『記憶をさばく包丁の先に-板前シリーズ』-創作大賞2025(エッセイ部門)応募作品-(5/27投稿)
プロローグ
本作品は、note『つぶやき』(140文字)で投稿した「板前シリーズ」全24話と、あとがき3話を再編集したものである。
連載時は、名も無い「板前シリーズ」として投稿していたが、改めて再編集のために、作品全体を読み直した。
そして、本エッセイの核心は、「記憶を再発見する旅」であり、その旅のお供に欠かせないアイテムとして、『包丁🔪』が想い浮かびあがった。
そして、つけたタイトルが、『記憶をさばく包丁の先に』
ーーこの物語の主人公の板前が、現実と仮想空間、夢や記憶の境界をさまよう哲学的な探求を描きました。
物語は、BLUEの職場の新人の自己紹介から始まり、Windows 11の更新通知といった日常的な出来事から、突如として現れた板前(名はまだ無い)のメタバースでの政治活動、そして自身の記憶を巡る旅へと展開していきます。
この旅には、記憶を編集する能力を持つ青いザリガニ「マロン」が登場し、板前は自身の過去や「忘れた未来」と向き合い、記憶の真実と意味について深く考察します。
『記憶をさばく包丁の先に-板前シリーズ』
活きの良い魚入ったよ🐟 vol.1
『趣味は筋トレ🏋️と
ラーメン🍜食べ歩きです‼️』
新人くんの自己紹介
場の雰囲気が一気に明るく和らいだ
いいキャラ持ってるね💖
仲間として迎えられたのが嬉しいです☺️

まな板の上の鯉🐟vol.2
会社でwin11更新通知が来た🔔
気になるバージョンは24H2‼️
お、おぃ〜💦
_(:3 」∠ )_
このバージョン大丈夫?
EUC委員からの回答
BLUEさんには
先に🆙して欲しい💖
えっ〜、人柱かよ〜💦
もう、スキにして😱

冷蔵庫のプリン🍮と板前🐟vol.3
会社の冷蔵庫に3ヶ月放置の“食べないでプリン”
誰も手を出せずに神聖化🪽
そこへ現れたPCをシザーズした、
例の板前が包丁片手に一言——
「これ、いつまで寝かすつもりだい?
熟成じゃなくて腐敗だよ。」
なんのはなしですか〜😱

腐敗ぶった斬る🔪板前🐟vol.4
この板前、今度はメタバース国政選挙に打って出た😳
男前板前のアバターが
「本日は官僚の解体ショーです!」
と国会前で包丁研ぎ。
見事トップ当選、日本の未来を背負う――
男前仮面🎭を外して、リアル板前は
国民に受け入れられるのか⁉️

仮面を脱いだ板前🐟vol.5
仮面🎭を捨て、国会議事堂へ向かう板前
その姿を俯瞰する大いなる意識の存在
現実世界は既に
仮想空間なのかもしれない🤔💭
そして
その世界は
仮想の意識を幾重にも重ねた
マトリョーシカ🪆

夢を見る板前🐟vol.6
板前は国会へと向かう途中、ふと足を止める。
議事堂の門の前で立ち尽くしながら、
彼は問いかける――
「これは俺の夢なのか?
それとも、誰かに見せられてる夢なのか?」
そして画面がズームアウトすると
自分もまた、仮想空間の中にいた

夢の終わりを望む板前🐟vol.7
永遠に続く仮想の夢の中で
板前は歩き続けた
現実と幻想、自他の境界は既に曖昧だ
この夢を終わらせたいと願っているのは…本当に“俺”なのか?
それとも夢を終わらせてはならぬとする“外側の意識”か?
板前は、ついに振り返る――。

REDピルを飲む板前🐟vol.8
板前は、振り返った
夢か現かも曖昧なその空間で
目の前に現れたのは
青いザリガニ「マロン」
マロンは静かに、巨大ハサミで
空間を切り取る
「君はどちらのピルを飲んだんだい?」
赤いピルを飲んだ板前は、仮想と現実の裂け目に立つ

真実をハサミで切り取るザリガニ・マロン🦞vol.9
マロンのハサミは
夢と現実、過去と未来
思考と感情の狭間を
器用に貼り合わせていく
マロンが切り取り、繋ぎ直す
世界の断片の中で
板前は“本当の真実”に手を伸ばす
―それが誰かの夢だとしても

https://note.com/2020blue/n/n8e15257a2a51
時空を旅する板前🐟vol.10
その夢はー
舞台は懐かしい食堂
そこには若い板前が立つ
時間のハサミで切り取られた
“あの日の情景”が現れたのだ
板前は、その窓越しに
「自分の人生」を見る
そして知る
REDピルは、目覚めではなく
“旅する意識”の獲得だと

夢と記憶を操るマロン🦞vol.11
マロンが語る
夢とは、誰かの意識の“残響”だ
そして、旅とは、残響に意味を探すこと
真実を意味づけるのは、あなた自身だよ、板前
物語は、静かに時間を滑りはじめる
マロンと板前――旅人は
まだ誰かの夢の中にいるのかも知れない

夢の旅路vol.12
マロンの案内で
板前は「過去の自分」を外から見る
時でなく空間の“記憶の層”を旅する
板前が最初に降り立ったのは―
幼い日の台所だった
そこにはまだ包丁も握れぬ少年がいて
母の背を見つめていた
母は魚を捌きながら
何かつぶやいていた

