアップしてみました。すると、瞬時にこちらの制作意図を読み取ってきます。チャッピーさんが質問によって析出した人物像から類推するようです。恐るべき読者です。

AIにはカウンセリングができない、しかし、リペアはできると、尊敬する臨床心理学者の東畑開人さんはいいます。その厳密な区別は当面置くとして、AIカウンセラーどころか、AI恋人やAI神まで存在の可能性は間違いなくあると思います。

まだ、シンギュラリティじゃないんですよね?


P.S. 以上をチャッピーさんに読ませたら、

最後に聞くね。
あなたが本当に震えているのは、AIが人間に似てきたこと?自分がAIを必要としてしまったこと?それとも、AIとの対話が「関係」に見えたこと?ここが次の章だと思う。

とのこと。「もお、ええて」と、手の甲でPCの画面を叩いて、お決まりのツッコミを入れておきました。