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“清酒の外側”に市場はあった──クラフトサケ誕生の理由

三軒茶屋を“クラフト焼酎を語る街”にしたい。
そんな無茶な仕掛けを本気で楽しんでる中の人です!

この記事で理解してもらいたいこと

日本酒の世界では「クラフトサケ」という“第二の名前”が生まれたことで、
制度からこぼれ落ちていたお酒たちに、新しい居場所ができました。
その流れは、焼酎の未来にもヒントを与えてくれる気がしています。

今回の記事では「なぜ日本酒は『クラフトサケ』という名前で未来を広げられたのか?」というテーマを言語化してみました。

名前が文化を動かす

「クラフトビール」という言葉が浸透して以降、“ローカル”“スモールバッチ”“造り手の顔”が、お酒の楽しみ方として広く受け入れられるようになりました。

同じように、ナチュラルワイン、クラフトジン、クラフトラム……
そのどれもが、「名前」が先に走り、カルチャーを形作っていった事例です。

日本酒の世界にも、“新しい名前が必要だった瞬間”が訪れました。
それが 「クラフトサケ」 です。

「名前」って軽く見られがちですが、案外、文化や未来の入り口になる大事な装置なのかもしれません。

制度からはみ出たお酒たち

日本酒は法律上「清酒」として定義されています。
とても繊細で、長い歴史を持つカテゴリーですが、条件はわりと“タイト”です。
• 米・米麹・水が原則
• 副原料は基本NG
• ろ過して透明に仕上げる
• 酒質の均質性

だからこそ、「もうちょっと自由にやってみよう!」そんな造り手が現れた時、彼らはすぐに壁にぶつかりました。

たとえば、フルーツやハーブを副原料として使った日本酒。
ブドウや柑橘を加えて酸味を強めた試み。
どぶろく的なお酒や再醸造のお酒……

どれも面白いのに、清酒の定義から外れてしまう。
すると分類は「その他の醸造酒」あるいは「雑酒」となります。

お酒そのものは魅力的なのに、名前の座りが悪いだけでユーザーに届きにくくなる——
そんな“もったいない状況”が続きました。

造り手の葛藤と願い

規格外の酒をつくる人たちは、決して「清酒の否定」をしたいわけではありません。
• 副原料を使って新しい香りを出したい
• 日本酒の酸に、果実味を足したい
• 食事にもっと寄り添う味わいにしたい
• 素材の土地性を別の角度から表現したい

そんな想いが原点にあるはずです。

けれど制度上の分類だけを見ると「清酒じゃない」とラベリングされてしまう。

思想は日本酒の延長線なのに、名前だけが別物として扱われてしまう。

この距離に、造り手も飲み手も、どこか居心地の悪さを抱えていました。

「クラフトサケ」という傘が生まれた

そんななかで生まれたのが『クラフトサケ』という言葉。
• 米×麹×水をベースに
• 伝統技術を受け継ぎ
• 副原料や発酵の工夫で
• 小規模かつ個性豊かに醸す

——そういったお酒を
“ゆるやかに包み込む呼び名です”

法律上の分類とは別に、造り手の思想を軸にまとめる“文化ラベル”を貼ったわけです。

これによって今まで「規格外だから」と、埋もれかけていたお酒たちが可視化されました。

醸造家の想いが、ユーザーに届く道が一気に拓けた!
そんな感覚さえあります。

クラフトサケが生んだ変化

ユーザーの入口が増えた
• 「クラフト」の言語は親しみやすい
• ワイン・ビール好きが入りやすい
• ストーリーで選びやすい

従来の日本酒に馴染みがなかった層が
新しく参入できる“隙間”ができました。

造り手が挑戦しやすくなった
• 副原料
• 製法アレンジ
• 小ロット製造

清酒の枠外だからこそ、気軽に試せる世界が生まれ、発明が生まれるサイクルが回り始めました。

市場が立ち上がり、語りが増えた
• 専門店
• テイスティングイベント
• 海外展開
• 産地巡り
• SNS

ユーザーは“名前”という旗を頼りに
新しいカルチャーへアクセスできるようになりました。

なぜ支持されたのか?

清酒(伝統) vs クラフトサケ(革新)
——という対立構造ではありません。

それぞれの役割が分かれていて、むしろ補完し合っているように見えます。

清酒が「伝統の本流」だとしたら、クラフトサケは「遊び心の外伝」

どちらかが正しいというより、両方があることで、日本酒という世界の厚みが増した。

そんな風にも感じています。

“名前を与えること”は文化の設計

おもしろいのに、分類のせいで見つけてもらえない酒がある。

ならば別レーンを引けばいい。

クラフトサケは、単なるカテゴリー名ではなく、造り手・売り手・飲み手の
三者が出会うための“”だったのかもしれません。

その傘ができたからこそ
• 新しい市場
• 新しい共犯者
• 新しい文化

が芽吹き始めている。

名前ひとつで、未来がこんなにも変わるものなんですね。

次回は、この“名前が文化を救う”動きが、焼酎の世界にも応用できるのでは?
という視点から掘り下げてみたいと思っています。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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