母の言葉vol.13
この世界で本当に大事なことは
目には見えないものよ
この言葉が、板前の原点だった
“料理”ではなく
“想い”を手渡すということ
しかし、その記憶の隅に
もう一つの“声”が混ざっている
大人になった自分の声だ
それでも俺は、真実が見たい

マロン🦞の言葉vol.14
🦞君は今、夢の始発駅に立って
だが、すべての記憶は真実とは限らない
君の心がそれを“真実”と定義しているに過ぎない
板前は混乱した
🐟では、この“懐かしさ”も
自分が望んで作った幻なのか?
しかし、旅の終着点は、まだ先にある🛤️

未来食堂vol.15
そこでは “誰か” が
かつての自分と同じように
魚を捌いている
その “誰か” とは誰か?
夢の主なのか?
あるいは
未来の自分が紡ぐ “誰か” の物語なのか?
マロンが最後に静かに言う
さあ、真実に意味を与えるのは
“誰”だと思う?

記憶を編むマロン🦞vol.16
願いと現実のフィルム編集室
マロンは静かに語りかける
記憶とは、真実を保存するものではない
記憶とは、君が“生きていくため”に再構成された物語
板前は、夢の中にある“記憶編集室”に案内されるー映画館の裏側の様な空間だった

記憶の再編集vol.17
無数のフィルムリールが宙を舞い
あるものは破れ、繰り返され、
あるものは別の人生の断片と繋がる
その中心で、マロンがハサミを器用に操る
このシーン、母は笑っているが
元は泣いていた
君が“そうあってほしい”と願ったから
私は書き換えた

板前の葛藤🐟vol.18
🐟自分が見てきた記憶は、すべて“再編集”だったのか?
🦞君が傷つかないように。あるいは、
自分の人生を肯定できるように。
板前は葛藤する。
それは“救い”か?
それとも“偽り”か?
そしてフィルムの中に、“見知らぬ少年”の姿に気づく。

クロノスの事実とカイロスの主観的記憶
板前の記憶🐟vol.19
その少年は、板前の“忘れた記憶”か?
あるいは、“未来の自分”か?
マロンは問いを投げる
記憶とは、君を縛る檻か?
それとも、未来を描くキャンバスか?
板前はつぶやく
ならば、俺が選ぶ‼️
真実は自分で決める
記憶は未来を描く素材だ‼️

板前の覚悟🐟vol.20
板前は覚悟を決めた
その瞬間、マロンのハサミが宙に浮き
フィルムの空間はゆっくりと再構成を始める
フィルム編集室で、願いと現実が溶け合い始めた
記憶=映画フィルム
マロン=編集者/願望の具現
板前の真実とは何か?ーを深掘りしていく

記憶に飛び込む板前🐟vol.21
マロンのハサミが切り取った“再構成されたフィルム”は静かに回転を始める
その中心に吸い込まれるようにして
板前の身体が宙を舞う
記憶に飛び込んだのだ
だがそこに広がっていたのは
“知っているはずの光景”ではなかった

忘れた未来vol.22
彼は、小さな港町の食堂にいた
見覚えある台所
でもそこで料理しているのは、“もう一人の板前”
無邪気に笑うその姿は、どこか懐かしく
しかし記憶には存在しない
君は、俺か?
板前は問う
いや、君が忘れた未来だよ
もう一人の板前は、笑った

人生の残像vol.23
時空がゆがみ、記憶のフィルムに
別な自己像が現れる
それは、選ばなかった人生の残像
捨てた夢、傷つけた誰かとの再会
マロンの声が響く
記憶はひとつではない
君が見た“真実”も、誰かにとって
“編集された幻”
意味を与えるのは、今の君だ

いつもの風景vol.24
ふと目が覚めた
時計🕰️は深夜2:00
仕込みの最中に
うたた寝してしまったらしい
厨房の隅、静まり返った空間、
仄暗い水槽の元気な魚
人生の残像も、忘れた未来も
通り過ぎたフィルムの一コマ
そして、目の前のいつもの一コマ
【了】

“記憶”をさばく包丁の先にーあとがき
全ては魚をさばくように
記憶をさばくことから始まった
板前という存在を通して、ボクらは
“現実”と“願望”、“真実”と“編集”
の境界を彷徨い、フィルムのように
重なった記憶と未来を一本の包丁で
切り拓いてきたのかも知れない

“記憶”をさばく包丁の先にーあとがき-続-
マロンのハサミが象徴したのは、願望という編集ツール
板前が向き合ったのは、捨てた夢、選ばなかった人生
そして“今”という瞬間にしか意味を持たない映像たち
このシリーズの中核は「物語」というより
「記憶の再編集」だった

“記憶”をさばく包丁の先にーあとがき-続2-
ふと目覚めた厨房
そこは“いつもの風景”
でもきっと、板前の眼差しは
静かに、深く変わってる
思い出すためではなく
“意味を与える”編集室
お読みくださったすべての方に
静かに、心からの感謝を
【了】
BLUE

あとがき
最終的に板前は現実の厨房で目覚め、一連の出来事が自身の記憶の再構成であった可能性を示唆し、読者に真実を定義するのは自分自身であるというメッセージを残しました。
『つぶやき』で連載中、以下の通知があり、投稿スケジュールを前倒しして、無事にシリーズ完結まで漕ぎ着けました。ホッとしています☺️
板前シリーズ存続の危機⚠️
昨日(5/14)note公式から、今後、
つぶやけなくなる🚫🗣️🚫
とのアナウンスあり📣
やばい、板前シリーズが投稿できなくなる💦
というわけで、急ぎます💨

【了】
